組織を活性化させるセルフリーダーシップとは

カテゴリ:リーダーシップ

2015年9月7日(月)

組織を活性化させるセルフリーダーシップとは

セルフリーダーシップとは

「セルフ」とだけ書かれた車のガソリンスタンド、大衆食堂の「セルフサービス」、他にも「セルフコントロール」や「セルフタイマー」など、今や「セルフ」という接頭語がつくSELF-○○という言葉は暮らしの中に溢れています。この「セルフ」とは本来、英語では「自分を」「自分で」「自分だけで」という意味を持ちます。一方、「リーダーシップ」とは「統率力」のことで、関係者を率いる指導者としての能力を指します。

そこで表題の「セルフリーダーシップ」について考えてみましょう。直訳すると「自己統率力」という意味を持つこの言葉は、近年、企業における人材(人財)育成の場でもよく使われるようになってきました。具体的には、リーダーシップの能力を周囲の人に対して使うのではなく、自分自身を磨くために使うことを意味しています。

セルフリーダーシップの強化方法

(1)自分のキャリアパス・自己成長の戦略を自身で描き、実現する能力

  • 自分がやりたいことを夢見る ――― DROW(描く)
  • 自分の置かれている現実を観る ―― SEE(観る)
  • 自分で考えて計画を立てる ―――― THINK(考える)

(2)周りの声に惑わされることなく、今の自分がやるべきことを自身で判断できる選択能力

自分で建てた計画を具体的に企画し、施策・目標を考案する(PLANを作る)

(3)常にモチベーションを保ち、短期・中期・長期いずれでも成果を出し続ける能力

計画全期間を通してチェックポイントを設定し、マイルストーンを確認し、方向性に間違いはないか、目標に近づいているかを確認し続け、途中調整が必要であれば対応する。(P・D・C・Aを回す)

(4)自分自身を思うように導き、輝くことで自然と評価され、周囲のお手本となる能力

自分の目標に近づくにつれて、さらなる活力が生まれ、それまでのプロセス・結果を公にすることで周りからの評価を受けることになる。

(5)人を変えることよりも、まずは自分が変わることに集中できる自己責任の能力

第三者を指導する前に自分の夢の実現を成し遂げる為に自分をコントロールして集中力を上げることが周りへの模範となる。

以上の5ステップが科学的能力取得手法(*1 DST-PDCA)ともいえる短期間で学べる強化方法です。長らく、企業における人材(人財)育成の場でも求められ続けて来た「自己統卒力」にたどり着く経路と言えるでしょう。『自分の描いた夢に向かって最大限の努力をして実現する能力』、これこそが「セルフリーダーシップ」のキーポントであり、夢に向かって楽しく仕事をするという意識で取り組むことが大切なのです。

*1 DST-PDCA:TQM用語でPDCAを回す手法の一つ。

セルフリーダーシップの必要性

経営者が率先してイノベーション能力を養成し、経営幹部や社員をリードすることは言うまでもありません。しかし経営者の主要機能は意志決定であり、実行の役割は幹部や社員であるということを考えれば、経営者も幹部や社員もイノベーション能力を強化していかなければなりません。

組織は目的によって変化します。スポーツにおいても、組織で戦うゲームがあります。サッカーを例にあげてみましょう。この場合、FWやMF、DFのフォーメーションを考えれば、対戦相手が変わるたびに監督は戦略を練ることができます。これと同じように企業でも、その年度ごとの企業目標に適した組織へと、何回となく変更を繰り返します。部・課・係・班は組織のピラミッド形態ですが、すべてに役割があります。したがってその組織に所属している社員個人個人にも役割があります。組織を活性化するためには組織内のメンバーのベクトルを、組織のベクトルにあわせることが重要です。そのために企業のトップより目標のブレークダウン手法が取られます。トップから最下層の班・担当者まで、順にブレークダウンされた場合、その担当者個人個人の働きが組織全体の成果に連動してきます。しかし多くの現場ではトップのブレークダウンが行きわたらずに中間層が指示命令を部下に出すまでは部下達は待ちの状況におちいります。しかし最下層の担当者も科学的手法で短時間で習得する事ができ、「セルフリーダーシップ」能力を備えてDST―PDCAを回すことができる組織になれば、多くの社員が自律した社員となっているから上司からの指示を待たずして自らやるべき仕事を見つけ出し、マネジメント層は更に経営に注力を向ける事が可能になるでしょう。

セルフリーダーシップに必要な能力とは

それでは「セルフリーダーシップ」を取得するには、どんな能力が必要なのでしょうか。キーワードは「夢」です。『自分の描いた夢に向かって最大限の努力をして実現する能力』ですから、夢を描くトレーニングが必要です。トップダウンされた仕事の中で夢を描くのは、初めは難しいことです。仕事以外のプライベートなことでも、小さい優しい夢から始めて順次、大きい難しい夢を描くように進めて行きましょう。プライベートなことで目標に向かって進んでいる時は楽しいものです。仕事でも小さな楽しみを見つけましょう。目標を達成する喜びを味わい、それを身につけることができるようになると、さらにハードルの高いものに挑戦したくなります。登山家を想像するとわかりやすいと思います。「セルフリーダーシップ」にとって、最大のエネルギーは「夢見る力」なのです。

企業の人材(人財)育成には、一般的に講習・社内外の研修などがあります。主催する人材教育担当部門の立場に立ってみると、開催回数・参加人数が多くなればなるほど、仕事を成し遂げた感覚が大きくなるのではないでしょうか?しかしこの感覚には注意が必要です。なぜなら、ここが大きな分かれ道だからです。コストを投資して行なうのですから、手をつける前に一歩足を止めて、自分の組織の役割について企業のベクトルを観ながら再考しましょう。社員をどのように導きたいのか?何のための講習か?何のための研修か?手法は妥当か?など、なぜ?を5回ほど繰り返して真の目的を見極めるまで、研修の内容を再吟味して下さい。どの階層から教育を進めて行くべきか、何を強化すべきかハッキリと目標が見えて来る筈です。私は「人は材料」ではなく、大切な「財産」だと思っています。苦しい時こそ人材教育を絶え間なく続ける事が企業の体力に繋がります。だからこそ研修を通して「夢見る力」を育て、その力をエネルギーにして人財育成計画のDST―PDCAを回していきましょう。

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