研修の狙いと効果を語る 社内の対談をご紹介いたします。
自分の考えをプラスアルファできることが大切
ビジネスマンの基礎を学ぶ8日間
- ――まず「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」の商品特性を窪田講師にお聞きします。
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窪田 8日間の研修を通して、ビジネスパーソンとしての基礎を学びます。主な内容は11項目あります。このコースは新入社員育成が目的ですから「動く」「声を出す」という基本動作を繰り返し行い「礼儀、挨拶」を身につけて頂きます。
元橋 ビジネスマンの育成はまずは新入社員研修から始まるわけですが、この「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」は非常に構成が良くできていて、8日間のコースを受講することで、学生から社会人への意識の切り替えがスムーズにできるシステムであると自負しています。
- ――学生気分からの意識を変えるという点では「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」の対象者はやはり新入社員の方ですね?
- 窪田 確かに、春から初夏にかけては新入社員の方が多いですね。しかし、秋になりますと、入社2、3年目の社員の方も多くなります。ある程度仕事の能力はついておりますが、もう一度基本を見直したいというような方たちも受講します。
- ――2、3年目の方でも、礼儀や挨拶ができていない方がいるということですか?
- 窪田 そうですね。私が思うに、職場で厳しく叱る、欠点を指摘するということは嫌な役目ですから、企業の方がそのような部分を私共にゆだねて、その上で基本的なことをもう一度キチンと教育してほしいというようなことを望まれているのかと感じています。
- ――渡部主任はどうお考えですか?
- 渡部 社会人への意識の切り替えは、1、2日でポンと変わる方もいれば、なかなか変われない方もいらっしゃると思います。毎日毎日、繰り返し行うことが意識の定着には大切なことです。
元橋 ビジネスに必要な形を身につけるためには、一つの形の継続性、習慣性が必要です。従って、訓練はできるようになるための手段ですが、それが習慣になった時に始めて身につくものです。ある程度の基礎訓練の繰り返しを行うためには、8日間という日数が大事だと思います。
- ――習慣を身につけるための8日間という捉え方ですね。
- 元橋 そうです。そのためには、2、3日の研修期間よりも、8日間という設定が適しているかもしれません。また、カリキュラムは当然大切ですけども、その中で最も大事にしているビジネスマンとしての基本を体得して、職場で良い習慣にすることを望んでいます。
- ――訓練は入口ということですね。その8日間でまずは習慣づけを行い、実際にその訓練が終わり、それぞれの職場に戻り、さらに続けていくことが大切です。
- 元橋 その通りです。従って、訓練の為の訓練ではなくて、自分の生活の為の必要な訓練を体得するという形に、訓練生自身が気づかないと、身につかないと思います。
訓練の意義を自ら考える
- ――「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」の具体的な内容を教えていただけますか?
- 窪田 「ビジネス実務能力のアップ」では、報告書の書き方や電話の対応、仕事との関わり方などを学びます。例えば、5W1Hを入れて分りやすく報告する訓練など、実務能力全般のアップを目指します。
「礼儀、マナーの向上」では、礼儀のロールプレイを行いながらの礼儀の解説やなぜ礼儀が必要なのかを成り立ちから考えていただきます。
また、新入社員にはまだアルバイト的な意識が残っています。嫌であれば辞めてしまえば良いという考え方です。「意識の高度化」ではその感覚を払拭して、社会人としてのあるべき姿はどのようなものなのか、責任感について考え、訓練生同士で議論しながら進めます。
元橋 今、窪田講師がおっしゃった新入社員の意識を学生から社会人に切り替えるということが、とても難しくなっていますね。
窪田 はい。そのように感じます。それから「行動力パワーアップ」は体操も含めて、動きのスピードアップを目指します。これは、目標を達成するまで妥協しないで必要なスピードを体が覚えるまで何度も繰り返し行います。
- ――問いかけに対するレスポンスの速さは非常に大切ですが、言葉では教えにくいです。
- 窪田 その通りです。必要なスピードを体が覚えるまで繰り返します。次に「思考力強化」では、先ほども少しお話しましたが「社員とアルバイトの違い」「責任感の持ち方」など、社会人としての考え方を議論します。それから「仕事ができる人が発揮している8つの能力」を学びます。「理解力」「表現力」「数字」「目標」「思考力」「行動力」「専門性」「人間関係」と、この8つをベースに自分の短所と伸ばすべき長所を考えていきます。
最後に「自主性の強化」です。自分は何のためにこの訓練に参加しているのか、今、行っている訓練は何の役に立つのかを考えて頂きます。今の若い人たちは、押しつけられた意義・目的だけでは動かないところがあります。自分で見つけると「あっ、これ必要なんだ」と納得できるようです。
形が整うと、心が整う
- ――窪田講師が「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」で、重要視されているところはどこですか?
- 窪田 「お辞儀」と「整理整頓」。この2つに尽きると思います。例えば、朝、班の整理整頓の状態を見ますと、訓練生や班のモチベーションが分かります。朝からキチンとできている時は全員の意識が上がっています。それに対して個人のモチベーションは、お辞儀の形に表れると思います。お辞儀の形がキチンとできている時は、気持ちの乗っている時です。従って、訓練の中では徹底的にこの2つにこだわっています。
元橋 形が整うと、心が整うと言いますね。
窪田 その通りです。形と心は完全にリンクしています。お辞儀と整理整頓がキチンとできる人は、何をやらせてもできると思っています。まさに仕事と同じだと思います。やはり、基本がキチンとしている人は、いかなる状態でも高い集中力を持って行動ができると思います。
渡部 私も窪田講師がおっしゃった、形が整ってくると中身も整うという言うお話に、とても共感します。
- ――渡部さんが訓練生に伝えたいと研修の中で重要視していることはなんですか。
- 渡部 やはり、基本の大切さです。呼ばれた時の返事の仕方一つで、相手の反応も変わってきます。良い返事をすれば、無意識のうちにキビキビ動けるようになると思います。やはり何事も基本が大事です。
元橋 訓練項目の中の重要視すべきところは、今、窪田講師と渡部さんが話している内容そのものですね。しかし、やはり重要なのは、社会人として人間付き合いができるかということです。私は、そのことを学ぶためにこの訓練があるのだと思っています。
今まで学生で親や社会に保護された状態だったのが、社会人になると全て自分の責任になります。そうしますと、人間同士の付き合い方、コミュニケーション能力が必要になります。人との関わりを色々体得するためには、やはり「礼儀、挨拶」という人間関係の基本が大切になります。今までの学生のあり方を、社会人に変えるということは、難しいことですが、礼儀や挨拶などの基本を体得することで、意識を変えることができます。
自信が行動に表れる
- ――それでは「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」の訓練を修了すると、訓練生はどのように変わるのでしょうか。派遣責任者様からお聞きしたお話などありますか?
- 渡部 ある管理職の方は、自分が新入社員の時にこのような訓練を受講したかったとおっしゃっていました。もし受講していれば、その後のビジネス人生が今と違ったかもしれないという言葉が印象深いです。
- ――「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」を修了すると、訓練生はどのように変わるのでしょうか?
- 元橋 新入社員研修を導入いただいた企業様は大変喜んでくださいます。「何も知らない新入社員が大きな声で挨拶ができるようになり、それだけで大満足です。」と言ってくださる企業様が結構あります。それから、電話が鳴ると一番に電話を取るようになったという企業様もありました。新入社員のうちは電話に出ることも怖いものです。それが研修後は積極的に受話器を取るようになるということは、大変行動的で素晴らしいことだと思います。
窪田 会社に戻って積極的に行動できるのは、やはり社会人としての自信がついたからだと思います。あれだけの訓練を受けてきて、そこから帰ってきたんだという自信が当然、行動に表れます。
ビジネスマン人生において、最も大切な宝をつかむ体験
効果はコミュニケーション能力の向上もある
- ――他にもお聞きした話はありますか?
- 渡部 新入社員の定着率が上がったと言われます。
- ――今は、入社1、2ヶ月で辞めてしまうというケースが多いと聞いていますが、それが減ったということですか?
- 渡部 その通りです。
元橋 定着率は私も気になり、企業の派遣責任者様にお聞きしていますが、皆さん良くなったとおっしゃってくださいます。
渡部 派遣される前は皆様、あんなに厳しい訓練に耐えられるだろうかと、心配されます。しかし、研修が終わって会社に戻ってくると何か堂々としている、自信に満ちて仕事に取り組むようになったと、喜んでくださいます。仕事への自信が定着率にもつながっているのだと思います。
窪田 そのような言葉は嬉しいですね。
元橋 新入社員育成というのは、意義あるやりがいのあることですが、難しいことでもあります。新入社員というのは、その指導の色がつきやすい方たちです。そのような方たちに私たちが教えることは、本来ならば家庭や学校で学んで会得する基礎なのです。
窪田 そこは、なかなか社内教育だけではやり切れないところです。
元橋 訓練での集団生活も非常に大きな自信につながっているのではないでしょうか。班員が全員同じ部屋で寝食を共にし「20キロ夜間行進」においての、助けたり助けられたりしながら、力を合わせて皆の力で完歩できる喜びは大変、貴重な体験です。
窪田 そうですね。訓練当初は自分さえ良ければと考えていた訓練生も、日を追うごとに本当に変わっていきます。今の若い人たちは、傷つくのが怖いので深いところまで普段から人間関係が取れないようなところがあると思います。普段は深く踏み込めないようなところまでこの8日間で踏み込んでみる、また否応無しにお互いが踏み込まざるを得ないようになります。そこで乗り越えるものは大きいと思います。そして大変な人間関係を乗り越えて、本当のチームワークを味わって帰って行くのです。
- ――実際の会社で通用するコミュニケーション能力を、訓練で構築しているのですね。
- 窪田 その通りです。それが合宿訓練の良いところです。
元橋 今の若い人たちは一人で居ることが心地良いのです。従って、人と接するということは煩わしさもあります。しかし、人間関係というのはこんなに素晴らしいという、そのような受講ができた人は、会社の中でもうまくいくと思います。要するにコミュニケーション能力が高くなります。
修了ではなく、ここからが本当のスタート
- ――「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」修了後もその効果を維持するためには、どうすれば良いのでしょうか。
- 窪田 修了ではなくて、ここからが本当に新しい自分の人生がスタートするんだと、そのような思いでやりなさい。そうして後は、自分の仕事に誇りと信念を持ってやりなさいという話をします。
もう一つは、職場に戻っての第一声と第一日目が勝負だという話をしますね。職場へ入り、最初に大きな声で「おはようございます」「ありがとうございました」と挨拶できれば新しいスタートがきれる筈です。
- ――最初が肝心ですね。
- 窪田 そうです。初日に、訓練で行ってきたことに対して勇気を持って実践に移れるかどうかが勝負なのです。また、コース修了時に「毎日やること5項目」を作っていただきますが、必ずその時に言うのは、これは私たち講師との約束ではないと。これはこの8日間、一生懸命戦い、考えた、自分との約束です。自分で決めた約束ですから、自分を裏切らず守っていけば必ず人生が変わります。という話をします。
人材を選べない時代
元橋 ところで、今の人たちは字を知らないですね。特に漢字が書けない。パソコン・スマートフォンを使うと自分で読めない字でも漢字に変換されますよね。そのようなことが難しい漢字が分からなくても、辞書などを引いて自分で調べなくなった一因かもしれません。それに本も読まなくなっている。従って「ビジネス成功の条件コース」では「書く」「考える」「話す」訓練。つまり、基本を徹底的に行います。ここにやはりビジネスパーソンの最低限必要な基礎が会得できるようになります。
- ――他に今の若い方をみて感じることはありますか?
- 元橋 キビキビ動けない人をよく見かけますね。ダラダラしている。会社で通用するのか心配になりますが…。
窪田 今は採用が難しいので仕方がないということもありますか。
元橋 そうですね。特にここ2、3年は大企業がかなり採用枠を広げて、中小企業の採用は難しくなっていますね。
窪田 少し前にある飲食店の社長さんとお話した時にもその話題が出ました。いくら求人を出しても、全然人が集まらないそうです。
元橋 今は人材を選べない時代です。
- ――そのような方を一人前の社会人に育てるためには、やはり厳しい訓練は必要になってきますよね。
- 元橋 会社にとっては、社員は全員戦力です。入社した社員を戦力化していくというのは企業の仕事としてせざるを得ないことでしょう。従って、人材教育というのは企業にとって欠くことはできません。採用コストは高い、難しい。従って、それ以上に今後は教育に力を入れないと、本来の企業の繁栄はないと思います。
指示通り動けても自己主張ができない
- ――実際に受講される方は、どのような方が多いのでしょうか。
- 窪田 ビジネスの社会は、ゲストとキャストに分かれると思うのですが、先ほどから元橋校長がおしゃっているように、新入社員の方はゲスト気分が抜けていない方が多いですね。お客様としてお金を払っていた学生の立場から、今度はお客様からお金をいただく立場にならなくてはいけないのですが、そこの切り替えがまだできていない。しかし、本人たちは私たちが感じているほどにはそのことを感じていないのです。自分では切り替わっている、できていると思っています。そこで、分かりやすく話をしますと「ああ、そうか」と素直に頷いてくれます。この様な素直さと若さがありますから、研修の中盤以降は別人のように変わる訓練生が多いです。
- ――渡部さんはいかがですか
- 渡部 はい。私は、図抜けて頑張るのではなく、そこそこで良いと考えている人が多いと感じます。実際、新聞にも掲載されていましたが、今年の新卒約3800名にアンケートを取った結果、自分の仕事ぶりは人並みでいいと考えている人が約52%、人よりも頑張ろうと思っている人は約31%という記事がありました。本当にそうだなと思いましたね。人よりも良い成績を上げて頑張ろうという気構えを持っている方は少ないのかなと思いますね。
- ――訓練生にも、そういうほどほど頑張る方が多いのですか。
- 渡部 始めの頃はそう感じることはありますね。しかし、訓練を進めていくうちに、意識が変わってきたとは感じ取れますね。
- ――素直な方が多いということは、意識の変化で、グッと変わる可能性があるということですか。
- 渡部 そうですね。指示に従える方は多いと思いますが、そこに自分の考えでプラスアルファの行動ができる方は、やはり少ないように感じます。
元橋 そのような傾向が非常に強いと思います。これは一般社員も含めてですが、指示を受けてできても、自己主張的な部分はあまりにも少ないです。それがあったとしても自信がない、又は、もし間違っていたら恥ずかしいという気持ちから出さないのかなとも思いますね。今の若い方は、非常に警戒心が強いです。
- ――実際に受講される方は、どのような方が多いのでしょうか。
- 窪田 「3、5年後に派遣責任者になって、ここに訓練生を送れる位になってほしい」という話を私はよくします。あなたは必ず仕事のできる男になる筈だと。やはりそういった大きなビジョンを持てるようになってほしいですね。
- ――先を見る、先の見える社会人になりなさいということですね。
- 窪田 自分で夢を描いて、それを自分で実現できるような人間になっていただきたいですね。その第一歩がこの「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」にあると思っています。
壁に立ち向かっていく気持ち
- ――今の新入社員に対して、企業の方々はどのような期待を持っていると感じますか。
- 元橋 やはり会社の組織人としてルールを守り、それから人間としての基本の行動を明確に示すことができて、そして会社の中の一員として向上心を持って成長してほしいという願いを持っていると思います。
- ――企業の派遣責任者様がこの「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」にどのような期待をもたれていると思いますか。
- 渡部 実際に派遣責任者様からの御要望を伺いますと、やはり共通している部分というのは「礼儀、挨拶」の部分、学生意識の払拭等ですが、次に多いのは、厳しさを教えてほしいという要望です。壁にぶつかった時に逃げるのではなくてそれに立ち向かっていく気持ちです。
- ――その困難に立ち向かい乗り越えるというのは、まさに訓練そのものです。
- 渡部 そうだと思います。
- ――窪田講師はいかがでしょうか。
- 窪田 そうですね。企業が新入社員に求めているものは、大体3つぐらいに集約されるのかなという感じがしますけれども。1つは基本、1つは感謝、そしてもう1つは勇気。私共の研修でその3つの力を得て、積極的に企業様で役立ててほしいですね。
- ――最後に「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」への派遣を考えている方、これから参加される方に一言お願いします。
- 元橋 「フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)」に参加されますと ①大きな声 ②気持ちの良い挨拶 ③キビキビした行動力 が身につきます。社会人生活が浅い方々が、これから始まる30年40年に渡るビジネスマン人生において、最も大切な宝をつかむ体験になります。「知ること」と「できること」の違いを知り、基本行動の確認により、 積極性と向上心が得られます。今、企業はこの様な人材を求めています。本コースを体験することで永いビジネス人生を明るく、力強く活動していただくことを強く期待しています。
――ありがとうございました。
【フレッシュマン颯爽研修(旧:ビジネス成功の条件)】
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