社員評価時のポイントは?管理職が知っておきたいこと
2017年7月7日(金)
管理職の重要な仕事のひとつとして社員評価があります。正当に評価せず誤った評価によって人材活用の面でマイナスが生じます。優秀な人材を見極め適切に評価をしなければ社員のモチベーションが低下し、企業全体の歯車がくるってしまうことも考えられます。社員を評価することは、企業にとってそれ程大切なことなのです。ここでは、そのポイントについて説明していきます。
先入観や偏見を捨てる
「あの人は好きだから」「あの人は嫌いだから」という先入観や偏見で評価をしてはいけません。先入観を持ったままでは適切な評価はできませんし、偏見を持ったままでは、社員を色眼鏡で見てしまうことになりかねません。また男女、年齢なども関係ありませんし、前年度に評価が高かったから今年度も活躍してくれるだろう、という考えも先入観を持って見ていることになるのです。
社員一人ひとりの行動、実績を良く観察し、評価をすることが重要なのです。
優しい上司と思われたいがために評価を甘くしない
「評価が甘いと優しい上司と思われる」「評価が厳しいと嫌な上司だと思われる」と勘違いをし、優しい上司として部下に評価されたいがために、人材評価を甘くしてしまう管理職がいます。甘い評価ばかりでは部下は育ちませんし、企業全体の意識も低下してしまいます。自分の直属の部下には、他の社員よりも甘く評価したいという気持ちになる人もいるでしょう。しかし、義理人情を持ち込んでしまうと企業が成り立たなくなってしまうのです。
良いものは良い、ダメなものはダメと、きちんと評価をしていくためにも、部下をよく観察し、良い点があれば具体的な事例を挙げ本人に伝えましょう。そうすればただ甘いだけの評価ではなく、きちんと判断されたものとなります。
評価基準をきちんと理解する
評価基準に沿って人材評価を行いましょう。社員を評価する人が個人個人で基準が違うと不公平感が出てきてしまいます。自分の得意分野は一定のレベルに達していないと評価が厳しかったり、逆に苦手だったり知識や経験が乏しい分野は理解・判断が難しいため評価が甘くなりがちになるのも大問題です。
評価は客観的に判断するのが重要です。社員が納得できる評価をするためにも、評価基準は統一するべきです。評価者全員で共通認識をもって行えば、基準にずれが生じないので、誰もが納得できる評価となるでしょう。
社員をよく観察する
評価の際に社員のことをきちんと把握・観察していなければ、あいまいな評価になってしまいます。良い、悪いという判断ができずに「普通という評価になりがちなのです。あいまいな評価は社員をきちんと把握していないことの表れです。また自分の評価に自信がない時にも、あいまいな評価となってしまうでしょう。
社員評価ではその社員の職務内容や勤務時間内の職務態度、関わった仕事の成果をよく観察して記録しておきましょう。事実だけを見定めれば、どのような評価に値する社員であるかが自然と見えてくるはずです。
評価査定の時期になってから社員を観察したのでは、その直近の行動しか見えてきません。全体像がわからないままでは、評価と実際の勤務状況にずれが出てきてしまいます。そのためにも日ごろから観察をしておくことが重要なのです。
「能力」と「業績」の二軸で評価をする
業績だけで評価をしてはいけません。 中にはうまく立ち回り他者の業績を横取りしてしまう社員や、上司に対して要領よく動ける社員もいます。能力があるのに業績が伴わないでいる人は、業績だけが評価基準だと感じ、仕事に対する熱意が低下してしまうでしょう。
社員個人の努力や、仕事に対する姿勢、仕事における成果など総合的に俯瞰で見て評価をしていくことが大切なのです。
社員一人ひとりが納得できる評価をしていきましょう
人事評価は社員の人生を左右すると言っても過言ではないでしょう。評価によって昇進など将来が決まることもありますし、給与にも大きく関わってきます。そのため、評価は社員の人生に大きく影響しかねないのです。
管理職ともなると仕事も日々忙しいでしょう。 しかし、社員を公平に見て評価してこそ企業全体のモチベーションも上がり、企業の業績アップにも繋がっていくのです。人事評価は社員の人生に大きく関わることなので、真剣に取り組まなくてはなりません。社員から不平不満が出て仕事に対する熱意を低下させないためにも、公平性・透明性・信頼性のある信用度の高い社員の評価を行っていきましょう。そのためにも日ごろから社員一人ひとりの勤務態度や仕事に対する熱意、努力、成果など、総合的に観察する目を持つことが必要です。また、それを記録しておけば適切な評価の助けとなるでしょう。