接遇とは?「接遇5原則」や接遇を身に付けるための方法をご紹介!
2024年9月30日(月)
接遇とは、おもてなしの心を持って相手に接することです。お客様と接する多くの業界・業種で高い接遇力が求められています。
しかし、接遇が大事だと分かっているにも関わらず、接遇について深く理解できていなかったり、知識はあっても意識が足りず行動に移せていなかったりと、企業によって様々な課題があるのも事実です。
そのため、接遇の重要性を認識している企業ほど「接遇研修」を取り入れており、全社員の質の高い接遇力、顧客満足度向上や他社との差別化など様々なメリットが生まれています。
競合他社に差をつけられるよう、反対に自社が取り残されないよう、本記事では接遇の基本となる「接遇5原則」や具体的に意識すべきポイント、接遇研修の内容や選び方などをご紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
接遇とは
「接遇」とは、おもてなしの心を持ち、適切な態度や言葉遣いで相手(お客様)と接することを意味します。具体的には、「接」とは接すること、「遇」とはもてなし、すなわち心を込めた対応を示しています。
しかし、いくら心を込めたとしても、相手がその心を感じ取れなければ接遇は成立しません。つまり、接遇は相手の立場を理解し、思いやりを持って対応することが求められるのです。
お客様と接する業種において接遇は、顧客満足度に大きな影響を与えます。一度の不適切な対応が、お店や会社、さらにそこに働く全ての社員に対する印象を悪くすることがあります。
それに対して、質の高い接遇を徹底できれば顧客満足度を大きく向上させることができます。したがって、接遇は全社員にとって重要なスキルであり、日々の業務において常に意識すべきポイントなのです。
また、言葉遣いや態度だけでなく、相手の望みや不快に感じる点を理解することが接遇の第一歩。まずは相手の立場に立って、思いやりの心を持ちながら具体的な行動で示していくことが重要です。
「接遇」と「接客」の違い
「接遇」と「接客」は似ているようで、その意味は異なります。
「接客」は主にお客様への基本的なサービス提供を指し、案内や支払い対応などが含まれます。あくまでサービスを提供すること、お客様への対応をすることであるため、必要最低限の対応と言えるでしょう。
一方、「接遇」はその範囲を超えた広い概念で、お客様の気持ちや状況を考慮し、より心を込めたサービスを提供することを意味します。
必要なサービスを提供するだけに留まらず、お客様がどのような状況で、どのようなお気持ちなのか、何を求めているのかなどを汲み取り、お客様一人一人に合わせたサービスを提供し、顧客満足度の向上を目指します。
接遇が求められる職種や業態
ここまで接遇とは何かついてご紹介してきましたが、ここでは接遇が特に重要視される職種や業態について解説します。
以下の3つの業界では、接遇が不可欠です。
- 接客業・サービス業
- 看護職(医療職)
- 介護職
1つずつ見ていきましょう。
接客業・サービス業
接客業やサービス業では、顧客満足度を高めるために接遇が非常に重要となります。というのも、顧客の期待値が高く、丁寧な対応が求められるからです。不十分な接遇はクレームの原因となりかねません。
一方で、心温まる接遇を提供することで、顧客に「またこの店に来たい」と思ってもらうことができます。リピーターを増やすためには、丁寧な接客・接遇で一人一人のお客様に心を込めたサービスを提供することが求められます。
看護職(医療職)
看護職やその他の医療職においても接遇は重要な要素です。病院を受診される患者さまは体調不良や不安な気持ちからナーバスになっていることが多い傾向にあります。
そのような中で、医療スタッフの心遣いは患者さまの不安やストレスを軽減する大きな要素となります。
快適な院内環境と患者さまとの良好なコミュニケーションは、診断や治療の質を向上させることにもつながります。また、患者さま自身がリラックスして診察を受けられるように配慮することで、業務の効率化も図れるでしょう。
介護職
介護職では、利用者さまの日常生活に密接に関わるため、利用者さまに安心かつ、信頼していただける関係づくりが非常に重要です。また、利用者は高齢者であることが多く、体調や気分が日によって異なるため、個々の状況に応じた対応が求められます。
家族以外には遠慮して要望を言えない場合もあるため、気軽に相談できる環境と信頼関係を築くために、心を込めた接遇が欠かせません。
相手をよく観察し、適切なコミュニケーションを取るなど、利用者さまが快適に過ごせるよう心掛けることが大切です。
接遇のスキルを身に付けるべき理由やメリット
接遇のスキルを身に付けることは、企業や個人にとって多くのメリットをもたらします。
- 顧客との信頼関係を築ける
- 顧客満足度の向上・クレームの減少につながる
- 競合他社との差別化につながる
- コミュニケーションが円滑になる
上記のメリットについてもう少し詳しく説明していきます。
顧客との信頼関係を築ける
接遇のスキルを身に付けることで、顧客との信頼関係を築くことができます。相手を深く理解し、適切な対応をすることで、顧客はその企業やサービスを信頼するようになります。
どれほど優れたサービスを提供していても、店員の態度が悪ければ顧客は期待を裏切られたと失望し、信頼を失う可能性が高まってしまうのです。
一度信頼を失うと、クレームに発展したり、継続的な利用が難しくなったりすることにも繋がります。質の高い接遇スキルを身に付けておくことで顧客の信頼を得られ、長期的な関係を築くことができるでしょう。
顧客満足度の向上・クレームの減少につながる
接遇は、顧客満足度向上やクレームの減少といったメリットももたらします。
たった一度の不適切な対応で顧客が離れてしまうケースは少なくありません。一方で、親切・丁寧な対応を心がけていれば、顧客は「他では得られない満足感」を得られるでしょう。これにより、再来店や継続利用が期待できます。
また、全社員が接遇スキルを持つことで顧客の意見や意図を理解し、適切な対応が可能になるため、トラブルやクレームの発生を防ぐこともできるでしょう。
さらに、万が一クレームが発生した場合でも、適切な処理ができるという効果も期待できます。
競合他社との差別化につながる
競合他社との差別化を図るためには、接遇のスキルが重要な役割を果たします。
なぜなら、多くの企業が同様の商品やサービスを提供している現代、顧客が最終的にどの企業を選ぶかは、商品そのものだけでなく、企業とのやり取りや体験にも大きく依存していると言われているからです。
その点、優れた接遇によってお客様に特別な価値を提供し、他社とは異なる「人間味」や「温かみ」を感じさせることができます。このような接遇の質は口コミやレビューにも反映されやすく、新規顧客の獲得や既存顧客のロイヤルティ向上にも繋がるでしょう。
つまり、接遇のスキルは競合他社との差別化を図るための有力な手段となり、企業の持続的な成長と成功を支える基盤となると言えるのです。
コミュニケーションが円滑になる
相手への思いやりの心は、日常の職場でも自然に発揮されるため、接遇スキルが身に付くことで、職場内のコミュニケーションも円滑になります。
スタッフ同士の関係が深まることにより、職場全体の雰囲気が良くなり、コミュニケーション不足によるミスの減少が期待できます。
また、良好な職場環境は、スタッフのモチベーションを高め、結果的にお客様にとっても居心地の良い空間となること間違いなしです。
基本となる「接遇5原則」と意識したいポイント
業種は違っても接遇は、基本の5原則から成り立っています。
この接遇5原則について、また原則ごとに意識したいポイントについてご紹介していきます。
- 挨拶
- 表情
- 身だしなみ
- 態度
- 話し方・言葉遣い
挨拶
挨拶は、コミュニケーションの基本です。明るく気持ちの良い挨拶は相手に好印象を与え、その後の応対もスムーズに進められます。
一方、挨拶がなかった、挨拶しているつもりでも相手には伝わっていなかったといった状況であれば、顧客からの第一印象は悪くなり、最悪の場合クレームの原因になることもあるでしょう。最初の挨拶は非常に重要で、それが全体の印象に大きく影響することを覚えておかなければなりません。
また、挨拶は自ら行うものであり、立場や役職に関わらず自発的に行うことが大切です。最初と最後の挨拶が丁寧であることも、接遇マナーにおける重要なポイントと言えるでしょう。
挨拶で意識したいポイント
まずは、自ら挨拶を行うことが求められます。特にお客様が来店した際には、こちらから先に挨拶をすることで良い印象を与えられます。挨拶の際には、相手の目を見ながら行うことで認識してもらいやすくなるでしょう。
また、相手の状況によっては、声のトーンや大きさを調整することも必要です。例えば、お客様がじっくり商品を見ている場合には控えめな音量で声をかける、賑やかな場所では少し大きめにするなどが挙げられます。
また、素晴らしい対応をしても最後に気を抜いてしまうと満足度は急降下。そのため、最後の挨拶も忘れずに心を込めて行いましょう。
表情
表情は初対面での第一印象を決定する重要な要素です。特に明るい笑顔は、相手に親しみやすさと安心感を与えることができます。
反対に暗い表情では、場の雰囲気を重たくし、話しづらい雰囲気を作り出してしまう可能性があるでしょう。接遇においては、顧客との円滑なコミュニケーションのために、常に明るい表情を心がけることが重要です。
「声をかけやすいか」「親しみやすいか」「安心感があるか」といった点を表情で表現できるとよいでしょう。
表情で意識したいポイント
日頃から、口角を上げるなどの笑顔をつくるためのトレーニングを行っておくと、自然な笑顔をつくりやすくなります。
また、大きな口を開けて笑うと下品に見える場合があるため、前歯が見える程度に留めるのが効果的です。
さらに、ポジティブな思考を心掛けることで、自然と明るい表情が出やすくなります。さらに、お客様と接しない日常生活でも自分の表情を意識し続けることが大切です。
身だしなみ
身だしなみは、相手に配慮して身なりを整えたり、身に付けるアイテムを決めたりすることです。相手に不快感を与えないための重要な要素となります。
髪型、服装、手や爪、ニオイなど、細部に至るまで清潔感を保つことが求められます。例えば服装はTPOや業種に合わせて適切なものを選び、アクセサリーや小物も派手すぎないように心掛けましょう。
自己満足で終わるファッションではなく、周りと調和するような、常に客観的視点で考えた身だしなみが大切です。
身だしなみで意識したいポイント
衣類は常にシワや汚れがない状態を保ち、必要に応じてクリーニングに出すなど清潔感を重視しましょう。汚れやシワが目立ちにくい服を買うのも1つの手です。
また、髪色は自然なものにし、寝ぐせやフケがないよう髪は常にセットしましょう。ただしワックスやジェルの香りが強すぎるとかえって不快感を与えてしまう恐れがあるため、無香料もしくは弱い香りのものを使う方が安心です。
さらに肌の手入れも忘れず、特に男性はヒゲの手入れを怠らないようにしましょう。爪も短く整え、汚れがないようにチェックします。
態度
態度とは、立ち振る舞いのほとんどの動作を意味します。相手との接し方、普段の歩き方や立ち方、座り方、物の受け渡し方など、細かい所作が相手に影響を与えるのです。
姿勢が悪い、目をあまり合わせない、歩き方がダラダラしている、足を組んでいるなどのだらしない姿勢や無作法な態度は、知らず知らずのうちに相手に悪い印象を与えてしまいます。
態度はそのときの気持ちが現れてしまいやすいため、普段から丁寧な立ち振る舞いを心がけ、相手に対して敬意を持つことが大切です。
態度で意識したいポイント
座るときには背筋を伸ばし、足を組まずに膝の上に手を置くのが基本です。立つときも背筋を伸ばし、立ち姿勢にも注意を払いましょう。
物を渡す際には、両手で丁寧に渡し、小さな物でも片手で渡さないようにします。物を投げるのはもちろん、相手の手に落とすように渡すなどは論外です。相手の手に物が確実に届いていることを確認することも忘れてはいけません。
これらの所作を日常から意識することで、自然と丁寧な態度が身に付くでしょう。
話し方・言葉遣い
接遇において、話し方・言葉遣いも非常に重要です。どんなに他の4点が優れていても、言葉遣いが適切でないと、全体の印象が台無しになってしまいます。
親しみを込めているつもりでも、馴れ馴れしくなって不快な思いを与えているケースも少なくありません。
接遇マナーでは敬語が基本であり、その上で相手の年齢や立場に応じた正しい言葉遣いが求められます。特に不自然な敬語や過度なへりくだりは、逆に不快感を与えることがあるため注意が必要です。
話し方・言葉遣いで意識したいポイント
敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の使い分けがあります。例えば、尊敬語では「おっしゃる」「召し上がる」、謙譲語では「申し上げる」「頂戴する」、丁寧語では「します」「聞きます」といった表現が用いられます。
これらを適切に使い分けることが重要です。また、クッション言葉を活用して、相手に対して柔らかい表現を心掛けると、より円滑なコミュニケーションが進められます。クッション言葉の例は以下の通りです。
- 恐れ入りますが~
- お気持ちはありがたいのですが~
- 差し支えなければ~
- 誠に勝手ながら~
接遇を身につける3つの方法
接遇を身につけることは、仕事における重要なスキル習得の一つです。
接遇をマスターすることで、職場でのコミュニケーションが円滑になり、顧客からの信頼も得られるようになります。ここでは、接遇を身につけるための3つの方法について詳しく説明します。
接遇の基本を理解する
接遇を身につける上でまずは、接遇がなぜ重要なのか、仕事にどのように役に立つのかといった基本を理解することが第一ステップです。
また、前述した「接遇5原則」を学び、それを実際に日常の業務で実践していきます。接遇5原則には例えば、言葉遣いや身だしなみ、態度などが含まれますが、この基本をしっかりと身につけることで、自然に相手に対する思いやりの心が伝わるようになるでしょう。
コミュニケーションスキルを磨く
次に重要なのはコミュニケーションスキルを向上させることです。特に「話す」「聴く」という言葉のキャッチボールが相互理解を深める鍵となります。中でも傾聴スキルは重要です。
傾聴スキルとは、相手の話を真剣に聴き、心から理解しようとする態度と技術のこと。このスキルを磨くことで、職場で良好な人間関係を築く土台となり、仕事がスムーズに進むようになるでしょう。
また、効果的に質問する力を身につけることも傾聴スキルの一つです。「どう質問すれば感じよく伝わるか」を心掛けることで、お客様とのより円滑なコミュニケーションが可能となります。
研修や講座を受講する
接遇スキルを高めるために、接遇マナー研修や講座の受講も非常に有効です。これにより、社員全員が共通の接遇マナーを持ち、職場全体の接遇スキルを均一に引き上げることができます。
また、接遇の基本原則や考え方は同じであっても、業種や職種によって意識すべきポイントが異なることもあります。
研修では業種や職種に応じた具体的な応対方法も学ぶことができるため、実践に即した知識を身につけることができるでしょう。その結果、お客様に対しても高品質な接遇を提供できるようになり、信頼や好感を与えやすくなります。
接遇を身につける「研修」について
接遇は社員の誰か一人ができていても意味はありません。全社員が同じ高いレベルで身に付けていなければ、たった一人の悪い対応が広まり全社的にマイナスイメージをもたれてしまう懸念もあります。
そのため、全社員で意識を統一させ、接遇レベルの向上を目指すためには「接遇研修」を実施することが有効です。ここからは、接遇を身に付けるための「研修」についてご紹介していきます。
接遇研修とは
接遇研修とは、ビジネスにおける接遇スキルを向上させるための教育プログラムです。顧客満足度や企業のブランドイメージを向上させるために行われ、ただ単に所作ややり方を学ぶだけでなく、接遇への意識を高めることに重点を置かれることが多い傾向にあります。
また、「意識を高める」と同時に、「実践すること」にも注力しているのが接遇研修です。というのも、接遇の基本は業種や職種が違っても同じですが、実践する内容は異なる場合が多いからです。
その業界、その職ならではの接遇マナーを学び、現場で活かすためにも、接遇研修は必須と言えるでしょう。
接遇研修によって意識と実践(スキル)を同時に向上させることで、お客様との関係性を深め、リピート客の増加や競合との差別化を図ることが期待されます。
接遇研修を実施するまでのおおまかな流れ
接遇研修を実施するためには、いくつかのステップを踏む必要があります。大きく分けて3つのステップをご紹介します。
自社の課題を明確にする
接遇研修を成功させるためには、まず自社の課題を明確にすることが必須です。どのような接遇スキルが欠けているのか、どの部分に改善の余地があるのかを把握するために、現状の問題点を洗い出しましょう。
例えば、顧客からのフィードバックや社内アンケートを活用することが有効です。また、業種や業態に適切な接遇スキルが異なるため、研修を効果的にするために、具体的なニーズを理解することも重要です。これにより、最適な研修内容を選定できるでしょう。
研修を受講する
自社の課題が明確になったら、それに応じた研修を選定し実際に受講します。この際、まずは社員に研修の目的や意義を理解してもらうことが重要です。
また研修の内容は、業界や職種に特化した専門的なスキルを含むことが効果的。そのため、高い専門性を持つ研修会社や実績のある講師を選ぶことが求められます。
さらに、事前に研修内容を確認し、社員がしっかりと理解しやすい環境を整えましょう。これにより、研修の効果を最大限に引き出すことが可能です。
現場で実践する
接遇研修で学んだ知識やスキルは、実践することでより身に付きやすくなります。いきなり実施するのは難しいため、ロールプレイングを通じて実際の状況に準じた練習を行いましょう。社員それぞれに役割を設定し、業務に近い環境でスキルの練習を重ねることが効果的です。
さらに、OJT(On-the-Job Training)を通じて実務経験を積むことで、学んだことを確実に身につけることができます。また、接遇の質を高めていくには、社員の接遇を継続的に評価・フィードバックしていくことも大切です。
自分の接遇スキルはどのレベルなのか、どこをどのように改善すべきなのかを知ることで、より良い接遇を身に付けるきっかけとなるでしょう。自身の成長を感じられることでモチベーションを維持する効果も期待できます。
接遇研修の主な内容
接遇研修の内容は多岐にわたりますが、一般的に共通して含まれる内容があります。
代表的なのは、基本的な接遇スキルや顧客満足度向上のための訓練、クレーム対応などが挙げられます。
これにより、社員は接遇に対する意識を高め、実践的なスキルを身に付けることができるでしょう。以下では、接遇研修の主な内容についてご紹介します。
基本の接遇スキル
基本の接遇スキルは、接遇研修の最初のステップとして重要です。表情、挨拶、身だしなみ、話し方、そして態度・仕草など、接遇における基本を学びます。この接遇5原則をはじめとし、基礎的な立ち振る舞いをトレーニングします。
また、時間や場所、状況に応じた適切な対応方法も学ぶのが一般的です。あわせて、接遇用語の使い方や電話応対、来客応対なども基本スキルとして取り扱われます。
これらの基本スキルは、社員がプロとしての適切な対応ができるようになるための土台となる大切な要素です。
顧客満足度向上のための訓練
顧客満足度を向上させるための訓練も接遇研修の重要な内容です。お客様をただもてなすだけでなく、一人ひとりの立場や視点に立ち、満足度を高めたり、感動を提供したりして、相手の心を掴むことが求められます。
そのために、顧客のニーズや期待を適切に把握し、それに応える方法を学びます。例えば、顧客の立場で物事を考え、心地よいと感じる接遇を実現するためのトレーニングが含まれるのが一般的です。
こうした訓練を受けることで、顧客満足度が向上し、企業の信頼度も上がるでしょう。
クレーム対応のトレーニング
接遇研修では、クレームに対応するためのトレーニングも実施される傾向にあります。
クレームは避けられないものであり、その際の対応が顧客満足度に大きく影響するものです。接遇を身に付け、クレーム対応を通じて顧客満足度を向上させる方法を学びます。
また、クレーム対応トレーニングでは、単に問題を解決する、クレームを処理するだけではなく、お客様にとってポジティブな体験となるような対応方法を身につけます。適切な対応スキルを持つことで、企業の信頼性も向上しやすくなるでしょう。
接遇研修を選ぶ際のポイント
接遇研修を選ぶ際には以下のポイントを押さえることが大切です。
以下に示すポイントを参考に、自社に最適な接遇研修を選びましょう。
自社の課題・ニーズに合わせて選ぶ
接遇研修を選ぶ際には、自社のニーズに合うかどうかを優先しましょう。例えば、顧客対応に関するクレームが多い場合には、クレーム対応スキルを強化する内容が求められます。
また、顧客のニーズや時代の変化に対応するためには、最新の接遇スキルを習得できる研修が必要です。
前述した通り、自社の具体的な課題や将来的なニーズを把握したうえで、それに合った研修プログラムを選ぶことで、効果的なスキル向上が期待できるでしょう。
研修形式も重要(外部?OJT?オンライン?)
接遇研修の形式も選択の際に重要なポイントです。例えば、外部の会社や講師による研修は専門性が高く、自社の業務から一時的に離れることで集中して学べる利点があります。
一方、OJTは実際の業務を通じてスキルを習得できる現実的な方法です。また、オンライン研修はWeb会議ツールやeラーニングを採用して、研修を実施でき、場所や時間に囚われず、多忙な社員にも取り組みやすい形式と言えるでしょう。
各形式の特徴を理解し、自社に最適な研修形式を選びましょう。
研修実績が豊富な会社・講師を選ぶ
外部の研修会社や講師を利用する場合、その実績も選ぶ際の重要なポイントです。特に自社の業界について熟知している会社・講師を選べば、業界特有の状況やニーズに応じた研修を提供してもらえる可能性が高まります。
また、実績豊富な会社や講師は、多くの企業に対して効果的な研修を実施してきており、その経験値から得られるノウハウが大きなメリットとなります。信頼性の高い研修を受けることで、社員のスキル習得がスムーズに進むでしょう。
社員教育研究所の接遇研修一覧
弊社、社員教育研究所では、接遇や顧客との関係を築くための研修を複数ご用意しております。その中でも3つをピックアップしてご紹介いたします。
自らの接客・ビジネスマナーを総点検。どんな場でも通用するホスピタリティ・マインドを養成します。
クレームは信頼を勝ちとるための大きなチャンス。相手の心情を汲み取るためのポイントとは。会社への信頼を回復させる応対研修。
管理職に必要なヒューマンスキルを磨きます。「部下育成指導力」と顧客との良好な関係を構築する「CS向上関係力」を向上させます。
接遇研修なら社員教育研究所へお任せ
接遇スキルを身に付けることで、顧客満足度を高め、会社全体の印象を向上させることが可能です。質の高い商品を提供するだけではなく、顧客に対するサービスの質を向上させることで、企業ブランドを守り、さらなる成長を目指しましょう!
接遇の向上は、一人ひとりの社員が持つ「おもてなし」の心を育むことから始まります。社員教育研究所では、一人ひとりが自信を持って接遇スキルを習得し、日々の業務で実践できるような研修プログラムを提供し、実績豊富な講師が徹底的にサポートしてまいります。
接遇研修をお考えなら、ぜひ一度「社員教育研究所」へご相談ください。
この記事の監修者
株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。