マネジメント研修で押さえるべきポイントは?目的と内容の明確化
2019年8月30日(金)
2023年4月29日(土)
管理者となるマネジメント層に対して行う「マネジメント研修」は、チームの業績向上やチーム内の部下の育成にも大きな効果をもたらします。企業にとって重要な研修だと言えるでしょう。
この記事では、マネジメント研修の効果を最大限に高めるために、押さえるべきポイントや具体的な内容についてまとめます。研修を検討中の企業のご担当者様はぜひお読みください。
- マネジメント研修で得られる効果・メリット
- マネジメント研修を選ぶとき・設計するときのポイント
- マネジメント研修の内容の決め方の手順
- マネジメント職に必要な3つの自覚・スキル
- マネジメント職に必要なスキルを養いたい
- マネジメント研修で習得すべきスキル・知識の例
- マネジメント職としてのマインドセット
- コミュニケーションスキル
- ロジカルシンキング
- スケジュール管理スキル
- 目標管理スキル
- 問題解決スキル
- コーチングスキル
- ティーチングスキル
- 叱る力
- ネゴシエーション能力
- プレゼンテーションスキル
- 経営知識
- マネジメント研修を成功させるためのポイント
- コミュニケーションスキルの重要性
- 部門を超えて活躍できる真のリーダーを養いたいなら
- マネジメント研修はぜひ社員教育研究所へご相談を
マネジメント研修で得られる効果・メリット
初めに、マネジメント研修の効果とメリットを確認しましょう。マネジメント研修を行って受講者のマネジメント力が高まることで、さまざまなメリットが得られます。目ねジメント職のマネジメント力とはチームを適切に管理する能力のことですが、チームが適切に管理されることでチームの能力がうまく発揮されるようになります。
まず部下とのコミュニケーションが円滑になり、チームとしての結束が高まります。その結果チーム全体のモチベーションが高くなり、業務の効率化が進みます。また個々のスキルアップを図ることによって、チーム全体の能力も高まります。メンバーのモチベーションが高まれば、離職率の低下にもつながるでしょう。
チームが強くなることによって、自然とチームの成果も向上します。さらに1つひとつのチームが強くなることで、ほかのチームとのよきライバル意識が刺激されます。さらには社員としてのモチベーションが高まることで、チーム間の連携もスムーズになるでしょう。これらによって企業全体の業績が向上することも期待できます。
マネジメント研修を選ぶとき・設計するときのポイント
マネジメント研修を行う方法としては、いろいろな研修会社のサービスの中から選ぶか自社で企画・設計するかのいずれかでしょう。次に、マネジメント研修を行うときのポイントをまとめます。以下の点をもとに、外部サービスを選んだり自社で設計したりします。
- 目的
- 費用
- 日程・スケジュール
- 形式
1つずつ見ていきましょう。
ポイント|目的
マネジメント研修の形式は3種類あります。まず社内研修です。次にオンラインでの研修です。そして外部セミナーなどに参加する形です。
社内研修は、内容にもよりますが集団での座学やグループワークなどの形式があります。集団での座学は体系的な知識習得に向いているほか、受講生間で交流しやすいというメリットがあります。ただし内容によっては、グループワークによるディスカッションやケーススタディなどの形の方が適しています。座学とグループワークを組み合わせる方法もあります。
オンラインは遠方や各地に支社がある場合などに適しています。また勤務地が離れていなくても、時間の調整が難しい場合にも有効な選択肢です。ただし受講者が疲れやすい、通信環境などのトラブルがありうるなどの点がデメリットです。
外部セミナーは社外の人とも交流できて刺激が得られる形式です。なお日程ともかかわりますが、外部セミナーは通学・合宿などのパターンがあります。いずれも専門の講師が行うため、高い効果が期待できます。
ポイント|費用
費用は重要なポイントです。外部のサービスを利用する場合はその料金と内容のバランスを見ましょう。また厳密には、提供される内容に対してではなく受講した結果・変化に対してのバランスを考えるべきです。可能な範囲で、受講者の声から効果を測りましょう。
自社で行う場合は、研修の形式によって費用が異なります。講師を招く場合や自社社員が行う場合など、ケースごとに費用を試算して比較しましょう。
ポイント|日程・スケジュール
年間スケジュールで見た場合、人事異動のころに行うケースが比較的多いと言えるでしょう。業務に支障が出ないように、決算期や繁忙期は避けて閑散期や少なくともある程度時間を取れる時期に行います。
日数は、内容に応じてどれぐらい必要かが変わります。目的をもとに研修内容・ボリュームをイメージして、必要な日数を考えましょう。外部サービスは内容と日数のバランスをチェックします。
ポイント|形式
マネジメント研修の形式は3種類あります。まず社内研修です。次にオンラインでの研修です。そして外部セミナーなどに参加する形です。
社内研修は、内容にもよりますが集団での座学やグループワークなどの形式があります。集団での座学は体系的な知識習得に向いているほか、受講生間で交流しやすいというメリットがあります。ただし内容によっては、グループワークによるディスカッションやケーススタディなどの形の方が適しています。座学とグループワークを組み合わせる方法もあります。
オンラインは遠方や各地に支社がある場合などに適しています。また勤務地が離れていなくても、時間の調整が難しい場合にも有効な選択肢です。ただし受講者が疲れやすい、通信環境などのトラブルがありうるなどの点がデメリットです。
外部セミナーは社外の人とも交流できて刺激が得られる形式です。なお日程ともかかわりますが、外部セミナーは通学・合宿などのパターンがあります。いずれも専門の講師が行うため、高い効果が期待できます。
マネジメント研修の内容の決め方の手順
マネジメント研修を有益なものにするためには、内容を充実させることが必要です。会社によって事情が異なるため、事情に合わせた研修内容を自社で検討する必要があります。具体的には以下の手順で行います。
- 自社の問題を洗い出す
- 自社の求める管理職像を明らかにする
- 問題と求める管理職像のギャップを埋める方法を考える
自社で行うときはもちろんですが、外部のサービスを利用する場合もこの手順で自社が必要とする内容をあぶり出して、それを満たすサービスを探します。
では、それぞれの手順について見ていきましょう。
手順➀自社の問題を洗い出す
初めに、自社の問題を洗い出します。現状と、現状のまま進んだ場合に予想される将来を把握することが第一歩です。
今の管理職に不足しているものは何か、また受講者となる管理職候補の状態はどうか、現状のまま時間が経過した場合に中長期的にどのような状態になることが予想されるか、そういったことを把握します。
問題を認識するためには、自社の経営理念や中長期的な経営方針と現状を比較することが役立ちます。進むべき方向に進めているのか、あるべき姿を実現できているのかが把握しやすくなります。
抽象的な理念や方針の実現状況だけでなく、実現のための具体的なスキルやテクニック、姿勢などの問題点も洗い出しましょう。
手順②自社の求める管理職像を明らかにする
リーダーやマネージャー、店長や部長などのマネジメント職に求められるのは、業界や部門、職種を問わず、まずは部下との信頼関係を高めていくための技術と、部下を育成するためのテクニックではないでしょうか。部下を育成するにはただ仕事を与えたり、指導したりするだけではなく、やる気の出させ方や褒め方も習得しなくてはなりません。注意するだけではダメですし、ましてやパワハラやセクハラといったトラブルは、今の時代には社内問題を飛び越え社会から叱責を受け、信頼を失墜させることにもなりかねません。
部下を適切なタイミングで褒めるテクニックやモチベーションの高め方を習得し、部下を動かすリーダーシップ力やマネージャースキルを磨きながら、自分が部下を引っ張り育てる存在であることを自覚してもらいたいものです。
手順③問題と求める管理職像のギャップを埋める方法を考える
自社の抱える問題と求める管理職像が明らかになったら、その両者のギャップをどのように埋めるかを考えます。それこそがマネジメント研修の内容となります。
まずは、目標を達成するため・すなわち理想の管理職像を実現するために、「身に付けるべき知識」に当たる学習目標と、「できるようになるべきこと」に当たる行動目標に分けて考えてみましょう。
とくに行動目標は、研修の目的であり研修結果の理想像と言えます。受講者にとっては到達度の指標に、研修を実施する側にとっては研修の効果測定の基準となります。行動目標を明確にすることで、研修をやること自体が目的になってしまう形骸化を防ぐことにもつながるでしょう。
マネジメント職に必要な3つの自覚・スキル
管理職に求められるスキルアップを目指し、強化するうえで、大きく3つのスキルを磨くことを自覚してもらいましょう。1つめはヒューマンスキルの重要性を理解してもらうこと、2つめはリーダーとしての自覚や伝達力、表現力の向上が必要であること、そして3つめは人を動かすコミュニケーション技法の習得が欠かせないことです。
これらを強化する方法としては、リーダーシップ・コミュニケーション力を磨くのはもちろん、正しい仕事の与え方や部下を褒める方法、部下を注意する方法などを学ぶプログラムを考えます。形式としては一方通行のセミナースタイルよりも、講師や他の参加メンバーとの質疑応答を繰り返していく会議式リーディング方式や実践形式のロールプレイがおすすめです。
マネジメント職に必要なスキルを養いたい
マネジメント職には、リーダーや部長、店長などの管理者として、部下を引っ張るだけでなく、部署や会社全体の業績アップなど、与えられた任務を理解したうえで、責任感を持って達成することが求められます。
最も効率的で最良の施策・方法を考え出す思考力、それを実行するための部下や取引先などへの説得力やリーダーシップ力、施策の実行のために更に上席者の承認をスムーズに得る説得力なども必要です。そのための研修内容としては、たとえば、会話やスピーチの組み立て方を学び、体得しなければなりません。
また、考え出した施策を基に会社から与えられた目標を達成するための行動力も必要です。管理職には常に目標の達成と成果が求められるので、その為の戦略を考え出す思考力の強化に加えて、実行・完遂するための積極的な行動力がなければなりません。もちろん、そのスキルは管理職が一人で動いて達成するものではなく、部下の行動を呼び覚まして適切に動かすことやスケジュールを立てて時間を管理し、チームをコントロールする力も必要になるのです。
マネジメント研修で習得すべきスキル・知識の例
マネジメント研修で習得すべき具体的なスキルや知識についてまとめます。内容は多岐に渡りますが、この記事では次の12のスキル・知識について解説します。
- マネジメント職としてのマインドセット
- コミュニケーションスキル
- ロジカルシンキング
- スケジュール管理スキル
- 目標管理スキル
- 問題解決スキル
- コーチングスキル
- ティーチングスキル
- 叱る力
- ネゴシエーション能力
- プレゼンテーションスキル
- 経営知識
1つずつ見ていきましょう。
マネジメント職としてのマインドセット
マネジメント職に就くと、ふつうはそれまでの意識のままでは新しい役割を果たせません。経営サイドの価値観を理解・実行する姿勢や、それを部下に理解・実行させる責任感が求められます。もちろんチームの成果を上げるための使命感も必要です。そして業務をやり続けるモチベーションの維持も必要です。
これらはすべてマネジメント職としてのマインドセットだと言うことができます。マネジメント研修では、まずはプレイヤーからマネージャーへの意識の変革が必要です。
コミュニケーションスキル
マネジメント職になると、部下への指示や上司への報告、他部署との調整などが必要となります。その際に必要となるのがコミュニケーションスキルです。チームとして業務を行っていくうえで、良好な人間関係を築き維持することが必須です。そのためにはコミュニケーションスキルは切っても切れないものと言えるでしょう。
このときのコミュニケーションスキルというのは、自分が相手にわかりやすく伝える能力だけではありません。相手の話を傾聴する能力も含まれます。キャリアアップするのに伴って、このヒアリング力があるかどうかが信頼度に大きな差を生みます。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、物事を整理して体系的に把握して、筋道を立てて考えて結論を導くことを指します。主観的・感覚的に物事を捉えるのではなく、理屈に則って合理的に思考することです。
ビジネスの場面では、客観的に物事を判断しなければならないことが多くあります。マネジメント職ともなればその場面はより増えていきます。変化の激しい現代において、ロジカルシンキングはマネジメント職に必要なスキルです。
スケジュール管理スキル
マネジメント職にあるとプロジェクトの責任者となることが多くあります。その時に必要となるのがスケジュール管理スキルです。プロジェクトの進捗を確認しながら、期間内に業務を遂行する能力です。チーム全体を管理するためには、個々のメンバーの状態や進捗を把握してきめ細かな指示を出すことも求められます。
プロジェクトには予算や期間・期限が条件となっていることが多く、進捗をコントロールできない場合プロジェクト自体が失敗となりかねません。全体を俯瞰して常に進捗を確認し、不測の事態に備えておくスキルはマネジメント職にとって必要です。
目標管理スキル
目標を管理するスキルもマネジメント職には求められます。目標管理スキルは、さらに適切な目標を設定する能力と目標達成の進捗を管理する能力とに分けられます。
人事評価でMBO(目標管理制度)を採用している企業は多くありますが、MBOでは上司は部下とともに部下の目標を設定します。適切な目標設定はその社員のモチベーションを高め、成長を促します。また目標達成の進捗を管理するスキルも、モチベーションの維持や成長につながります。
問題解決スキル
問題解決スキルは、目標を達成して成果を上げるために不可欠なスキルです。目標を実現するために行動していく際に滞りなく物事が進めばよいのですが、そのようなことは基本的にありません。何かしら問題が起こるのが常です。
問題が起こったときには、問題の原因を見つけること、効果的な解決策を考えること、解決策を実行することが必要になります。それらをまとめたものが問題解決スキルだと言えるでしょう。客観的な視点・論理的な思考・柔軟な行動力を鍛えることが必要です。
コーチングスキル
コーチングは部下が自力で気づいて成長していくのを促す育成の手法で、それを実現するのがコーチングスキルです。コミュニケーションを取りながら、あくまで教えたり正したりするのではなく自力で気づかせ自分の手でつかませていくような方法です。
コーチングスキルは部下の育成に必要なため、マネジメント職に求められるスキルの1つとなっています。近年広く知られるようになっていますが、習得には相応の訓練が必要なスキルです。
ティーチングスキル
ティーチングはコーチングと対になる育成方法で、コーチや上司が部下に知識や技術を教えて成長させる方法です。それを実行するスキルがティーチングスキルです。わかりやすい説明、相手の理解度を計る能力、効果的な段取り力などがティーチングスキルの要素です。
現在はコーチングの有効性が高く評価されていますが、ティーチングの方が適する場面もあります。そのためマネジメント職として適切な部下の育成を行っていくためには、コーチングとティーチングの両方のスキルが必要です。
叱る力
相手を尊重したり傾聴したりする姿勢でいると、現実には必要ながら習得が難しいのが「叱る」スキルです。感情に流されて「怒る」ことはいけませんが、見逃せないミスをしたときには上手に叱ることが必要です。
まず大基本は感情的にならないことです。さらに、相手の人間性や能力ではなく行動のよくなかった点を指摘します。その際、相手が納得して改善に向かうように前向きに伝えることも必要です。叱る力は、ある面ではコミュニケーションスキルに重なるとも言えるでしょう。
ネゴシエーションスキル
「ネゴシエーション」は「交渉」を意味する英語です。交渉力を意味するネゴシエーションスキルもビジネスで成果を上げていくために求められる能力です。リーダーに必要とされる「ヒューマンスキル」の要素の1つです。
交渉というといかに相手にこちらの言い分を飲ませるかというイメージを持たれがちですが、それは正しくありません。むしろ、お互いが納得できる落としどころを見つけるイメージです。継続的に良好な関係を続けていくためにはネゴシエーションスキルが大切です。
プレゼンテーションスキル
プレゼンテーションスキルもビジネスの実務で必要となるスキルです。とくにマネジメント職の場合、取引先や経営陣の前でプレゼンを行う機会が多くなります。その際にプレゼンテーションスキルがあると成功に近づきます。
プレゼンのスキルはいくつかの要素に分けることができますが、相手のニーズを敏感にキャッチする能力と臨機応変な対応力が重要でしょう。これもまたある意味ではコミュニケーションスキルにつながると言うこともできます。
経営知識
経営知識もマネジメント職には必要です。プレイヤーの時期は自分の業績ぐらいしか見えにくいものですが、キャリアアップするにつれて見える範囲も広げていかなくてはなりません。
マネジメント職においては、経営陣と同じ目線を持つために経営知識を理解することが求められます。会計や財務・経営戦略・マーケティングなど、より俯瞰的に会社を見るための知識を学びましょう。
マネジメント研修を成功させるためのポイント
最後に、マネジメント研修を成功させるポイントについてまとめます。以下の3点が挙げられます。
- 自社に必要な内容で行う
- 研修前の準備と研修後のフォローも研修と一部と考える
- 研修直後の満足度より研修後の変化を重視する
具体的に見ていきましょう。
自社に必要な内容で行う
まず、研修は自社に必要な内容で行うことが挙げられます。当たり前のように思われるかもしれませんが、研修をすること自体が目的になってしまっていることは多々あります。
とくに外部サービスを利用する場合、内容を比較検討せずにコースを決めていることは珍しくありません。また評判のよいコースを選ぶことに気を取られて、自社の課題解決のためにはならないコースを選んでしまっていることもよくあります。
すでに内容の決め方の手順について解説しましたが、研修は自社の課題を解決する内容や理想像に近づける内容にしなければなりません。手順に則って内容を決めて、研修は自社に必要な内容で行いましょう。
研修前の準備と研修後のフォローも研修の一部と考える
研修は、研修前に行う準備と研修後に行うフォローもすべて合わせたものと考えましょう。研修前の準備・研修・研修後の対応の3つを見たとき、実際に行動の変化をもたらすのは順に4:2:4の割合だという考えもあるほどです。
研修を行うというと、研修そのものの内容についてしか注意を払わないことが多くあります。しかし研修前であれば目的を伝える意識づけや準備としての課題、あるいは研修後であればアウトプットや実践、振り返りなどが研修の効果を高いものにします。
研修はやりっぱなしにしてはいけません。とくに外部サービスを利用する場合は丸投げで終わりにならないように、社内でも継続的なフォローを行いましょう。
研修前の準備と研修後のフォローも研修の一部と考える
また、研修で大切なのは研修直後の満足度よりも研修後の変化です。研修そのものだけに気を取られていると研修直後の満足度にしか意識が向きません。注意しましょう。
実は、研修直後の満足度はテクニックとしてある程度高めることができます。感動的なフィナーレを演出すると、その瞬間は受講者の気分を「受講してよかった」と高揚させることができます。その状態でアンケートを取れば、当然満足度が高いという結果になります。
しかし研修は行動の変化を促すために行うものです。研修の品質は、研修後の効果によって判断するべきです。やりっぱなしにしないことにもつながりますが、研修後のフォローや観察こそが必要となります。
コミュニケーションスキルの重要性
チームや部署・部門をまとめたり、店舗を取り仕切るリーダーの養成はもちろん重要ですが、仕事で結果を出し業績に貢献したり、チームの仕事をマネジメントするうえでは、内部構成をまとめることができるだけでなく、上司や他部署、経営陣や取引先などへの提案力や説得できる力も必要になり、そのためには、論理的な提案力を養うことも欠かせません。周囲を納得させる提案をするためには、現状分析や問題分析力も不可欠になります。
実践的なテーマや課題を与え、ロールプレイングを重ねることで、客観的な問題分析力を磨き、具体的かつ論理的な提案ができる能力を身に着けることが可能です。提案力が向上し、それが通るようになれば、業務の改善や業績アップにつながり、部下も仕事がしやすくなり、チームや部門の底上げやパワーの強化にもつながります。もちろん、上司や他部門に積極的にアプローチするだけでなく、協力体制が構築できる能力も求められます。
こうして実績を積み、チームワークスキルを強化すれば、これまでは受け入れられなかった提案も実現できます。つまり、自部門の要求や自己都合を押し付けるだけではなく、他部門や相手の状況に配慮しながら協力し合える能力を、研修を通じて習得できる内容となっていることが大切です。部下との関係でも重要なコミュニケーションスキルは、上司や他部門、取引先などを動かすスキルとしても重要になってきます。言いたいことを一方的に伝えて終わりではなく、相手への配慮を示すことで円滑なコミュニケーションが成り立ちます。
相手の話を共感・傾聴するスキルを磨き、双方が納得し合える方法、つまり、人を動かすコミュニケーション力を自在に操れる人が真のマネジメント力を持つリーダーと言えるのではないでしょうか。
部門を超えて活躍できる真のリーダーを養いたいなら
最近はIT企業などを中心に、何でもメールで済ませる傾向があります。目の前に部下がいるのにメールで指示を出す、そして部下からの報告も対面ではなくメールで行っていないでしょうか。
もちろん、メールには上司と部下が1対1で相談し合うことができる側面もあり、それによってよりきめ細やかなフォローができる場合もあります。しかし、メールでは話せるのに直接顔と顔を合わせ言葉での会話ができないのでは、職場でのコミュニケーションとしては不足していると言わざるを得ません。
社内での信頼関係を築くためにも、コミュニケーションスキルは必須です。部下が抱えている問題や悩みに気づいたり、メンタル面に支障が出ているのを早く気づくのはもちろん、部下を動かして業績を上げるために、人を動かすためのコミュニケーションスキルがマネジメント職には求められるのです。
たとえば、仕事を任せる際、部下が最終的な目標や仕上がりをイメージできる伝え方をすれば、部下もスムーズに指示を成し遂げることができるでしょう。メールの文面だけではイメージが湧かないことも多く、資料を添付してこの通りにやってと指示を出しても、部下は理解ができず、悶々と悩んだり、せっかくトライしても上司がイメージしていたのとは全く違うものが出来上がるかもしれません。それで最初からやり直しとなれば、時間も労力も無駄になり、納期に間に合わず支障をきたすなどの結果となり、部下のモチベーションも下がってしまいます。分かりやすい指示や指導をするうえでも、部下がやる気を出して仕事のイメージをよりはっきりと浮かべることができる伝え方が、コミュニケーションスキルでは重要になるのです。
また、褒めるだけではなく、時として厳しく指導や注意をすることも要求されます。相手への伝え方によっては、嫌われている、ミスをなじられた、パワハラだなどと受け取ってしまいます。しかし、適切な指導法を習得できれば、厳しい言動や注意であっても、部下が納得し、行動や仕事の流れを理解でき、自分の成長のためのアドバイスであると納得感も持て、今度こそ期待に応えたいとモチベーションも高められるものです。
そのために、適切な注意の仕方やアドバイス方法を習得してもらうことも大切です。
マネジメント研修はぜひ社員教育研究所へご相談を
マネジメント研修は、計画的に行えば短期・中期・長期いずれのスパンで見ても企業にとってプラスとなります。そのためには自社の研修の課題を明確にして、課題解決と目標達成を実現できる内容で行うことが大切です。
マネジメント研修をご検討中であれば、ぜひ私ども社員教育研究所にご相談ください。目的別のコースをいろいろな形で用意しているほか、貴社の目的に合わせたカスタマイズ研修もオンライン・出張両方の形で行うことができます。このすぐ下、またページ最上部からご連絡いただけます。お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。