チェンジリーダーとは?今後求められるその能力について

カテゴリ:中堅社員研修リーダーシップ研修

2015年9月8日(火)

チェンジリーダーとは?今後求められるその能力について

チェンジリーダーとは

チェンジリーダーの必要性を唱えた一人にP・F・ドラッカーがいます。ドラッカーは、その著書『明日を支配するもの』の中で、チェンジリーダーを次のように定義しています。

「チェンジリーダーとは、変化を機会としてとらえる者のことである。変化を求め、機会とすべき変化を識別し、それらの変化を意味あるものとする者である。」

変化の時代というのは、チャンスをもたらす時代でもあります。ただし、そのチャンスを享受するには条件があります。有能なチェンジリーダーに率いられた組織があるということです。

現代においては変化というのは常態です。変化はリスクにあふれていて楽ではなく、悪戦苦闘をさせられるからです。しかし、この変化に果敢に立ち向かい自ら変革の担い手になるチェンジリーダーが求められています。近代進化論の祖であるチャールズ・ダーウィンはこう言っています。

「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもない。唯一生き残ることができるのは変化できる者である。」

チェンジリーダーが行うべき主要な三つの仕事として次のものが挙げられます。

(1)あらゆる分野で廃棄と改善を進める

製品、サービス、プロセス、顧客、用途など事業に関わるあらゆることについて根本から点検し、廃棄すべきものは思い切って捨てるという意思決定を行います。さらに改善すべき事項を見つけ出し、改善をし続けることが重要であります。

(2)次世代の新しい芽を見つけ育てる

組織における問題点だけでなく、次世代に向けて新しい芽となるものをいち早く発見し、育てていかなければなりません。売上や利益で予想以上の成果があがりつつあるものや、研究開発や顧客情報で成長の可能性のある芽を発見し、その詳細な要因を探り、事業拡大の可能性のあるものについて検討し、実行に移していきます。

(3)組織の隅々にまでイノベーションを可能にする

組織の隅々に至るまで、小さなイノベーションを可能にするような仕組みを作り、実践していきます。いきなり大きなイノベーションを起こすのではなく、パイロットスタディで試してみることも成功への確率を高めることになります。

チェンジリーダーの必要性

チェンジリーダーが求められる背景には、経済・社会を取り巻く次のような構造変化の状況があります。


(1)技術革新のスピードアップ

技術革新、とりわけIT化の波はあらゆる産業に変化を求めるものとなっています。チェンジリーダーはITが及ぼすさまざまな影響と対応策を考えなければなりません。技術状況の把握に関しては社内情報とともに社外の情報を得ることが必要なことは言うまでもないことです。

(2)国際競争の激化

製造業でいうならば、研究開発拠点に始まって、製造現場、販売先、調達先、間接部門の立地など至るまで、国内で完結するという従来の常識から離れて、グローバルな視点で調整をしていくことが重要です。こうした国際競争・グローバル化を牽引するチェンジリーダーが求められています。

(3)人口構造の変化

先進各国においては少子高齢化が進んでいます。これは市場として、事業運営として見た時に大きな影響を及ぼす構造変化です。この事態からチャンスの芽をチェンジリーダーは見つけ出していかなければなりません。

上記の掲げた代表的な構造変化により、日本企業においてはさまざまな産業のライフサイクルが成熟化しつつあります。企業としては、既存顧客との関係を深めていき、新商品や新サービスの開発によって顧客に新たな提案を行うことで需要開拓を行っていかなければなりません。それと同時に、既存顧客だけでなく新規顧客の開拓や、海外進出により取引の拡大を図っていかなければなりません。この課題にチェンジリーダーは挑戦をしていくという役割を担うことになります。

チェンジリーダーの必要能力

経済・社会の急激な構造変化の中で、チェンジリーダーは変化を機会としてとらえて組織をリードしていかなければなりません。ここで求められるチェンジリーダーの能力は次の三つに集約できます。


(1)状況把握能力

自らが関わる組織のさまざまな分野について現状を把握し、問題点を洗い出し、新しい成長の芽を見つける能力が必要です。それには業務に関する深い経験と知識だけでなく、全く別の視点から改善と改革のアイデアを打ち出す能力が求められます。謙虚に組織内外の各層の意見を聴き出し、整理し、助言を与える能力を指します。

(2)ビジョンとコンセプトの構築能力

組織が過去の延長線上に動いていくのではなく、構造変化の中で新しい方向に向かう必要性を説くために、どこに向かうべきなのか、なぜその方向に向かうのかを理由づけ、整理し、意味あるコンセプトとしてまとめ上げる能力が必要です。さらに、そのことをわかりやすく組織構成員や外部関係者に自らの言葉で説明するコミュニケーション能力が求められることになります。

(3)情熱・豪胆さと品格

ビジョンやコンセプトを誰よりも情熱をもって実践に移し、豪胆さをもって廃棄と改善を行い、品格を保ちつつ組織の信用を勝ち取る力をチェンジリーダーは持たなければなりません。

組織のトップ自体がチェンジリーダーにならなくてはいけないのは言うまでもないが、その組織の各部門においてもトップの支援のもとでチェンジリーダーが配置されなければなりません。誰でもチェンジリーダーになりうる潜在力は有しているのです。その潜在力を顕在化させる工夫を組織の中で実践していかなければなりません。チェンジリーダー育成のために時間をかけて投資という意識で、社内や社外で教育の場を設けていくことが必要です。



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