経営理念を組織に浸透させるためにはどうしたらよいか?

カテゴリ:社長・経営者研修マネジメント研修

2016年5月24日(火)

経営理念を組織に浸透させるためにはどうしたらよいか?

「集団をまとめる、複数の人々の心や目標を一つの方向に向かわせるというのは難しいことです。 団体スポーツを見ているとその難しさがよくわかります。監督のイメージや指示がきちんと行き届かなければ、良い選手が集まっていても総合的なパフォーマンスのレベルは低いものになってしまうことは想像に難くないと思います。 5人~10人前後のスポーツでも意思統一が難しいのであれば、会社という何十人、何百人が協働する場所では、なおのことそう言えます。 共通の経営理念を皆が共有するためには、どんなことが大切になってくるのでしょうか?

経営理念の重要性

そもそも経営理念とはそれほど大切なものなのでしょうか? 結論から言えば、企業が本当の意味で良い状態を作り維持していくために、経営理念の確立とその浸透は必要不可欠なものと言わざるをえません。経営理念の存在しない会社は、監督の指示も作戦もまったくないスポーツチームのようなもので、効率よく機能するのは到底無理でしょう。

では、経営理念というものは具体的にどのように定義できるでしょうか? これも人によってさまざまな表現方法があると思いますが、一般的には企業の基本的な方向性、目標、在り方などを表していると言えるでしょう。そのため経営理念とは細々とした日々の業務や社内ルールの前に意識すべき大原則だと言えます。その経営理念は企業の行動、体質、決定すべてに反映されてしかるべきものです。

経営理念は変化可能

経営理念は、最初に決めたものを長く守り通すことが大切と考える人が多いかもしれません。 一面それは真実であり、創業当初から掲げている経営理念をしっかり筋を通して守り通している会社は尊敬に値します。またそうした一つのもの、古いものを守るという考えは我々日本人の美学の一つでもあるでしょう。

多くの場合、少しゆっくり話すこと、主語や述語をしっかりしてきちんとした日本語で話すこと、大きな声で話すことで解決されるでしょう。ダラダラと長く伝えるよりも簡潔な言葉で伝えるほうが物事の真意が伝わりやすいものです。

しかし経営理念というものは変化する可能性があり、柔軟に変化させるのが良い場合も多々あることを覚えておかねばなりません。 企業というものは、その規模や業務内容、目指すところや存在意義というものが時に大きく変化する可能性があります。そのような場合は変化に応じて経営理念を見直し、変えることは決して初志を無下にすることではありません。適切な経営理念を順次打ち出していくことも必要なことと言えます。

どのような経営理念を制定するべきか

では経営理念とはどのようなものであれば、社員の心にしっかりと染み込むのでしょうか? まず経営理念は一つだけとは限りません。複数の要素を組み合わせることも可能です

もちろんあまりに長く理解し難いものは避けるべきでしょう。簡明でありながらも、目指す点やモットーがはっきりと伝わるようなものであるべきです。 また抽象的過ぎてポイントを捉え難いものは社員の心に届く経営理念とはならないでしょう。その企業の日々行う業務内容で当てはめやすい経営理念ならば、社員の意識と行動に反映されやすくなるはずです。

経営理念を浸透させるには

では、立派な経営理念を作ることが出来たとして、それをどのように社員の意識に浸透させていくことができるでしょうか。 これはその会社の業務内容や職場環境、スケジュールなどによってかなり違いが出てくるところでしょう。 絶対的に「こうやればうまくいく」というようなアイデアを出すのは難しいかもしれません。掲示板、配布物、責任者からの話、研修、唱和などさまざまな方法があり、職場環境に合ったものを選択すれば良いでしょう。

一貫して努力すべきなのは、繰り返しと強調です。 まず肝要な話はたびたび繰り返すことによって人々の思いに植え付けていくことができます。半年に一回の社長の言葉だけで経営理念が深く社員の思いに刻まれるのは難しいかもしれません。さらに経営理念に関わる部分で社員を励まし、鼓舞するためには、他の業務報告とごちゃまぜにならないように気をつけて、経営理念を強調することが必要です。

言動と経営理念の調和

基本的に経営者の言動や示す精神態度が経営理念と調和していることは重要です。それを見て社員は尊敬の念と共に自分の中にもその経営理念を会社の宝のようなものとして落とし込んでいくことができます

大きな会社であれば経営者は責任ある立場の社員に、責任者クラスはその他の社員たちに経営理念を反映させた言動の模範を示していく必要があるでしょう。 このように経営理念は度重なる周知と、模範によって社員の間に浸透していくものです。また社員の言動やサービスの在り方と経営理念が調和していれば、顧客やユーザーの信頼を得ていくことにもつながります。

時間がかかっても実践する価値のあるもの

経営理念を作り浸透させ、業務に反映させていくということは時に企業にとっては大きな挑戦となることがあり、労力や時間を要することがあります。 しかしそれは時間がかかっても実践する価値のあるものです。企業全体としての価値や社会的信頼を築き上げていくためにも、経営理念の制定と社員への意識付けは必須の事柄であると言えます。



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