新入社員研修の報告書・レポートの書式・書き方は?新人・新卒教育担当必見

更新日:2025年10月20日(月)

新入社員研修の報告書・レポートの書式・書き方は?新人・新卒教育担当必見

会社での研修や講習会などの終了後、参加者に提出してもらう報告書ですが、新人社員は作成ポイントを理解していない人が多いのではないでしょうか?「求められていることは何か?」「何を書けばいいのか?など考えれば考えるほど、書くべきポイントが分からなくなってしまう人もいるようです。

企業で働く上で報告書は非常に重要な文書です。そこで、新入社員研修で行う基本的な報告書の書き方とポイントの抑え方について説明します。

▼この記事でわかること

  • 新入社員研修の報告書は、学びの定着や研修効果の可視化に重要な役割を持つ
  • 報告書作成は研修内容の振り返り、課題整理、今後の行動計画の策定に活用できる
  • 記載すべき主な項目は、研修概要・学習内容・学び・課題・行動計画・感想
  • 読み手を意識し、結論を先に示し、簡潔で段落ごとにまとまりのある文章を作成すべき
  • フォローアップや上司面談と組み合わせることで、研修で得た知識やスキルを定着させ、現場で活かせる

新入社員研修の報告書・レポートを作成する目的

研修の振り返り

研修内容を振り返ることで、新入社員自身が学んだことや課題を整理できます。報告書に振り返りをまとめることで、受講者は研修内容を自分の言葉で理解し、知識の定着を促すことが可能になります。教育担当者にとっても指導改善のヒントになるでしょう。

学び(知識・スキル)の定着

報告書には、研修で得た知識や身につけたスキルを具体的に記載させましょう。文章化することで記憶として定着しやすくなり、業務での実践にもつながります。また、教育担当者は受講者の理解度を把握し、必要に応じて補足指導が行えます。

研修の理解度の確認

報告書は単なる作業報告ではなく、研修内容の理解度を確認する手段として活用できます。受講者がどの部分でつまずいたか、どの知識が習得できたかを可視化することで、教育の質を継続的に向上させることが可能です。

#研修効果の測定・今後の行動計画

研修報告書を通じて効果を測定し、次のステップへの行動計画を立てることが重要です。具体的には、身についたスキルをどの業務で活かすか、改善すべき点は何かを明確化することで、個人の成長と組織の成果向上を両立させられます。

新入社員研修での学びを定着させるポイント

研修で得た学びを現場で活かすためには、報告書作成だけでなく定着の仕組みづくりも重要です。

教育担当者や上司が継続的にフォローすることで、知識の定着とモチベーション維持を両立させられます

研修の目的・ゴールを受講者に伝えておく

研修開始前に目的やゴールを明確に伝えることで、受講者は学ぶ意義を理解しやすくなります。目標意識が明確であれば、報告書にまとめる際も具体的な気づきや課題を整理しやすく、研修の効果を最大化できます。

研修での学びを整理・共有する時間を設ける

研修後に学びを整理し、同僚や上司と共有する時間を設けることが効果的です。口頭での振り返りや簡単なグループディスカッションを通じて、学びを言語化・視覚化し、理解度を深めることができます

適切なタイミングでフォローアップを行う

研修直後だけでなく、1か月や3か月後にフォローアップを行うことで、学びが業務に定着しやすくなります。定期的な確認により、報告書で示された課題や目標を再確認し、実践への移行をスムーズにします。

定期的に上司と面談する機会を作る

上司との面談は新入社員が研修で得たスキルを業務で活かすための重要なサポート手段です。報告書を基にした面談では、具体的な課題や成長ポイントを確認でき、受講者の自己理解と行動計画の精度が高まります。

一般的な報告書に書くべき基本的な項目

報告書は何かにつけ提出を余儀なくされるものですから、企業によっては予め様式やひな型が用意されている場合もあります。指定されたものがあればそれに沿って記載しましょう。しかし、何もない場合には、まず報告書に書くべき項目について押さえておきましょう。

報告書は自分だけではなく社内の多くの人が目にしますので、何よりも分かりやすさが一番大切となり、そのため、抑えるべき基本的な項目が幾つかあります。まずは日時、場所を記入しましょう。さらに忘れてはならないのが報告書作成者の氏名です。当たり前の事ですが、これがなければ誰が作成したのか分かりません。参加者がほかにもいるのであれば、参加者名や人数を記入します。そしていよいよレポートを書いていきましょう。

レポートの本文を書く前に、タイトルを記入してから本文を書き始めます。研修内容を書いた後は、研修時の雰囲気や自分の感じたことなどを書きます。これで完了です。一度読んだだけで理解出来ないような報告書は落第点です。誤字脱字がないことは当然ですが、さらに読みやすさを徹底しましょう。

新入社員研修の報告書・レポートに記載する主な項目

新入社員研修の報告書・レポート作成においては以下のような項目を記載するのが一般的です。これらを網羅したフォーマットを用意しておくのもよいでしょう。

  • 研修の概要
  • 学習内容・カリキュラム
  • 学び・気づき
  • 課題・改善点
  • 今後の行動計画
  • 研修全体の感想・意見

報告書の長さ

研修報告書の文章は、長ければよいというものではありません。薄い内容のものをだらだらと書いても意味がないのです。A4用紙1枚に収まるようなボリュームが理想です。報告は長ければ良い、というものではなく、簡潔に分かりやすくまとめることが大切です。

まずまず、一番報告したいことである結果・結論は冒頭に持ってきます。その後に、結論に至るまでの経緯や理由をまとめます。ここで私見をだらだらと長く書かないよう、簡潔にまとめることに徹しましょう。

1つの文章の長さ

文章は長過ぎないようにしましょう。ついだらだらと書いてしまう人は注意が必要です。また、読みやすくしたいのであれば、3行以上の長さは止めましょう。

文章は長いだけで内容が分かりにくい文章になってしまいがちです。文章は長ければ長いほど読みにくくなるため、報告書での長文は厳禁です。読みにくいようであれば、箇条書きにすると相手に読みやすい印象を与えることができます。

内容ごとにまとまりをつける

文章を書く際にはまとまりを付けましょう。子供のころ、国語の作文の授業で「起承転結を習ったと思いますが、内容ごとにまとまりの段落を付けましょう。段落があると、この段落ごとのひと固まりが同じ内容なのだな、と読む相手が理解しやすく、読みやすさにもつながるのです。

ページ毎に2~4つほどに段落が分かれていると読みやすくなります。そして、何を伝えたいのか理解してもらうためにも、段落ごとに要点を絞りましょう。

報告書の書き方のポイント

ビジネスシーンでの報告書は、一度作成して提出すればそれで完了ではありません。書き方が悪ければ修正を行い、提出をしなければならないのです。報告書を一度の提出で了承してもらうためには、ポイントを抑えた書き方が大事です。

文章の書き方、言葉や単語の使い方、句読点の位置や使い方なども重要ですが、最大のポイントは、第三者が見ても読みやすい研修報告書を作るという点につきます。報告書は簡潔でまとまった文章を作成することも大切なのです。

結論を先に

報告書では伝えたいことを最初に書きます。文章の美しさをアピールするのではなく、まず初めに結論を明らかにしましょう。

作文などでは結論は最後ですが、報告書では先に結論を置き、そのあとにその結論に至った経緯や根拠を説明するのが一般的な書き方なのです。

丸写しはNG

学生の頃、レポートにインターネット上にあった文章をコピーしたら、再提出を求められた経験がある人もいるでしょう。ビジネスシーンでも同じです。ネット上の記事や論文、資料からの丸写しは厳禁です。

報告書では自分の考えを書くものなのに、少しでも良い報告書にしたいからと他人の文章を丸写ししたのでは、報告書を作成する意味がなく、その上盗用となってしまうのです。

ただし、インターネット上の論文や、資料から引用したい場合もあるでしょう。そのような時は、引用部分が分かるようにしましょう。必ずその部分だけを「」でくくり、出典元のURL を添えましょう。

読み手を意識

提出が求められる報告書は、自分だけが読むものではありません。社内の人に読まれますし、いつ誰が、そして何人が目を通すか分からないものだと理解しておきましょう。

そのためにも、自分だけが理解できるような文章ではなく、読み手が理解しやすいものを作成しましょう。読み手を意識して、どう書けばこちらの意図することを簡潔に伝えられるか考えるのです。報告書を読んだ誰もが理解出来るように書きましょう。

書き方のポイントをおさえる

報告書を書くことに慣れるまでは、どう書けばよいか難しいと感じるでしょう。良い文章を心がけるのではなく、読み手が分かりやすく理解しやすい文章になるような報告書作成を目指しましょう。よい文章を書くのは難しいですが、ポイントを押さえて書くことで、よりよい報告書が書けるようになるのです。

質の高い報告書で研修の成果を最大化しましょう

新入社員研修の報告書やレポートは、単なる形式的な書類ではなく、学びの定着や研修効果の可視化、今後の成長計画に直結する重要なツールです。

研修概要、学習内容、学び・気づき、課題、行動計画、感想といった主な項目を漏れなく整理し、受講者の理解度や成長を正確に伝えることで、教育担当者や上司が効果的なフォローや指導を行えるようになります。作成のポイントを押さえて、研修の成果を最大化しましょう。

FAQ

新入社員が報告書を作成する主な目的は何ですか?

主な目的は、研修の振り返りによる知識の定着、受講者の理解度の確認、そして研修効果の測定と今後の行動計画の立案です。これらは個人の成長と組織の成果向上に役立ちます。

読みやすい研修報告書を書くための重要なポイントは何ですか?

結論を冒頭に明確に示すことが最重要です。読み手が理解しやすい簡潔な文章を意識しましょう。

研修の学びを業務に定着させるために、報告書作成以外に必要なことはありますか?

定着のためには、研修の目的を事前に伝えておくこと、学びを整理・共有する時間を設けること、そして上司による適切なタイミングでのフォローアップや面談による継続的なサポートが重要です。



この記事の監修者

株式会社 社員教育研究所 編集部

株式会社社員教育研究所 編集部

1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。

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