「部下に好かれる」だけはNG?その理由や成果を出す管理職になる方法

更新日:2026年03月13日(金)

「部下に好かれる」だけはNG?その理由や成果を出す管理職になる方法

管理職ともなると部下といろいろな関係が生じるでしょう。強力なリーダーシップで部下を引っ張っていく管理職もいれば、多くの意見に耳を傾け、協調性を前面に出すタイプもいます。また、厳しい中にも優しさがある管理職もいるでしょう。いろいろなタイプがいる一方で、部下に好かれることばかりを意識する管理職もいます。

管理職として「部下に好かれたい」と思うのは自然な感情ですが、それだけを意識するとマネジメントは機能しません。

部下に好かれることは悪いことではありませんが、それを基準に考え行動してしまうと、企業全体の活気が低下してしまう危険性があるのです。

▼この記事でわかること

  • 部下に好かれることを目的にすると、的確な指示が出せなくなる
  • 褒めるだけでは部下は育たないため、厳しい指導も必要
  • 好かれようとするあまり曖昧な態度は評価を下げる原因に
  • 嫌われることを恐れず、正しい判断を下すことが管理職の使命
  • 「仕事のできる上司」になるには、行動変革を促す実践的な研修が効果的

部下に好かれるだけではダメな理由

部下に対して的確な指示が出せなくなる

部下に対して好かれたいと思うあまり顔色を窺うような管理職は、部下に対して的確な指示が出せなくなってしまいます。「このような業務指示を出せば部下はどのように感じるだろうか」と部下の気持ちを最優先で考えてしまうと、仕事の割り振りひとつも難しくなってしまうでしょう。

部下には色々な性格の人がいます。その性格や能力などを見極め評価し、仕事を割り振ることが必要であるのに、顔色を窺い部下に好かれようとばかり考えていると、仕事がスムーズに進まなくなってしまうのです。

褒めるばかりでは部下が育たない

優しく信頼される管理職になりたいと願い、相手を褒めるばかりでは、部下は育ちません。もちろん、仕事で成果を出したときには皆の前で褒めることも必要です。それによって、その部下はモチベーションがさらにアップすることでしょう。しかし、ミスがあった場合には適切な指導も必要ですし、時には厳しい言葉も必要になるでしょう。褒めて育てることは大切ですが、叱れないでいると部下は成長していくことが出来ません。

あいまいな態度は自分の評価を下げる原因に

好かれようとするあまり仕事に対する指示があいまいになったり、気を遣うばかりで言いたいことも言えずに我慢していると、部下たちは「何を考えているのかわからない人」「仕事の指示が出せない人」「はっきりと意見を言ってくれない人」つまり「一緒に働きにくい人だという印象を持ってしまいます。部下たちが管理職や上司の噂話をすれば、このような評判が広がり企業内での評価が下がってしまうでしょう。

社員との関係が悪化

部下に好かれようとして我慢して気を使っていると、部下は上司である管理職が気を使ってくれることが当たり前と勘違いしてしまいます。こういった関係になってしまうと、部下は管理職から言われた厳しい言葉に仕事に対するやる気を失ったり、自分のことを棚に上げ大きな態度に出たり、拗ねたりしてしまいます。これでは社員との関係は悪化し、会社全体の雰囲気も悪くなってしまうでしょう。

嫌われることを恐れない

現代は、部下に好かれたい=嫌われたくないと考えている管理職が多いのではないでしょうか?嫌われると仕事がやりにくいと考えるかも知れませんが、例え部下に嫌われたとしても、仕事がきちんとできる上司には部下もついてきます。

上司のことを慕っているからと言って100%好きな部下は少ないのです。仕事が出来るところは尊敬に値するし好きなところだが、性格があまり好きではないという部下もいるでしょう。しかし仕事が出来て尊敬する上司には、部下は従い共に進み、企業はうまくまわって行くのです。

逆に優しくて部下に好かれている上司でも、仕事が出来ないと噂されれば尊敬の念をもって接してはくれないでしょう。仕事の指示に対して不平不満を言ったり、批判して仕事がスムーズに進まない可能性もあるのです。

嫌われることを恐れて適切な指示や指導が出来なければ、管理職の評価が下がります。いくら人としては好きだと思っても、仕事が出来ない上司には付いていきたいとは思えないのです。部下の反発を気にして、言いたいことも言えないでいると「仕事が出来ないという評価をされてしまいます。言うべきことはきちんと言わなければならないのです。

部下から100%好かれることはないと考えましょう

部下全員から好かれることは不可能に近いのです。皆から好かれようとあいまいな態度を取ったり、気を遣うばかりで仕事に支障が出てくることも考えられます。部下の目線で考え語り、気持ちを汲んでいくことは大切なことです。しかし気を使いすぎて部下を付け上がらせてしまうと、会社にも部下にも、そして管理職という役職自体にも不利益となってしまうことがあるのです。好かれる管理職になったからと言って評価があがることはないのです。好かれる上司と仕事のできる上司はイコールでは結びつかないと部下たちは考えています。

企業全体の仕事の効率をアップし生産性を上げていきたいと考えるのであれば、管理職が部下に好かれることばかりを考える必要はないと言えるでしょう。

好かれようと顔色を窺う管理職ではなく、組織全体の生産性を高めることを第一に考え、的確な指導と判断を下せる「仕事のできる上司」へと成長することが求められます。そのために、まずは現状の課題を明確にし、行動を変革していくことが不可欠です。

部下に好かれる上司と嫌われる上司の違い

部下に好かれる上司と嫌われる上司の違いは、性格の明るさや話しやすさではありません。決定的な差は「軸の有無」にあります。好かれる上司は判断基準が明確で、言動に一貫性があります。

一方、嫌われる上司は場面ごとに態度が変わり、その場しのぎの発言をしてしまいがちです。部下は優しさよりも予測可能性に安心します。感情ではなく原則で動けるかどうかが、評価を大きく分けるのです。

成果を出しながら好かれる上司の共通点

成果と人望を両立する上司には共通点があります。それは「評価基準が明確」であることです。誰に対しても同じ基準で向き合い、えこひいきがない姿勢は組織の不満を減らします。

好かれようとするのではなく、納得感を生むマネジメントを行うことが結果として信頼につながります。公平性は、好感よりもはるかに強い信頼を生む土台なのです。

フィードバックの質が関係性を左右する

厳しい指摘であっても、人格ではなく行動に焦点を当てたフィードバックであれば関係は悪化しません。問題点だけでなく改善の方向性まで具体的に示すことで、部下は自分が見放されていないと感じます。

好かれる上司は叱らない上司ではなく、成長を願って伝える上司です。伝え方の質を高めることが、関係性の質を高めることにつながります。

心理的安全性を確保できるかが鍵

部下が安心して意見を言える環境を整えることは、生産性向上にも直結します。失敗を過度に責めるのではなく、挑戦を評価する姿勢を示すことで、組織の挑戦意欲は高まります。厳しさと安心感が両立している状態こそ、現代に求められるマネジメントです。恐れではなく信頼で動く組織をつくれる上司が、結果として支持を集めます。

好かれるだけでなく「成果も出せる上司」になるには?

ここでは、好かれながらも結果を出せる上司になるための考え方を整理します。

感情に振り回されない上司になる

機嫌によって態度が変わる上司のもとでは、部下は常に顔色をうかがうようになり、本来の力を発揮できません。成果を出す上司は、怒らない人ではなく、感情をコントロールできる人です。

問題が起きたときに感情的に反応するのではなく、まず事実を整理し、原因を考え、次の一手を冷静に示す姿勢が求められます。安定した態度は安心感を生み、その安心感が信頼へと変わります。信頼があるからこそ、厳しい指摘も前向きに受け止めてもらえるのです。

コミュニケーション能力を磨き、納得感をつくる

コミュニケーション能力とは、単に話しやすい雰囲気をつくることではありません。成果を出せる上司は、期待している役割や評価の基準を明確に伝えます。そして、指示を出すときには「なぜそれを行うのか」という背景や目的も共有します。

目的が理解できれば、人は主体的に動けるようになります。また、部下の話に耳を傾ける姿勢も欠かせません。最後まで話を聞き、意見を尊重することで、部下は自分が組織の一員として大切にされていると感じます。納得感のある対話が、結果として信頼関係を深め、成果につながっていきます。

チーム全体の最適を考える

好かれたい気持ちが強くなると、どうしても個人の感情に引きずられやすくなります。しかし、管理職の役割は個人の満足ではなく、組織全体の成果を最大化することです。特定の人だけに配慮しすぎたり、その場の空気を優先して判断を曖昧にしたりすれば、不公平感が生まれます。

成果を出す上司は、常にチーム全体の視点で物事を考えます。役割を明確にし、それぞれの強みが活きる配置を行い、協力し合える環境を整えることが求められます。

自分自身も成長し続ける

部下に成長を求める以上、上司もまた学び続けなければなりません。成果を出す管理職は、自分の判断や言動を振り返る習慣を持っています。あの場面での指示は適切だったのか、伝え方に改善の余地はなかったかと自問し、次に活かそうとします。

「自分は正しい」という姿勢では人はついてきません。未完成であることを認め、より良い上司になろうとする姿勢こそが、尊敬を集めます。その姿勢が部下にも伝わり、組織全体に成長の文化が根づいていくのです。

嫌われることを恐れず「仕事ができる上司」になるために必要なこと

部下に好かれることと、部下に尊敬されることはイコールではありません。部下に慕われ、成果を出せる管理職となるには、組織を率いる確固たるリーダーシップと、部下一人ひとりの能力を最大限に引き出す指導力が必要です。

「言うべきことはきちんと言わなければならない」と理解しても、実践となると戸惑う管理職は少なくありません。そこで必要なのが、現場での行動変革を重視した体系的な管理職研修です。

実践的な「指導力」を鍛える!社員教育研究所の管理職研修

弊社「社員教育研究所」の研修は、集中合宿方式や少人数制を採用しているのが大きな特徴。集中した環境と、講師によるきめ細やかな指導の下、参加者は自らの限界に挑戦し、普段の環境では気づけない意識改革と行動変容を促されます。

「知っている」を「できる」に変えるため、ロールプレイングやケーススタディといった実践的な訓練を多く取り入れており、研修修了後すぐに現場で活かせる指導力、マネジメントスキルの習得を目指しています。また、階層別の研修も豊富なため、各段階で本当に必要なスキルを体系的に学ぶことが可能です。

ここでは、管理職に特に必要な以下のスキル別におすすめの研修をピックアップしてご紹介します。

組織を動かすマネジメントスキル:リーダーの戦略

組織全体の成果に直結する「考える力」を徹底的に強化。単なる知識ではなく、戦略的思考、問題発見解決、目標達成管理を実践的に学習します。

「リーダーの戦略」の詳細はこちら

建設的なフィードバックと指導力:指導力開発訓練

部下を育成しチームのモチベーションを高めるための実践的なヒューマンスキルを訓練。部下への効果的な指導方法やコミュニケーション、そして「やる気」を引き出す技術を習得します。現場でのチームマネジメント力強化に直結する内容です。

「指導力開発訓練」の詳細はこちら

揺るぎない判断基準と責任感:管理者養成基礎コース

40年以上の実績を持つ社員教育研究所を代表するコースです。組織の一員としての自覚と責任感を芽生えさせ、管理者としての任務遂行能力を徹底訓練。厳しい環境の中で、困難を乗り越える強い精神力と判断基準を確立します。

「管理者養成基礎コース」の詳細はこちら

「好かれる上司」より「成果を出す上司」へ

部下に好かれることを目的にしてしまうと、指示が曖昧になり組織全体の生産性が下がる危険があります。大切なのは、嫌われることを恐れず正しい判断と指導を行うこと。

部下に尊敬される「仕事のできる上司」こそが、企業を成長させる原動力です。管理職としての意識改革と行動変革には、体系的な研修が不可欠。社員教育・管理職研修なら【社員教育研究所】にお任せください。

FAQ

管理職が部下に好かれるのは悪いことですか?

好かれること自体は良いことですが、部下の顔色を窺うあまり、仕事の指示があいまいになったり、適切な指導や叱責ができなくなります。結果として部下の成長を妨げ、組織全体の活気や生産性が低下する危険性があります。

部下を育てるために必要な姿勢とは?

部下の努力を認めつつも、必要な場面では厳しい指導を行い、成長を促すバランスが重要です。

管理職として成長するにはどうすればいいですか?

現場での行動変革を重視した実践的な研修に参加し、指導力・判断力を体系的に鍛えることが効果的です。



この記事の監修者

株式会社 社員教育研究所 編集部

株式会社社員教育研究所 編集部

1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。

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