リーダーの資質とは?部下が上司に求めていること
2017年10月7日(土)
自分が会社という組織の一員になって働く時、上司になる人にはこうであってほしいという理想が何かしらあるはずです。これから部下を持つ人、既に部下を持っている人も自分がチームの一員であった時にも同じことを考えていたでしょう。その思いを改めて確認するだけでなく、現代の部下である立場の人たちが、リーダーに対しどのような資質を求めているのか、客観的な事実も知っておきましょう。
全体を見渡し細部まで配慮できる
リーダーはメンバーが受け持っている仕事の進捗状況や上司や周囲との兼ね合いも考え、広い視野で全体を俯瞰できる力が必要です。全体的な仕事のバランスに支障が出てきたら、フォローの方法を考えたり上司と交渉したりといった、メンバーを見守り把握する力を持ちましょう。
また、全体を自分の目線だけで把握するのではなく、部下たちにも仕事が成功するとどういった結果が得られるか、のようなビジョンをわかりやすく伝え、仕事を進めやすいようにすることも求められています。部下から見ても仕事の結果は気になる部分であり、結果を知ることでそこに関わることができたという達成感や充実感を得られることでしょう。部下とも目標を共有しつつ、一人ひとりの作業内容やモチベーションといった細部にまで配慮のできるリーダーがいれば、何事も効率よく進むようになります。
責任を持ちフォローしてくれる
チームで進める仕事は、最終的な責任はリーダーが取る、と心に留めておきましょう。責任を持ってフォローしてくれる上司は部下からの信頼も厚く、部下も「この人のためにも頑張ろう」と思うものです。
しかし自分に責任がかかるからと言って、進行状況を逐一細かくチェックしていたのでは部下は窮屈に感じてしまいます。ある程度自由に動かせ、最終的な責任はリーダーがとるというスタンスでいましょう。細かすぎる指示をやめ、信頼して任せるという気持ちが伝われば、部下は仕事に対しやりがいを見出しやすくなり、チームの仕事全体のペースもあがることでしょう。
高い判断力がありとっさの決断ができる
チームリーダーは、いざという時に最終的な決断を任されることが多くなります。しかもその決断にはスピードが要求されることも少なくないため、リーダーにはすぐに判断し部下に指示を出すスキルが求められます。なぜならスピーディな判断をすることでビジネスチャンスを逃さず、会社に大きく貢献する可能性もあるためで、その結果、チームや自分自身の評価に繋がるのです。また、ミスが出た時にもとっさの対応によって取引先に対する信頼回復も早くなりやすく、部下や上司からの信頼も増すはずです。
部下を教育し成長させられる
チームでの仕事は部下たちのペースやスキルに大きく左右されます。そのためリーダーが部下を積極的に指導し、教育することで成長すれば、部下はスキルが上がり充実感も得られ、仕事に取り組みやすくなるのです。部下のやる気がアップし、作業効率も高まればチームで担当する仕事もスピーディに、またはより質が高い状態で達成できるようになるでしょう。
具体的な方法としては、部下の良いところや成功したことはよく褒めるようにし、短所や失敗ばかりを責めないことです。そして、部下の状態を知るためにも、話しやすい雰囲気を作り、同時に聞き上手であることもリーダーに求められるスキルです。
魅力的な人物であり部下を惹きつけられる
「魅力的」とはひとりひとりの主観によるところが大きいため、人によって違いが出てきやすいポイントですが、そのチームを構成する部下にとって魅力的な人物とはどのような存在かを日頃から考えてみましょう。仕事に関する技能以外の部分で「この人には惹かれる」と思わせることができたら、そのリーダーの魅力はより高まり、チームの結束は一層強まることでしょう。
そんな魅力に感じられるポイントの例は、
- 仕事ができる上に求心力がある
- 部下上司ともに信頼性が厚い
- 人格者で組織の腐敗を防げる
- 庶民的なところがあり親近感がわく
- 女性の扱いがうまい
- 失敗を認める素直さがある
などがあげられます。あなたがひとつでも多く魅力が持てるよう、自分磨きもしてみましょう。
あなたのリーダーシップを改革する!指導力とマネジメントスキルを鍛えるリーダー研修ひとつでも多くの資質を持ったリーダーを目指そう
リーダーを任命されたら、まず自分の部下がどのような対応を求めているかを知り、働きやすい環境づくりを目指していきましょう。そのために、多くの部下が求めているリーダーの資質をあげておきます。
- 全体を見渡して細部まで配慮ができる
- 最終的な責任を持ちフォローしてくれる
- 決断力があり、とっさの判断ができる
- 部下を教育し成長させてくれる
- 人物として魅力的で惹きつけられる
このような資質をひとつでも多く身につけているリーダーほど、部下からの信頼は厚くなることでしょう。リーダーとして仕事をしていくなか、常に意識し次第に身につけながら、同時に自分が既に持っている強味をさらに磨き伸ばすことも心がけてみましょう。
この記事の監修者
株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。