管理職は目標設定をどのようにしたら良いか
2018年1月12日(金)
部下の仕事に対するモチベーションを高めるためには、達成しやすく、かつ到達点がわかりやすい目標設定がポイントです。また、部下の目標達成率が高いチームは、管理職による目標設定が上手であるという特徴があります。そこで、管理職が行う目標設定のポイントを紹介します。
目標設定は経営者だけが行うものではない
経営者の意向が大きく影響する企業の場合、従業員は経営者が社内の目標設定を行っていると思っていることもあるでしょう。確かにその企業の経営に関わることであれば、全体にかかる大きな目標設定は経営陣が行いますが、部門やチーム単位での細かい目標設定は管理職が行うべきです。
管理職は、チームごとの特徴に合わせて企業の意向に沿った内容の目標設定を行い、部下たちがその達成をできるようサポートしていきましょう。
部下とコミュニケーションをとりながら目標設定する
目標設定は管理職の仕事ですが、上司の一存で決めてしまっては部下のモチベーションが上がらないこともあります。部下が納得して目標達成を行うためには、管理職が十分に部下とコミュニケーションを取り、納得できる目標を決めることが望ましいでしょう。
また、部下とのコミュニケーションが取れていると、目標達成に向けた活動の中でも部下の状況を把握しやすく、何か困ったことはないかなどの声掛けが出来たり部下からも相談しやすくなるので、目標達成率のアップも期待できます。
分かりやすく努力次第で達成可能な内容にする
目標の設定は、部下にとってわかりやすく目指しやすい具体的な内容にすることもポイントです。お客様に満足していただく、積極的に仕事に取り組むといった抽象的なものでは向かう先がはっきりしないため、どのように努力すべきなのか分からなくなってしまいます。
そのため管理職が設定する目標は、数値や期限を決め、その中で目標が達成できるよう部下に呼びかけましょう。ここで重要なことは、期限内に部下が「頑張れば達成可能」な目標かどうかという点です。いくら努力しても到底達成できそうにない目標や、軽々とクリアできてしまう目標では意味がありません。部下の状況を見極め、適切な目標を設定しましょう。
結果のほかにプロセスも重視
部下の目標が決まったあとは、結果が出るまで待つのではなく、部下が取り組みやすいようサポートすることも必要です。それによって、その目標が適切であったか、達成までに困ったことはないかなどを判断できます。しかし管理職が部下に対して頻繁に声をかけてばかりいても、仕事がやりづらくなるため、時には部下を信頼し見守るという姿勢も必要です。
さらに、目標設定の結果は達成率だけを見るのではなく、それまでのプロセスにも着目しましょう。結果だけを重視すると、達成率は低くとも、実はプロセスの中に会社にとってメリットのある内容が含まれていた、といった事例を見逃してしまうからです。またその社員の成長の期待値を見出すためにも、プロセスを確認することはポイントになります。
評価をするための目標設定
管理職の仕事のひとつに部下の評価があり、目標設定から達成までの過程で、部下に対するあらゆる判断をすることになります。そのため目標設定の際には、部下に評価を前提としている点も伝えておいても良いでしょう。もし評価を決定した際に「その点は知らなかった」と言われてしまうと、評価をしづらくなってしまうかもしれません。
また、部下の中でプロジェクト参加者を決める場合でも、評価項目をしっかり知らせた上で目標に向けて競争させ、その結果やプロセスを評価して代表を決めると、管理職に対する信頼に悪い影響が出ることはあまりないでしょう。
部下にわかりやすく達成しやすい目標設定を目指そう
管理職が目標設定をすることで部下のモチベーションをアップさせ、その結果達成率があがればチーム全体の評価アップにもつながることでしょう。そのために管理職が部下に対して目標を設定する際のポイントをまとめます。
- 企業の意向にそった目標を管理職が設定する
- 目標設定には部下とのコミュニケーションが必要
- 目標達成も大切だが、そのプロセスも評価する
- 目標達成で評価もする
- 部下にとってわかりやすく頑張りやすい目標にする
管理職はこのようなポイントを抑えた目標を設定し提示すると、部下も仕事に前向きに取り組みやすくなるでしょう。初めは目標設定が難しいと感じるかもしれませんが、これらのポイントについて考えながら続けていくうちに、最適な目標の提案ができるようになっていくはずです。