新入社員研修の資料を作る際のポイントとは?

カテゴリ:新人研修

2019年4月23日(火)

新入社員研修の資料を作る際のポイントとは?

自分専用マニュアルの土台を提供する

最初の研修で社会人としてのルールや、自社で働いていくうえで必要なことをすべて教え込もう、網羅させたいと分厚い資料を作っても、まだ右も左も分からず、緊張している新入社員たちは消化不良を起こすだけです。活字が大量に並んだ資料を使うと、指導する講師のほうでも、それを時間内にこなさなくてはとプレッシャーを感じたり、どんどん進めたいと思うあまりに、内容が薄くなってしまったり、重要なポイントをしっかり教えられなくなってしまい、メリハリがつきません。おすすめのスタイルとしては、これだけは抑えておきたいというポイントを中心にシンプルにまとめることです。

そのうえで、各自が講師の話を聞いたり、新人同士で話し合った内容や気づきなどを自分で書き込んだり、まとめ直して、入社後もずっと使える自分専用マニュアルや、その会社で生きていくための自分専用バイブルに仕上げられるようにするのがおすすめです。大量の文字が並んだテキストを前に、目が活字を追うのに一生懸命で思うように内容が理解できなかったり、講師の話を聞くだけで内容が入ってこなかったりする状況にならないようにしなくてはなりません。自分で書き込みをするなど、積極的で自発的な作業が加わることで、内容を咀嚼しやすくなり、自分のものとして体得していくことができます。

視覚に訴える

講義のスタイルにもよりますが、紙ベースの大量ページのテキストより、パワーポイントなどプレゼン資料ベースが今時の研修の基本スタイルです。プロジェクターで投影するか、各自の席のモニターやパソコン画面に映し出すとともに、それと同じ内容のものをプリントアウトして配布しましょう。そこに各自がメモをとったり、書き加えたりしていくスタイルです。最近の若者はネットや映像に触れる機会が多く、本や新聞などを読む機会は減っています。それに合わせて視覚に訴える、目で見て分かりやすい内容にするのがおすすめです。キャッチフレーズのような分かりやすい内容を最低限の文字で表現し、画像や図、グラフなどを多用するといいでしょう。

要点やポイントだけを抑える

プレゼン向けのスタイルとして、プロジェクターで見せながら使用するとなれば、内容は極めてシンプルであることが求められます。文字が大量に並ぶテキスト形式の場合、講師がそれを読んだり、新入社員に読ませながら、重要なポイントに赤線を引いてもらったり、蛍光ペンでマーキングさせていくといった指導を行うことがあります。重要なポイントをわざわざマーキングして、後はざっと読むだけなら、最初からそのマーキングする部分だけを抜き出せばいいのです。メリハリをつけた部分だけをピックアップした、シンプルかつ要点や重要なポイントだけが並んだ最小限の内容でまとめましょう。

シンプルで見やすい

要点やポイントだけをピックアップしても、それを凝縮し過ぎてはいけません。1ページにポイントは3つだけなど、1ページあたりの内容も少なく、シンプルにして、書き込める場所が多い構成のほうがベターです。今時の新入社員は大学の授業でも板書もせず、教授が黒板に書いた内容をスマホで撮影してメモするような世代です。最近の若い社員を中心に会議の内容も、ホワイトボードに書いた内容をスマホで撮影して終わりという姿をよく見るようになったのではないでしょうか。今時のやり方はNGというのではなく、時代の流れや今時世代の若者に合わせて、彼らが入りやすく、受け止めやすいスタイルにしていくのも1つの方法です。そうすることで消化不良を起こしたり、全く興味を示さず、せっかくの研修時間を無駄に過ごさせてしまったりすることがなくなります。ポイントを押さえたシンプルスタイルを提供することで、新人に習得してほしいことや理解してもらいたいことをしっかり伝えていくことができるでしょう。

書き込みや作業をさせる

ただ講師の話を聞いているだけ、テキストやマニュアルを目で追っていくだけでは、集中力も途絶え、覚えてほしいことも身につきません。内容を最小限のシンプルにしたうえで、そこに肉付けをしていく作業をさせましょう。自分なりに理解した内容でまとめていくことで、各新入社員のもとでテキストが完成するイメージです。大切な内容そのものをしっかりと習得できる効果が期待できるだけでなく、話を聞いて要点をまとめたり、要約したりする作業を通じて、これからの仕事で必要となる、まとめる力や論理力、報告する能力なども同時に育成されていきます。ビジネスパーソンとしての必須スキルも同時進行で磨けるので、一石二鳥です。

実践的な演習を中心に

シンプルな要点をまとめた資料を使っての指導は最小限に抑え、研修の中心におきたいのはロールプレイングやディスカッションなどの実践的な演習です。そのための題材やテーマ、課題などの作り込みがとても大切になります。実際の仕事現場で想定される内容などを、想定問題や演習問題として作成しましょう。ロールプレイやディスカッションの題材や設問例作りが、資料作りでは一番頭を悩ませ、難しい点かもしれません。実際にはありえない設定でロールプレイをしたり、話し合いをさせたりしても意味がないので、新人たちに考えてほしいこと、知っておいてほしいことやこれからの仕事に役立つ課題を作成しましょう。

演習用と後から振り返りができるバイブルの二本立て

研修内容に合わせ、演習向けの題材をまとめた冊子と、職場に配属されてから必要に応じて引っ張り出せる自分専用バイブル向けのプリント冊子の2つを用意するといいでしょう。演習向けの冊子にはロールプレイで気づいたことや注意された内容や指摘を受けたこと、他の新人の良かった点や気になった点などどんどんメモが入ります。また、ディスカッションの内容をメモするなど、書き込みでいっぱいになるように空白部分をたくさん設けておきましょう。もっとも、ロールプレイでの気づきや事例を通じて学んだこと、ディスカッションで培ったアイディアやノウハウなどを、今後の仕事に生かしたいと考える新人も多いはずですし、そうあってほしいものです。そこで、振り返り用のバイブル冊子には、演習で得られた成果や結果、事例ごとの対処法や対応例などをまとめられるページも用意しておくと便利です。演習とバイブル冊子をリンクさせることで、より充実した今後の仕事に役立つ自分専用マニュアルが出来上がります。

各部署の意見を反映する

作成にあたっては、人事部や総務部の一部のスタッフで作るのではなく、業務とかかわる部分の内容や演習については、現場のスタッフの意見を聞いたり、各部署の部門長や人材教育の担当者などと連携したり、ミーティングを開いて検討しましょう。事例が古くて今の現場を反映していない、見解が偏り過ぎているなどの不具合が生じないよう、他部署によるチェック機能を働かせると安心です。そうすることで、各部署に配属された際も、今年の新人はこういった内容は学んできている、このあたりの基本は分かっているはずだと認識しやすく、配属後の育成もしやすくなります。重複を省くことができれば、無駄がありません。 逆に、全く触れていない部分や足りていない部分を補わずに、業務を与えて進めさせてしまうリスクも防げます。何も学んでいないのにやれといって失敗して自信を失わせたり、入社後直ぐに離職したりしてしまうリスクを抑えましょう。



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