新入社員向け研修内容の設計方法|育成効果を最大化するには?

カテゴリ:新入社員研修

2019年12月27日(金)

新入社員向け研修内容の設計方法|育成効果を最大化するには?

新入社員対象の研修には、その研修による育成効果が最大化されるように研修内容を設計することが重要です。自社の業務を新人に伝えることはもちろんのこととして、上司とのコミュニケーションスキルや、形式をOJTにするか座学にするか、外部の研修会社に研修を委託するかなど考えるべき要素は数多くあります。

ここでは、新入社員対象の研修内容を考案する流れと具体的な研修内容の事例を見ていきましょう。

新入社員向けの研修内容

まず、新入社員向けの研修の内容には、どのようなものがあるのか確認しましょう。そのことによって、必要な研修内容を検討するときのポイントがはっきりするからです。

【新入社員研修の概要と目的】

・概要

新入社員研修は、企業が新入社員を対象として行う研修です。通常は、新卒採用で入社した社員に向けて実施される研修を指すことが多いですが、中途採用の新入社員を対象とした研修もあります。

昇進に伴って新たな研修を設ける会社では、階層別の研修の一つに分類できます。階層別研修には、ほかに管理職向けや、社長、経営者向けなど、社内の地位に応じたものが設けられているのが通例で、多くの場合は、それぞれの階層に応じた目的と内容で構成されています。新入社員研修もその一環である以上、当然それに応じた目的が設定されています。

・目的

新入社員研修、特に新卒採用社員の研修における大きな目的の一つは、社会人としての自覚を持たせることです。学生と社会人では、求められる礼儀作法やマナーへの理解度、さらに業務内容への要求水準などが大きく異なるからです。

また、中途採用の場合も含め、企業理念や事業内容への理解を深めさせ、社員として受け入れられる状態にしていく目的もあります。新卒であれば就活の段階である程度の企業研究はしていることもありますが、社外視点で見える情報だけでは理解し切れない社内視点からの理解を深めることが、この点における大きな目的です。

さらに、電話応対や名刺交換、職場の先輩社員に対する接し方などの教育に加え、具体的なスキルを習得させ、人材育成を行うという目的もあります。これによって、企業にとっては、採用した新入社員を早期に実戦力として現場に投入できるというメリットがあるからです。ほかには、同期採用の社員を同じ場に集めることで、彼らの社内ネットワークの構築を促すことも目的に挙げられます。

【新入社員研修の主な内容】

新入社員研修では、まず社会人としての自覚を持たせるため、さまざまな場面でのビジネスマナーが教え込まれることが多いです。具体的には、電話応対や名刺交換、職場での上司、先輩社員との接し方など、ビジネス特有のコミュニケーションスキルの教育が挙げられます。また、さまざまな場面での挨拶の仕方や所作も大切なマナーとして教え込まれるのが通例です。

さらに、仕事は通常関係部署と連携しながら行っていくことになるので、報告・連絡・相談、いわゆる「報・連・相(ホウレンソウ)」の重要性も教育することが多いでしょう。それぞれには業種や会社ごとに適切なステップがあるため、そのプロセスを教え込むことも研修内容に含まれます。

新入社員向け研修内容の設計フローと考案のポイント

このように複数の目的と、それに応じた研修内容が盛り込まれる新入社員研修ですが、ここではその内容をどのように作っていけばよいのか、見ていきましょう。

【設計フロー】

・新入社員のレベルを把握する

研修内容を考えるにあたっては、新入社員それぞれのレベルを適切に把握することが重要です。社員の人材育成にあたっては、採用試験結果などの情報をもとに社員のレベルを判断し、それぞれの社員のレベルに合った内容を組むことで、研修の効果を最大化できるからです。これを行うことで、研修内容が効率化されるだけでなく、新入社員にとっても研修の満足度が高まり、一石二鳥になります。

・研修の目的を設定する

研修によって、新入社員に何をどのレベルまで習得させたいのか、具体的な目的を設定することも重要です。目的のブレた研修内容だと、習得できるスキルなども曖昧になり、結局目標としていた教育内容を十分に理解させられなくなるからです。最終的な目的だけでなく、研修の各段階での目的も細かく設定し、それに見合った課題を提示することで、研修の効果を最大化できます。

・研修内容を考案する

目的を設定したら、それに応じた研修内容を設定します。ここでは、実際に即戦力として働いてもらうために、職場で業務をさせながら人材育成を行うOJTを行うのか、座学形式にするのかなど、目的や見込まれる成果に応じた内容の設定が重要です。たとえば、コミュニケーションスキルを身に付けさせたい場合であれば、グループワークやロールプレイなどを通じて、実際に作法を実践させることなどが考えられます。

・研修のカリキュラムを設計する

具体的な内容が決まったら、その順序や期間などのカリキュラムをまとめることが必要です。各研修内容の期間配分や順序を最もスムーズな形にすることで、限られた研修期間の中で新入社員が得られるスキルを最大化できます。

【考案のポイント】

新人研修は、新入社員にとっては基本的な社会的スキルを身に付けるよい機会です。その内容に対して、より効果的に取り組んでもらうためには、研修のメリットをはっきり伝えるなど、新入社員にとって理解しやすく、興味の持ちやすい内容にしたほうがよいでしょう。ただ受動的に話を聞く座学よりも、必要に応じて先輩社員がフォローできる環境で具体的な業務内容を体験させるなど、積極的に参加できる内容であれば、興味を持ってもらいやすいと考えられます。

また、新入社員が長くその会社にいたいと思えるように、ただ短期的な即戦力を育てるのみではなく、長期的な視点でその後の階層別研修や実際の職場における上司との人間関係構築にもつながるような内容にして、会社の魅力も理解してもらうとよいでしょう。具体的な成長後の姿を、半年、1年、3年と中長期的にイメージできる内容にすると、その効果が高まります。

場合によっては、入社直後のみならず、段階的にフォローアップも行うと、さらに研修の効果を高められます。このことから、長期的に断続的な研修プログラムを組んでいる企業も最近では多いです。長期的な研修を行う場合は、その先の研修につなげやすい内容になるかどうかも考えるとよいでしょう。

このように、研修を組むにあたっては考える内容が多々あります。このため、研修を自分で考えることが本来の業務の負担になるような場合は、外部の研修会社やプロの講師を招聘するのも選択肢の一つです。研修のプロである研修会社に委託することで、自社は本来の業務に専念できるだけでなく、研修成果も大いに上がる可能性が高いのがメリットになります。

新入社員対象の研修内容の例

それでは、研修会社では、どのような研修を行っているのでしょうか。その内容を詳しくご紹介していきます。

「フレッシュマン颯爽研修」

・目的

ビジネスの基礎を習得する

社会人として正しい礼儀や挨拶を身に付ける

社会人としてのコミュニケーション能力を体得する

・カリキュラム内容

カリキュラムは8日間の合宿で社会人の基礎となる部分を全8項目学んでいただきます。話す・書く・行動するという3つのポイントから、説得力のあるスピーチ能力を育成する訓練やしっかりと読みやすくわかりやすい報告書を作成できるようにする訓練、仕事に対するモチベーションアップや積極性などを学びます。ほかにも論理的思考の養成や社内で円滑にコミュニケーションを取れるようにする研修などもございます。

・参加者の声

「職場で“学生気分で仕事をするな”と何度も注意されてきました。その度に“どうしてキチンと仕事をしているのに私だけが何度もこのようなことを言われなければならないのだろう”と不満を感じていました。今回の訓練で私には何が不足しているのか、ようやく気がつくことが出来ました。」

「新人行動力研修」

・目的

上司にしっかりと報告をできるようにする

自分自身の問題点に気付く

職場でよい人間関係を築く

・カリキュラム内容

「新人行動力研修」は5日間の合宿で仕事に必要な行動力を学んでいただきます。この研修では、成長の条件、要領の研究、ケジメの研究、礼儀の科学という4つのテーマに焦点を当てて研修を行います。上記をテーマに、社会人としての礼儀やさまざまな問題に対して即答できるようにする訓練、仕事に対して真剣に取り組む姿勢などを身に付ける訓練を行う研修です。また、立派なビジネスパーソンとしてしっかりと仕事が取り組めるよう、話す・人間関係を構築する・問題に気付き改善するという3つのことを徹底的に学んでいただきます。

・参加者の声

「欠点についてのスピーチを行っていく中で、自分は人を軽視しているということに気付きました。私はこのことを先生に見抜かれ指摘されたときに大変な衝撃を受けましたが、自らの本質に気付き変えるべき所に気付きました。」

「THE接遇」

・目的

お客様に好印象を持たれる振る舞いを身に付ける

お客様に喜んでもらえる一言を学ぶ

会社の顔という認識を持って行動できるようにする

・カリキュラム内容

「THE接遇」では9つのテーマで社会人としてのマナーや行動を2日間で学ぶ研修です。社会人としての礼儀や言葉遣いにはじまり、初めて来社される方へのお出迎えや立居振舞、急な来社応対や親しみのある応対、電話応対などを学んでいきます。また、この研修では好意を持たれる社員になるための振る舞いを6つのポイントに絞ってお教えいたします。

・参加者の声

「私はこの研修に参加するまで、細かいところまで気配り、心配りが出来ていませんでした。 この研修を通じ、私の対応1つ1つがその後の関係や会社のイメージを左右するということに改めて気付かされました。 今後は社内・社外での周りの人の対応の仕方や話などを聞き、真似をしていくことから始めます。」

「クレーム応対研修」

・目的

お客様への意識を高めてクレームを前向きに捉えられるようにする

クレームの基本知識や応対力を高める

接客力をレベルアップさせ、お客様満足度を高める

・カリキュラム内容

「クレーム応対研修」では9つのテーマに絞ってクレームにしっかりと応対できる力を身に付けていただきます。お客様意識を高めるために、お客様の要求やクレームの原因などを学び、お客様の立場で物事を考えられるようにします。また、クレーム応対における言葉遣いやコツなどを学べるのが特徴です。ほかにも一次対応の際、二次対応の際、上司へ報告する際のコツなどをお教えいたします。しっかりとお客様意識を持ち、適切にクレーム応対ができるようにしましょう。

外部の研修会社を活用して研修成果を最大化しよう

研修を自社で設計する場合に考えるべきことは多々ありますが、仮に十分な精査をしたとしても、ノウハウが蓄積されていない新たな分野の研修を行う場合には、必ずしも効果的な内容を作るとは限りません。その点、研修会社であれば、蓄積された経験をもとにプロの講師が優れた内容の研修を提供できます。自社で難しい研修は、適宜外部の研修会社を活用して、その効果を最大化しましょう。



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