部下育成のポイントとは?成長を促す取り組み方と目標設定の方法

カテゴリ:人材育成

2020年11月28日(土)

部下育成のポイントとは?成長を促す取り組み方と目標設定の方法

組織の大切な一員である部下の育成は、管理職に任される重要な任務のひとつです。しかし、実際には立場の異なる部下との関わり方でお悩みの方が少なくありません。企業の将来を担う部下の成長を促すには、日頃の指導でどのような点に注意するべきでしょうか。

ここでは、部下の育成で意識したいポイントや、部下育成に役立つ取り組みの種類、育成計画での目標設定の方法をご紹介します。ぜひ参考にご一読ください。

部下の育成で意識したいポイント

●部下が若手社員の場合

・手本を見せる

上司は常に部下の手本となるよう心がけましょう。多くの場合、若手社員は上司の真似をしながら仕事を体得していきます。自分が手本となる良い結果を残していれば、部下は上司を信頼し、模倣によって会社の一員として好ましい行動や考え方を身につけやすくなります。

・上から目線は避ける

上司が部下に上から目線で接すると、部下が反発するおそれがあるため注意しましょう。指導する際は、部下の言動の背景を決めつけた発言を避けてください。たとえ部下が失敗したとしても、まずは相手の発言に耳を傾け、人間性を尊重している姿勢を示せると理想的です。

・雑務ばかり指示しない

日頃から部下に雑務ばかり任せると、「自分は仕事で期待されていない」とやる気を失わせる要因となります。仕事を任せるなら、意義を伝えることが大切です。また、可能であれば雑務とは別にチャレンジしがいのある業務を依頼するよう、意識してみてください。

・怒るのでなく、叱る

部下がミスや失敗をしたとき、感情的に“怒る”のは有効ではありません。冷静に問題点を指摘し、理性的に“叱る”よう努めましょう。怒りを示すと部下が萎縮して、もっとも重要な課題の部分を伝えられない可能性があります。相手を思い、改善の方向性を示しましょう。

・できたことを褒める

部下が成果を残したら、できたことを積極的に褒めましょう。上司は部下の得意分野を見つけて、相手の気持ちを理解した巧みな指導によって、能力を伸ばしていくことが大切です。特に、多くの人は褒められるとやる気が湧き、パフォーマンスの向上が期待できます。

●部下が中堅社員の場合

・責任あるポストを任せる

チームのなかで管理職と若手社員の間に立つ中堅社員には、単に自分の担当業務を完遂するだけでなく、将来的には主体的にチームを動かす能力が求められます。プロジェクトの責任者といった責任あるポストを積極的に任せて、リーダーシップを育成しましょう。

・部下を持たせる

中堅社員に自分の役割を意識させるために、部下や後輩を持たせて教育を任せるのもひとつの方法です。若手社員への指導経験を通して、業務に関する知識や技術の再確認ができるだけでなく、上司や先輩といった立場に対する自覚や責任感が芽生えます。

・任せる業務に幅を持たせる

マネージャークラスになると、代表として責任ある意思決定を行うほか、組織管理や人事評価といった幅広い業務を担当することになります。中堅社員の部下には、現場の業務に限らずできるだけ多くの業務を経験させて、広い視野で物事を見る力をつけさせましょう。

部下育成に役立つ取り組み方の主な種類

育成方法を実践したからといって、求める人材に成長するとは限りません。指導の仕方はもちろん、本人が嫌々取り組むのではなく、自ら積極的に取り組むことが大切です。

●OJT(On the Job Training)

「OJT(On the Job Training)」は、上司が現場での実践を通して直接指導する手法です。OJTの取り組み方は、企業により異なります。上司が部下に手本を見せて模倣させる方法や、基本的な業務の進め方に従いつつ報告・連絡・相談をさせる方法などは、その一例です。また、具体的なゴールのイメージのみを伝えて、部下の裁量に任せる方法もあります。

●Off-JT(Off the Job Training)

「Off-JT(Off the Job Training)」とは、通常業務とは離れた環境で行われる教育のことです。たとえば、社内外の研修やセミナーなどが挙げられます。多くの企業の人材育成で導入されており、座学やグループワークを通して基礎や理論の学習が可能です。業務に生きる専門的な知識や技術を、集中的に部下へ習得させたいときに適した手法といえます。

●1on1

「1on1(ワンオンワン)」は、上司と部下が一対一で行うミーティングのことです。上司が部下の人事評価を行う一般的な面談とは異なり、1on1では上司と部下の対話を重視します。対等なコミュニケーションの機会を定期的に設けることで、お互いに信頼関係を築いたり、フィードバックを通して成長を促したり、相乗効果を期待できるのが特徴です。

●コーチング

「コーチング」は、相手の自発的な成長を促す指導方法のことです。指導者が相手に知識やスキルを与える「ティーチング」とは異なり、コーチングでは相手の自主性やモチベーションを引き出していくのが特徴です。コーチには相手を適切に導くための技術や経験が求められ、ティーチングと比べて時間がかかりますが、部下の本質的な成長が見込めます。

●MBO(目標管理制度)

「MBO(目標管理制度)」では、目標達成までの過程を“見える化”して管理し、人事評価に反映させます。組織の目標と関連付けながら、従業員一人ひとりに個人の目標を設定させ、上司は部下の目標達成を支援します。チームの成果につながるだけでなく、個人のモチベーションアップにも効果的であることから、注目されているマネジメントの手法です。

部下を育成するための目標設定の方法

STEP1:経営方針・目標を押さえる

どのような方針に基づき、どのような人材を育成すべきかを決めるために、まずは企業の経営方針・目標を確認することから始めましょう。そして、自部署は全体のなかでどのような役割を果たしており、どのように経営目標へ貢献できるのかを確実に押さえます。

STEP2:経営目標を押さえて自部署の課題を見つける

企業の経営方針・目標を踏まえて自部署の現状を把握したら、組織のあるべき姿から不足している点を指摘し、課題を見つけましょう。このとき、部下が期待される役割を果たせているか、実績を出せているかといった観点から、現状の成長レベルを確認します。定量面・定性面の両方で、部下の成長レベルを測るための基準を定めてください。

たとえば、定量面では売上や仕事のスピード、定性面では顧客対応やマネジメントスキルなどが挙げられます。一般的には数値化しにくい定性面についても、複数の要素に分解して具体的なゴールを設定することが大切です。基準とする項目については、組織内で話し合ったり部下の意見を聞いたりしたほうが、本人が目標に対して納得感を抱きやすいでしょう。

STEP3:自部署の目標を言語化する

自部署の課題と部下の成長レベルが明らかになったら、目標の言語化を行います。言葉で表現するとメンバーが目標を正確に理解し、スピーディーに共有できる仕組みを作れます。言語化によって自部署の目標を浸透させて、全員がビジョンを語れる状態を目指しましょう。

STEP4:部下育成の目標を設定する

自部署の目標を受けて、部下育成の目標を設定します。上司は部下の達成率の進捗を確認しつつ、課題発見や検証のフォローを行いましょう。また、取り組みを開始したら定期的な振り返りを行い、小さな目標達成を繰り返しながら成功体験を積ませられると理想的です。

「部下育成で上司に求められる役割を押さえましょう」

ここまで、部下育成のポイントについてお伝えしました。部下の育成では、教え導く立場となる上司にも技術が求められます。効果的に指導するために、多くの企業で導入されている人材育成の手法を採り入れても良いでしょう。また、部下の指導・育成をテーマにした管理職向けの研修を受けるという手もあります。部下育成で上司に求められる役割を押さえ、企業の将来を担う部下の成長を全力でサポートしましょう。



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