新入社員研修のカリキュラムはどのように組めば良い?

カテゴリ:新人研修

2019年4月23日(火)

新入社員研修のカリキュラムはどのように組めば良い?

トレーニングの成果を職場に戻ってからも実践できるカリキュラムを

社会人として未熟で、初めての会社に入って右も左も分からない新入社員の研修を行うにあたっては、学生時代のように座って講師の話を聞いているだけといったカリキュラムではなく、職場に配属されて直ぐに役立つ実践的な内容であることが大切です。ただ話を聞いているだけのセミナー形式では、内容をしっかり聞いているのか、理解しているのかさえはっきりしません。会議式リーディング方式やロールプレイング、グループディスカッションやグループ発表など実践的なカリキュラムを中心に構成することで、積極的に取り組まざるを得なくなりますし、取り組み姿勢の差も見て取れます。特に研修中の様子を観察したり、分析したりすることで最終的な配属先を決定しようとしている企業においては、新入社員の行動の様子や動き方、考え方や発言の仕方など取り組み姿勢が分かる内容は判断材料としても役立ちます。

職場で直ぐに役立つスキルとは

では、どのようなスキルをトレーニングすれば、職場で直ぐに活かすことができるのでしょうか。直ぐに活かすといっても、中途入社のケースと異なり、即戦力としてのスキルアップは期待されていません。学生気分を抜け出して、社会人としての自覚を持ち、ビジネスの基本を身につけることが大切です。話す・書く・行動するというビジネス遂行のうえで必須となる3つの基本能力を実践方式でマスターさせていきましょう。就職活動も突破してきたし、大学などで学んでいるのだから、話す、書くなんて当たり前と思われるかもしれません。 ですが、その当たり前ができず、社会人レベルの話し方や書き方ができない新人が圧倒的に多いのです。テレビ番組などでも、まじめな番組の中で若いタレントさんや出演した学生さんたちが、目上の人や偉い識者に対して平気でため口をきいている光景をよく目にすることでしょう。今の時代は、親や祖父母、学校の先生との間でさえ、目上の方を敬うような言葉は用いる学生さんはほとんどいません。さらに友達をはじめ、家族との間でもメールやSNSなどネット上のやりとりも多く、書き言葉はもっと崩れています。そのため、話す、書くをイチから教えるつもりでカリキュラムを組まないといけません。テレビやネット上で時代がそれを許したとしても、ビジネスの社会では許されず、幼い話し方や文章で取引先と平気でやりとりしてしまうことで、企業の信頼さえ失いかねません。

ハリのある挨拶と時と場所をわきまえた礼儀の体得

まずは、正しい礼儀と挨拶を体得させましょう。大きな声で実際に発声させることがポイントです。いつ入ってきたかも分からないほどぼそぼそ声でやってきて、担当者をまっているだけの営業職と、いつも元気にやってきてしっかり挨拶ができ、存在感を示せる営業職では仕事の入り方も違います。存在感を示せれば、次回もあの人にお願いしよう、何かあったときにはあの人に頼もう、と仕事の依頼も相手から入ってくるのです。自分から率先して声にハリを持たせて挨拶ができるように、実際に声に出してトレーニングしていきます。礼儀について理解し、時と場所に応じて正しく美しいマナーを実践できるように指導します。礼儀と挨拶が整っているだけでも、本人はもちろん、会社のイメージアップや信頼アップにもつながるからです。

ビジネスパーソンとしての武器を修得させよう

社会人としての土台となる基本能力を修得したら、次に社会人としてのコミュニケーション能力を磨いていきましょう。人間関係を作るノウハウをマスターすることを目指します。 上司の指示や取引先や顧客などの意図を的確に察知し、円滑なコミュニケーションができるようにならなくてはなりません。仕事の輪郭を明確にし、上司や同僚、取引先といったリレーションシップだけでなく、組織存続の理論を学び、自分の言動や行動が会社に対してどのような影響を与えるのかも理解してもらいます。これによって、仕事に対する意識を高め、謙虚さとひたむきさの重要性を知り、仕事へのモチベーションアップにつなげることが大切です。仕事に対する意識が持てたところで、良い仕事の受け方も体得させましょう。上司や取引先などが求めていることを理解できる良い仕事の受け方の基本を修得することで、上司の指示や意図を正しく理解して効率的かつ的確に行動できるようになることを目指します。論理的思考力の養成も不可欠です。相手の主張のポイントを素早くつかんだうえで、自分の考えを論理的に主張できるようにすることで組織内での姿勢や、取引先などとの交渉力の基本を身につけます。

話す・書く・行動するの実務能力の育成

シミュレーション演習などを活用して、出来事を観察させ、簡潔で要領を得た報告ができるか実践形式でトレーニングをしていきましょう。話のポイントとなる点を的確につかむ能力を高め、具体的で客観的な報告ができるまで繰り返しトレーニングを行います。また、読みやすく具体的な文書を作成できるスキルも、実際に報告文や課題を与えてメールなどを書かせることでマスターさせます。スピーチ力においては、内容の深いスピーチを構成できる力をつけることと、説得力のある表現ができるようにトレーニングすることがポイントです。行動力においては、困難な仕事にも率先して取り組む姿勢や、現代の新入社員に不足している粘り強さや忍耐力を身につけるべく、合宿による共同生活や20キロ走破ウォーキングなどを取り入れてみてもいいかもしれません。

研修の行い方

セミナー方式ではなく、テーマや課題について新人と講師が互いの知識や経験を駆使して考え抜き、発言しあって答えを導きだす会議式リーディング方式や、ロールプレイに重点をおきましょう。会議式リーディング方式は1人1人と向き合いながら進行するので、常に緊張感を持って主体的に臨める方式で、一方通行になりやすいセミナー方式より優れています。一般論からメンバー自身の問題へと落とし込み、その解決に向けて、なぜなのか、どうしてなのかと質疑応答を繰り返すことで、職場に戻った際に学びを活かるのもメリットです。ロールプレイでは社員の立場、顧客や取引先の立場とそれぞれの立場を経験させ、相手の立場に立った際の気づきを得てもらうことがポイントになります。

成長を職場につなげる

研修中はその場に携わるスタッフや毎日顔を合わせる管理職の方も、基本的な礼儀や挨拶をしっかり行うだけで、新入社員が行いやすくなり、職場の活性化にもつながります。カリキュラムを通じて、少しずつ大きな声が出せるようになり、他の人に気遣いができるようになれば、一歩成長したといえるでしょう。小さな声でぼそぼそ話すのが精いっぱいだった方が、トレーニングを受けることでハキハキと自分の意見を伝えられるようになります。ハキハキと話し、キビキビとした行動ができるようになれば、自然と気持ちのいい挨拶につながります。研修中はもちろん、職場に配属されてからも以下の当たり前の行動が実践できるように、朝礼で確認していくのもおすすめです。開始時刻を厳守すること、明るい声ではっきりと話すこと、キビキビ行動すること、妥協なく実行すること、チームワークを高めること、これらを日々の仕事の基本ルールに位置付け、実践ができる新人育成を目指しましょう。



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