新入社員研修に必要な内容は?

カテゴリ:新入社員研修

2019年9月30日(月)

新入社員研修に必要な内容は?

マナーや礼儀、倫理観を養う重要性

みなさんの職場では毎年の新入社員研修をどのように実施しているでしょうか。業種や職種によっても内容は異なりますが、どこでもまず最初に行うのが社会人としてのマナーや礼儀などの基本を教える研修です。常識的な内容とはいえ、学生から社会人へとステップアップするうえでは知らないことも多く、欠かせない研修といえます。もっとも、基本過ぎるがゆえに形骸化してしまったり、短時間で簡単に済ませてしまう企業も多いのではないでしょうか。「あとはマニュアルを見ておくように」と受講者任せにしていませんか。

一方、接客業や人前に出る機会が多い業種や職種の中には1ヵ月ほどかけたり、研修が厳しいことで知られる一流ホテルなどに研修として送り込む企業もあります。また、ホテルからスタッフをヘッドハンティングしたり、人事スタッフを送り込んで学ばせたうえでマナー研修にあたらせる企業もあります。

企業によって温度差がある基本研修ですが、どちらのほうがより効果的なのでしょうか。もちろん、会社の規模や業種などによって、そこまで長い時間はかけられないという事情もあることでしょう。しかし、今の時代にはマナーや礼儀、倫理観の養成をしっかり行うことが求められています。

社会人としての意識やわきまえを徹底させる

新入社員の育った環境や教育は時代の変化の影響を大きく受けています。近年の事件やトラブルを見ても、大学生や研修医が破廉恥な行為や詐欺などに加担したり、学生アルバイトなどがわいせつ動画や問題ある動画をSNSにアップし炎上する事態が増えています。その事後対応を雇用先の企業が責任を負わなくてはならず、不買運動や来店数が減るなど問題化しています。これはゆとり教育の影響や子供たちが育ってきた環境が大きく影響をしているのではないでしょうか。

ゆとり世代以降の特徴として、競争心がなくなり、頑張る機会がない、問題を起こしたり、マナー違反やルール違反を犯しても、怒る大人がいない現状があります。親は共働きで接する時間が少なく、我が子を十分にしつけられず、祖父母に甘やかされて育つ子どもも増えています。祖父母は孫が可愛いだけでなく、息子や娘夫婦の顔色を気にして、なかなか叱ることができません。学校の先生たちも、うっかり怒れば体罰だ人権侵害だとニュース沙汰になったり、モンスターペアレントの猛抗議を予想して、十分な指導ができないのです。

そんな環境で育つうえ、大人でも知らないような情報をどんどんネットで集められ、最新のツールを巧みに使いこなせる世代です。そのため、社会人になっても、上司に一言注意されただけで会社を辞めてしまったり、しかも、退職届けをLINEで一言送ってくるだけという、これまでの社会人では考えられない行動が今時の新人の間では当たり前になってしまっています。

だからこそ、新人教育はとても重要で、基本的過ぎる、常識すぎると思われることであっても、徹底させなくてはなりません。礼儀やマナーに加えて、社会の一員として、また、会社で働くうえでのルールや倫理観も徹底させましょう。企業の業績まで左右させるような動画アップや、SNSでの発言などで企業の公式アカウントが炎上したり、信用を失墜させたりして、不買運動や客離れが起こらないようにしたいものです。

企業の精神を浸透させる

新入社員研修では、社会人としての意識やわきまえをしっかりと身に着けてもらうことはもちろん、その企業で働くことの意味や、自社の精神を認識してもらうことも不可欠です。新人であれ、その企業の顔となるわけで、取引先や顧客から見れば、経験を問わず、その企業の人であることに変わりありません。企業の精神に反するような行動をとれば、取引先や顧客からの信用を失うきっかけにもなるのです。

歴史の長い企業であれば、創業者から受け継がれた精神を、接客業などであれば顧客第一主義、メーカーなどであれば顧客目線を徹底させることや安心と品質が重要なこと、建設業などであれば安全の徹底など、基本の精神と企業の重要なポリシーなどを教え込みましょう。ただ淡々と説明をするだけや、上からの押し付けでは浸透せず、形式的になってしまいます。それではいざというとき発揮されず、企業精神に反する問題行動が起こされてしまいかねません。

企業精神が理解しやすいように、実際の現場での行動や社員の実例などを紹介したり、社員に直接語ってもらい理解を深めることが大切です。お客様からクレームが来たときにこう対応した、取引先が困っているときにこういった対応ができた、消費者の声に耳を傾けることでこの商品を開発したなど、具体的で胸に響く内容をまとめておくといいでしょう。

企業全体を知る研修

企業の精神が理解されたところで、企業全体の事業内容や業務について知る研修が行われるのが一般的です。マニュアルをもとに総務部や人事部のスタッフが淡々と講義を行うスタイルも多いですが、より分かりやすく体感できるような構成と講師を当てるのがおすすめです。企業の歴史や事業展望などは勤続年数が長く、会社の全てを理解しているようなベテランスタッフや役員などにお願いをしましょう。

各事業の業務については、その現場の第一線で働いている先輩社員や管理職に依頼すると、より具体的になり、現状も分かりやすく伝わります。明確にイメージできることで新人たちのモチベーションも高まるものです。

職種ごとに必要な基本知識

ホテルや一部の業種のように、あらゆる職種や業務をオールマイティにこなしながら、ステップアップして昇格する業種もありますが、採用時から営業職、技術職、事務職や総合職、店舗運営スタッフなどと細分化して採用するケースもあります。

企業の全体像を学んだところで、職種ごとに必要な基本研修を机上の講義やグループ学習、実践演習などを通じて行っていきましょう。

講師は経験あるベテランスタッフや、現在、実際にその職種で活躍している先輩社員などを充てると新人たちも目的意識をもって、しっかりと取り組めます。

配属先ごとのOJT

合同研修や机上研修を修了し、配属先が決まったところで、配属先でのOJT研修がスタートします。昔ながらの職人気質で背中を見て覚えろとか、人材不足で十分に新人の面倒を見られないという企業もあるとは思いますが、おすすめの方法は新人ひとりごとに研修スタッフや指導員、メンターなどを設けて、きめ細やかにサポートしてあげることです。

ゆとり世代や社会人としての認識が甘くなりがちな世代の新人を育てるには、ひとり一人の個性や性格を踏まえた親身なサポートが求められています。もちろん、指導するスタッフだけに任せきりでは、責任や負担が重くなり過ぎます。組み合わせた新人と先輩の相性が悪いと、新人も思うように育たず、先輩も成長する機会を無駄にしてしまうこともあります。

学ぶうえで相性がよさそうな組み合わせを考えるとともに、職場全体で新人を育てるチームとしての意識や、チームでの連携プレイも忘れないようにしましょう。そのためには事前にしっかりと新人教育の計画を立て、短いスパンで定期的にミーティングを開いて進捗状況や成長の確認をしながら職場で共有することも大切です。どのように育てたいのか、育ってほしいのか目的を明確化したうえで、計画を立てましょう。



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