新入社員に行われるフォローアップ研修とは?

カテゴリ:新入社員研修コミュニケーション研修

2019年10月28日(月)

新入社員に行われるフォローアップ研修とは?

フォローアップが求められる理由

研修を経て各部署に配属された新人たち。無我夢中で日々の仕事をこなしようやく落ち着き始めた2~3か月目の頃に、自分を振り返り自信を無くしたり、積み重なったミスに悩む時期があります。その時にフォローアップを行うことで、自信を取り戻したり、心のリセットを行えます。フォローアップ研修について考えてみましょう。

新入社員の入社時研修は、業種や職種、会社の規模などにより2週間程度、1ヶ月、3ヶ月などさまざまです。トレーニングや試用期間を経て、各部署や各職種へと配属され、それぞれが担当業務を実践的にこなしていくことになります。配属先の各部署では先輩社員や上司などのOJTも行われますが、机上研修やロールプレイングのようにスムーズにいくことばかりではありません。取引先や顧客からクレームを受けたり、思わぬ失敗やトラブルを起こして上司に叱られたりと、落ち込むことも多いものです。

同期がいれば励ましあい切磋琢磨することもできますが、所属先で新人が一人といった孤独なケースも少なくありません。また、逆に同期が多い場合には競争が生まれ、みんなはできるのに自分はできないと劣等感を持ち、モチベーションが低下することもあります。

仕事のできる、できないを問わず、配属先が気に食わない、仕事が自分に合わない、思っていた会社と違った、職場の雰囲気が合わない、人間関係が難しいなど、さまざまな悩みを抱える方や、つまずきが起こる方も多いのが実情です。また、こうした状況を放置してしまうと、短期間での離職や、生産性や能力の低下にも繋がりかねません。これは企業にとっても、入社した新人にとってもよいことは何もありません。そこで、新人のモチベーションアップや会社や業務により深く馴染んでもらうためのフォローアップ研修が必要になるのです。

どのタイミングで行うべきか

入社時トレーニングの期間の長さや、会社の規模や業種・職種などによっても異なりますが、配属後の比較的早い段階でまず1度開催するのがおすすめです。

配属後1ヶ月の段階はまだ緊張感も残り、業務に慣れるために慌ただしい日々のため、招集するには少し早いかもしれません。一方、3ヶ月ほど経つと、中には退社したいと考える人や既に離職者が出ることもあります。同期意識は職種や担当部署を問わず意外に強いものがあるので、一人でも離職者が出ると次々に退職を考える新人が増えたり、仕事が順調な新人でさえモチベーションが低下する恐れがあります。そのため、配属から2ヶ月ほどした時点で研修を開催し離職防止を図るか、離職者が出てくる3ヶ月経過時点で不安な気持ちをリセットさせ、モチベーションを高めるべく集めるのがおすすめです。

同期が集まると会社のこと、仕事のことや人間関係のことなど本音で話すことができ、自分だけがつまずいたり悩んでいる訳ではないと安心し、頑張っている同期を見て前向きな気持ちが湧いてきます。後日の飲み会の約束をするなど、もう少しこの職場で頑張ってみようという目標や気持ちが生まれるのがメリットです。そのため、3ヶ月前後の時期をスタートに、半年後、1年後と定期的なフォローアップ研修を設定するといいでしょう。

どのような内容でフォローするのか

では、どのような内容でフォローすればよいのでしょうか。配属後まもない時期で多くの新入社員がつまずくのは、実務とは、机上やマニュアルで学んだことやロールプレイ通りには進まない、という点です。そのため、まずは振り返りから始めるのがポイントです。基本から思い出し確認しながら、モチベーションを高めることが課題となります。

新人研修時には、説明されてもイメージが湧かず、ロールプレイのシチュエーションが想像できないまま、受け身でトレーニングをしているケースがほとんどです。しかし、少しでも現場に出て実務を積み重ねることで、入社時の講座やロールプレイングの想定シーンが理解できるようになってきます。そのため、入社時には何が分からないのかも分からず、質疑応答時に質問が出ない場合や、的外れな質問しか出なかったのが、具体的な業務のシーンを挙げながら、積極的な質問がどんどん飛んでくるようになることでしょう。そのため、講師の選び方も重要で、あらゆる部署に配属された新人からの質問に即応できるような業務のエキスパートなど、実務にも精通した人物を当てることがおすすめです。

発信力や行動力をパワーアップ

配属先では、経験が浅いために躓くことやうまくいかないことが多いものです。入社時トレーニングでは講師や同期を相手に意見をどんどん発言していた方も、上司や先輩に遠慮して意見が言えなくなる場合や、顧客や取引先にどう対応したらよいか悩むケースも少なくありません。

また、テキストやマニュアルと実際の現場とのギャップに怯えて積極的な行動ができなくなる方、一度ミスをした場合や、取引先などからクレームが入り自信失くしてしまったケースもあります。そこで、フォローアップにあたっては自信を持って意見を発信できる力や、臨機応変に行動できるパワーを付けることが大切です。

仕事上、発信力や行動力は重要な意味を持ちます。よいアイディアが浮かんでも、それを具体化して発信できず、行動にも移せず、せっかくのアイディアも絵に描いた餅で終わっては、なんの成果も生み出さず、なんの評価にもつながりません。

実践的にトレーニングをしていこう

発信力や発言力、上司への報告力やプレゼンテーション能力を高めるには、実際に声に出していくトレーニングが必要です。いかに頭の中や書類の中でいいアイディアや意見を溜めていても、それを具体化し言葉に出せないのでは何も伝わりません。

そこで、手始めとして素読トレーニングをしてみましょう。短い文章に含まれている真の意味を理解して繰り返し読みながら、迫力と説得力のある話し方を身に付ける訓練です。続いて報告書トレーニングを行います。報告したい内容を簡潔に文章にまとめ、曖昧な表現を許さない習慣を習得します。続いてディベートを通じて発言相手の行動心理を分析し、行動の基本理論を習得するためのトレーニングを行いましょう。課題を出し、その課題を前に即座に動けるか、問題解決に向けた行動的発想を鍛えます。

また、質疑応答の繰り返し訓練も役立ちます。やるべき任務を明快に答えられるかを試すもので、行動力を養い、パワーアップに役立ちます。業務やビジネスをしていくうえで起こり得る問題を投げかけ、自分なら何をするかを瞬時に答えていく訓練です。自分のやるべき行動が明確化してくるので、現場で即座に行動に移せるようになります。

職場や人間関係の悩みを抱え、モチベーションが低下している新入社員の問題解決にも役立つのが、共感論争や行動力論争です。職場に起こる小さな出来事をテーマに、どう考え行動すべきかを各自が論理的に話をして相手を説得し、共感を勝ち得るというディベートです。反対意見にも耳を傾けながら、自分の考えを的確に主張するために求められる表現力と論理性もブラッシュアップできます。顧客や取引先とのかかわりや上司や先輩との関係で悩んでいる方も多いので、今一度、礼儀をテーマにディスカッションをしてみましょう。

礼儀とは何か、礼儀がなぜ必要であるかの説明から始まり、日常行動の挨拶や会釈、言葉遣いなどを反復訓練します。「ありがとうございます。」「申し訳ございません。」といった言葉ひとつひとつに人格の素晴らしさが表れるまで、お互いに指摘をしあい、真の礼儀をマスターして自信を持って行動し、自分の意見が発言できるようにしていきます。

フォローアップ研修の最後には、一人ひとりが今回のトレーニングで何を掴み、明日から何を行っていくか、その日の成果をスピーチすることで締めましょう。同期の前で発信することで自信が付き、前向きな気持ちが生まれ、プレゼンテーション力やモチベーションもアップできます。



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