内定者研修の内容と設計ポイント|内定者の不安を解消する方法

2020年2月21日(金)

2024年3月30日(土)

内定者研修の内容と設計ポイント|内定者の不安を解消する方法

少子化で人材不足に悩まされる会社が増える中、新卒の新入社員の内定辞退を防ぎ、いかに入社してもらうかは大きな課題です。ほとんどの大学生が複数の会社にエントリーして、複数の内定を得ています。いかに自社を選んでもらうか、その1つとして内定式の実施とその後に逃げられないようにするための集合研修が挙げられます。内定者研修の目的、主な研修内容、研修を設計するときのポイントをご紹介します。具体的には、次の内容を解説していきます。

  • 目的は、モチベーション向上、働き始めるサポート、不安解消、内定辞退防止など
  • 主な内容は、インターンシップ・先輩社員への質問会・経営層の講和など
  • 成功のポイントは、内定者の特徴の確認、社内のヒアリングと適切なスケジュールと内容設定

人事・総務の担当者として新入社員教育の重責を担われる方へ、新入社員にビジネスマナーを教育するときのポイントをご紹介いたします。

内定者研修の目的

内定者研修とは、内定を出した大学生を集めての研修はなんのため、どのような目的で実施すれば良いのか、なぜ研修が必要か、ポイントを押さえておきましょう。

内定者のモチベーションを向上させる

内定者の入社意思を強固にするための機会を作るのが第一の目的です。研修や先輩社員とのコミュニケーションを通じて、入社後の目標やチャレンジしたいことなどを明確にしてもらい、会社で活躍するためのモチベーションを高めてもらいます。企業側にとっては、やる気が高まることで、早期戦力化しやすいメリットが生まれます。

社会人として働き始めるためのサポートをする

研修を通じて社会人としての心構えを持ってもらい、大学生から社会人への切り替えをスムーズにする目的もあります。挨拶や名刺交換、服装などの基本的なビジネスマナーをはじめ、ExcelなどのPC スキルの習得などを通じて、入社後に役立つ知識をインプットすることで、内定者がスムーズに実務に移りやすいようサポートが可能です。

内定者の不安を解消する

内定者は社会に出ることへの不安をはじめ、本当に自分に合う会社なのかと大きな不安と期待を抱えています。仕事や職場に順応できるか、自分が思い描く仕事ができるのか、同期や先輩、上司となじめるかなど不安は尽きません。研修で内定者の不安を解消する情報を伝えてフォローすることで、安心して入社できるようになります。内定者は会社について表面的な理解しかしていないこともあるので、理解を深めさせることで不安を取り除けます。

内定辞退を防ぐ

囲い込みというと言葉は悪いですが、内定者を確実に入社に結び付けるためにも重要な意義を持ちます。内定が決まり、入社前から自社内でアルバイトなどもしていたのに、入社式を欠席するという内定辞退者は少なからずいます。入社を控えた内定者の中には心が揺れている人も多いので、研修を通じて自社との接点を増やし、内定辞退を回避しましょう。自社の魅力をインプットし、同期や先輩社員とのつながりを構築する懇親会などを実施することで、人材を確実に確保するメリットが企業側にも生まれます。この意味では、いつ行うかという時期・タイミングも戦略的に考える必要があります。

内定者研修の主な内容

では、どのような内容の研修を実施すれば、内定辞退を防ぎ、早期戦力化ができるのでしょうか。何をするべきか、内容の例をまとめます。

インターンシップ

内定者に大学の授業や卒業旅行などと調整しながら、短期・長期のインターンシップに参加してもらいましょう。実際に業務を覚えて早期戦力化につながるとともに、先輩社員と交流が深まることで入社後の働くイメージが明確になり、この会社で頑張ろうというやる気も高まるので効果的です。

グループワーク

集合研修を通じて、自社の事業理解を促すグループワークを実施しましょう。たとえば、新規事業を考案させることやボードゲームで企業の歴史を学ぶといった方法があります。グループで行うので、同期のつながりを深めることができ、内定辞退を防ぐことにもつながるのがメリットです。コミュニケーション力の育成やチームワークの強化につながり、入社後の結束力強化にもつながり、企業側にとっても頼もしい人材になるメリットがあります。

先輩社員への質問会

内定を得た人はどんな会社なのか、どんな仕事をするのか、1日のスケジュールはどうなのか、やりがいを感じる瞬間や辛いことなど、知りたいことが山積みです。面接の際には聞きたくても聞けなかった質問を、先輩社員にざっくばらんに尋ねられる機会を設けると効果的です。第一線で活躍する先輩社員とのコミュニケーションもでき、不安に感じていたことや知りたかったことが明確になることで、入社意欲が増し、強化されます。

経営層の講話

入社していざ業務がスタートすれば、経営層と会う機会や接する機会はほとんどない会社も少なくありません。内定をもらった段階での研修の間に経営層とコミュニケーションが図れれば、会社に尊重されている、期待されているという想いが深まり、入社へのモチベーション向上につながります。経営層に同じ世代の頃に立ち返ってもらい、入社した理由や新入社員の頃の失敗談や嬉しかったことなどのエピソードを語ってもらうことや現在チャレンジしていることや自社の魅力、自社が抱えている課題、今後の展望などを、ユーモアを交えながら語ってもらいましょう。

通信教育、eラーニング

人材不足や業務が忙しいなどの事情で集合研修を行うのが難しいといった企業などなら、自宅でも実施できる通信教育やオンラインによるeラーニングの講座の受講をさせるのもおすすめです。Excelなどの PCスキルの強化やビジネス文書をはじめ、メール作成のスキルの習得、業務に必要となる資格の取得に向けた学習や試験対策なども行うことができます。自宅学習なら内定者に交通費を負担する費用も抑えられるメリットが企業側にあるうえ、学習や資格試験対策を通じて早期戦力化が期待できます。

内定者研修を設計するときのポイント

では、人事担当者はどのように研修の設計をしていけば良いのでしょうか。設計ポイントをご紹介します。

内定者の特徴を把握する

履歴書やエントリーシート、面接での質疑応答を通じて会社が把握した内定者の特徴に基づいて、特徴に合った研修を用意しましょう。内定者が入社後にチャレンジしたい仕事が明確なら、それを実際に試させてみるなどすることでモチベーションが高まります。また、内定者の学部やこれまでの経験、知識などから今後身に付けるべきスキルがあれば、それを学習させたり実技を習得させることで、入社後の研修や育成を前倒しでき、早期戦力化に役立ちます。内定者の声を把握する方法としては、内定者に聞くことが手っ取り早く間違いがありません。できない場合は過去の参加者の感想などを参考にしましょう。

内定者に期待することを各部署からヒアリングする

人事担当者の一存ではなく、入社後に配属される現場の意見を聞くことも不可欠です。インターンシップを実施する場合には現場の協力も得なくてはならないので、設計段階でも現場の意見をしっかりと聞いて反映させるようにしましょう。そうすれば施策を講じたときも、スムーズに支援をしてくれます。

入社までのスケジュールを立案する

入社までに身に付けておいてほしいことを明確にし、早期戦力化のためにどんな施策が必要かを踏まえて、研修の実施回数やいつ頃行うかなどスケジュールを決めましょう。モチベーションを低下させないためにも、消化不良にならないようにすることが大切です。

目的に応じて内定者研修の内容を考案する

会社ごとに新入社員をどう育成したいのか、何を求めるのかは異なります。入社したらすぐにでも現場に出られるまでにしたいのか、ビジネスマナーやビジネス文書の作成など基本的なことをマスターしてくれれば良いのかなど、企業側の目的を明確にしましょう。そのうえで、目的を達成できる内定者研修内容と、研修の形態・期間や時間、何回行うかなどスケジュールを設計します。必要に応じて、感想文やレポートを課題とするのもよいでしょう。

内定辞退を防ぎ早期戦力化を図るために

人材不足が問題になる日本において、内定辞退者が出るのを防ぎ、早期戦力化を図ることは重要な課題です。内定者の不安を取り除き、会社に馴染んでもらい、入社後のモチベーションを高めてもらうためにも、企業側の目的を明確にして、目的に沿った研修の計画を立案しましょう。



この記事の監修者

株式会社 社員教育研究所 編集部

株式会社社員教育研究所 編集部

1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。

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