ビジネスマナー研修・講習の目的、その教育内容は?信頼される社会人へ
2021年5月13日(木)
2023年5月29日(月)
一人前のビジネスパーソンとして活躍するには、社内外の人間関係を良好に保つための、ビジネスマナーが欠かせません。特に昨今では、従来の顧客対応を指す「接客」に対して、さらにレベルの高い「接遇」が注目を集めています。業界や業種を問わず、礼儀を身に付けて周囲から信頼される人材が求められている状況です。
ここでは、ビジネスシーンの幅広い場面で役立つ、「ビジネスマナー研修」の目的や特徴について解説します。また、おすすめの社員研修プログラムもご紹介するため、企業の人材育成ご担当者様はぜひ参考にしてみてください。
ビジネスマナー研修とは?
ビジネスマナー研修とは、ビジネスシーンの人間関係において基本となるマナーを習得し、信頼できるビジネスパーソンを目指す研修のことです。一般的に、ビジネスマナー研修では以下のような項目が課題として取り上げられます。
- 身だしなみ
- 挨拶
- 笑顔や表情
- 敬語の使い方
- 名刺交換
- 電話対応
- 来客対応
- おもてなし
- クレーム対応
- 折衝・交渉スキル
ビジネスマナー研修は、主に新入社員向けに実施されます。その一方で、中上級者向けのビジネスマナー研修も存在しています。求められるマナーのレベルは、社員の職位に応じて変わるものです。それぞれの立場に適したビジネスマナー研修を実施しましょう。
ビジネスマナー研修の主な目的
ビジネスマナー研修の目的は、社員に適切なビジネスマナーを体得させて、周囲や取引先の信頼を獲得することです。円滑なコミュニケーションや細かな心配りは、ビジネスの成果につながります。
このような理由から、多くのビジネスマナー研修では相手に好感を持たれるコミュニケーションの取り方を学びます。場合によっては、業種や職位に応じた実践的なマナーをトレーニングする必要もあるでしょう。たとえば、接客マナーや取引先への提案といった、現場の仕事に活かせる知識やスキルを身に付けさせます。
実践的なビジネスマナー研修内容
実践的なビジネスマナー研修では、社員が社会人として必要なスキルや知識を身につけることを目的としています。具体的な内容は多岐に渡りますが、ここでは主だったものとして以下の内容について解説します。
- 身だしなみ
- 挨拶
- 言葉遣い
- 話し方
- 電話対応
- 名刺交換
- ビジネスメール・文書
1つずつ見ていきましょう。
研修内容|身だしなみ
業界ごとに許容範囲に違いはありますが、身だしなみは社会人としてごく基本的なマナーの1つです。清潔感があるかどうかで相手に対する印象が全く異なります。見かけと中身は関係ないという考えもありますが、最低限TPOに合わせた服装はマナーとして求められます。
マナー研修では、具体的には服装・靴・アクセサリーなど身に付けるもののほか、髪型・爪・男性のひげなどについて具体的にどのようにするのが好ましいか、それはなぜなのかを学びます。
研修内容|挨拶
ビジネスマナー研修では、新入社員に必要な基本的な挨拶を学びます。挨拶は社会人としてというよりも、人として基本の生活習慣でありマナーです。会社でも、出勤時から退勤時まで、自社の中・取引先との間で挨拶は繰り返されます。挨拶も自分の印象を決める要素の1つです。とくに第一印象を決めることも多く、基本ながらもとても大切なものだと言えます。
マナー研修では、挨拶の声の大きさや調子、相手や状況による言葉の使い分けなどについて学びます。
研修内容|言葉遣い
ビジネスマナー研修では、社会人として必要な言葉遣いを学びます。言葉遣いのうちで苦手な人が多いのは敬語の理解です。研修では、尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いの解説のほか、講師による実践的なコミュニケーション指導が行われます。
適切な言葉遣いも円滑な人間関係を築く基本となります。これにより、新人であっても相手に適切な印象を与え、信頼関係を築くことができます。とくに新入社員にとっては、この研修は必須です。
研修内容|話し方
適切な挨拶や言葉遣いの使い分けを理解していても、声が小さかったり早口だったりしては相手に誤解されてしまう可能性があります。話す内容はもちろんなのですが、どのように話すかという話し方も非常に重要です。そのためマナー研修でも訓練する機会が多くあります。
よい印象を与える話し方のためには、まず聞き取りやすい話し方をしなくてはなりません。実際に声を出して練習しないとその習得は難しいものです。マナー研修においては、声のトーンや大きさ・早さなど、声に出して実践的に身に付けるのが一般的です。
研修内容|電話対応
電話応対もマナー研修で必須と言える内容です。新人や新入社員は、電話対応に苦手意識を持っているケースが多いようです。確かに初めはかけるのも緊張しますし、鳴った電話に出るのもなかなかできないものではないでしょうか。むしろこちらの都合と無関係な分、かかってきた電話に出る方が緊張するかもしれません。しかしとくに事務系の仕事の場合は、電話応対は社会人として必須です。
電話応対はルールがはっきりしているだけに、基本がわかればそれほど苦手意識を持つようなことではありません。安心感を持たせるためにも電話応対を研修に取り入れましょう。
研修内容|名刺交換
ビジネスマナー研修では、新人社員にとって重要なスキルである名刺交換を学びます。社会人になる前に名刺交換をする機会はほぼないでしょう。電話応対と同じく慣れてしまえば何と言うこともないのですが、経験がないと緊張してしまうものです。また雑な渡し方や受け取り方をされると、第一印象が悪くなってしまいます。
研修ではロールプレイング形式で実際の交換を学ぶのが一般的です。実際にやってみることで正しい渡し方や受け取り方に慣れていきます。こういったビジネスマナーの基本を身に付けていくことで、新人も社会人としての自信をつけていくことができます。
研修内容|ビジネスメール・文書
ビジネスマナー研修では、ビジネスメールや文書の作成についても学びます。私的なメールやメッセージのやり取りは日常的にしていても、かしこまったメールのやり取りは不慣れな新人がほとんどでしょう。
研修では、失礼のないビジネスメールの書き方やわかりやすい文書の作成術について学びます。最低限どのような要素を入れなくてはいけないのか、また簡潔にまとめる方法はどのようなものか理解できます。多くのやり取りがオンライン化されている昨今、ビジネスメールや文書作成のマナーとスキルは重要かつ必須です。
ビジネスマナー研修のチェックポイントとは
外部によるビジネスマナー研修を導入する場合、どのような点に注意して検討・選択すればよいのでしょうか。次にビジネスマナー研修のチェックポイントについてまとめます。具体的には次の3点が挙げられます。
- 形式と背景・目的の両方が学べるかどうか
- ロールプレイングなどの反復が盛り込まれているかどうか
- 講師との相性がよさそうかどうか
これらの点に注意して研修を選べば、高い研修の効果が期待できます。1つずつ見ていきましょう。
形式と背景・目的の両方が学べるかどうか
まずマナー研修選びでは、声の大きさや姿勢・言葉遣い、手順やルールなどといった実践的な形式と、なぜそのような形がよいとされるのかという背景・目的の両方が学べるかどうかチェックしましょう。
個々の実践的な形式だけを学んでも応用が利きません。背景となる考え方がわからないと、ちょっと普段と違う状況になっただけで対応できなくなるからです。逆に理屈だけ学んでもビジネスの場面で実践できません。形式と背景・目的の両方を学ぶことによって、具体的な立ち振る舞いと臨機応変な対応とが可能になります。その両方について解説しているのが、効果が期待できるよい研修です。
ロールプレイングなどの反復が盛り込まれているかどうか
よいビジネスマナー研修では、実践的なスキル習得を重視して設計されています。ロールプレイングを取り入れることで、新人や若手社員が名刺交換や電話対応など基本的な事例を効果的に学び、実践で活用することが可能になります。
またロールプレイングも一度行っただけでは習得できません。反復することによって、考えながらでなく反射的に適切な振る舞いができるようになります。そのため反復練習が盛り込まれているかどうかもチェックしましょう。
講師との相性がよさそうかどうか
ビジネスマナー研修の効果を最大限に発揮させるためには、講師との相性を事前に確認することが重要です。研修会社にはそれぞれ方針や特徴・特色があります。講師もその特徴・特色を備えています。
そのため、自社にマッチしたスタイルの研修を行っているかどうかもチェックした方が、研修の効果を高めることができます。たとえば自由な社風の会社なのにスパルタ式の研修を採用したら、おそらく効果はあまり期待できないでしょう。
社員教育研究所のビジネスマナー研修の特徴
私ども社員教育研究所でもビジネスマナー研修を行っています。弊社の研修の特徴についてお話させていただきます。以下の特徴があると自負しております。
- 新入社員から中堅社員、管理職まで、対象者に合わせたプログラム
- 訓練、セミナーなど多彩な研修形式
- 実践を重視したカリキュラム
どのような点がそう言えるのか1つずつ具体的に見ていきます。
新入社員から中堅社員、管理職まで、対象者に合わせたプログラム
社員研修の実績が豊富な「社員教育研究所」では、社員の職位別に多彩なビジネスマナー研修のプログラムを提供しています。新入社員向けの内容だけでなく、中堅社員・管理職向けの内容も充実しているのが特徴です。
たとえば中堅社員向けのビジネスマナー研修では、人物の魅力を引き出す所作や言葉遣い、クレーム対応まで幅広くカバーします。管理職向けの研修ではさらに内容を発展させて、折衝・交渉力にも磨きをかけていきます。
訓練、セミナーなど多彩な研修形式
「社員教育研究所」が提供するプログラムは、目的に応じて研修形式を選択していただけます。
「訓練」の形式は、長期間の合宿研修などが該当します。行動力を鍛えたり、知識を実践したりすることを重視するのが、訓練の特徴です。「セミナー」の形式は、短期間の通学で研修を受けていただきます。知識や思考力を強化して、考え抜いて解決策を導き出す力を身に付けられるのが特徴です。また、知識を実践する機会も用意されています。当社の訓練とセミナーの違いについては、併せて以下の記事もご一読ください。
訓練とセミナーの違いとは?実践を重視したカリキュラム
「社員教育研究所」では、受講者の行動力を引き出すことをもっとも重視しています。実践から基本の所作を学んでいくのがカリキュラムの特色です。
立ち姿勢・座り方・歩き方など、体を使って覚えていきます。また、ほとんどのプログラムでロールプレイングが実施され、具体的なシーンを想定したトレーニングが可能です。たとえば、応接室やエレベーターでのお客様対応や、電話の取り次ぎの仕方も一から学べます。
ビジネスマナーの習得におすすめの社員教育研究所の研修
次に、私ども社員教育研究所の研修について、対象別に以下の3つに分けてご紹介いたします。
- 新入社員向け
- 中堅社員・一般社員向け
- 管理職向け
キャリアによって必要となるマナーも異なってきます。それぞれに適した研修をご用意しております。では、順に見ていきましょう。
新入社員向け
初めに、新入社員向けの研修についてご紹介します。以下の3種類の研修があります。
- フレッシュマン颯爽研修
- 新人行動力研修
- GO!フレッシュマン現代の行動学
順に見ていきます。
フレッシュマン颯爽研修
ビジネスに不可欠な「話す」「書く」「行動する」という3つの基本能力を強化する研修です。話の要点を的確に押さえた客観的かつ具体的な報告や、読みやすい文章の作成などを徹底訓練します。
社会人に必須のコミュニケーション能力や、マナーの体得を目指す新入社員におすすめです。明るい挨拶やシチュエーションに応じた振る舞いを実践していきます。
フレッシュマン颯爽研修の詳細はこちらから新人行動力研修
ビジネスにおける礼儀の重要性や、現場での実践方法を学ぶ研修プログラムです。挨拶やシチュエーションに適した言葉遣いに始まり、服装・身だしなみ・席順などの基礎をトレーニングします。また、積極的なコミュニケーションを取るために、行動力を体得させるのも特徴です。消極的で遠慮しがちな姿勢を克服し、質問に即答する力を身に付けさせます。
新人行動力研修の詳細はこちらからGO!フレッシュマン現代の行動学
新人の心構えや考え方を徹底して見直し、3日間の訓練で意識を大きく改革します。新入社員研修にも最適な研修プログラムです。
まずは社会人に求められる礼儀や態度を学び、成長の土台を構築していきます。その後は、問題に即答する訓練で行動力に自信をつけさせます。研修を通して、プロとして懸命に仕事へ取り組むイメージを掴めるようになるでしょう。
GO!フレッシュマン現代の行動学の詳細はこちらから中堅社員・一般社員向け
次に中堅社員・一般社員向けの研修をご紹介します。以下の2種類を用意しています。
- 行動力パワーアップ
- クレーム応対研修
順に見ていきます。
行動力パワーアップ
ビジネスシーンで結果を出すための「行動力」を養います。計5日間という合宿の時間では、礼儀を身に付ける反復訓練を実施。過去に多くの社員を育成した実績のもと考案されたプログラムで、一人ひとりの行動力を着実に習慣化させていきます。会場で開催される専門性の高い社員研修によって、行動力を集中的に鍛えたいというご要望にお応えします。
行動力パワーアップの詳細はこちらからクレーム応対研修
質の高い接客によって会社の信頼を勝ち取るために、適切なクレーム対応の技術や心構えを身に付けさせる研修プログラムです。「お客様意識」を高めて、クレームが発生する原因への根本的な理解を深めます。接客での話し方やクレームの受け方、基本の用語など幅広く学べるのが特徴です。経験豊富なプロ講師による講義で、CSの向上が期待できます。
クレーム応対研修の詳細はこちらから管理職向け
最後に管理職向けのマナー研修です。「ミドルマネジメントセミナーMMS ヒューマンスキルコース」をご用意しています。詳細についてまとめます。
ミドルマネジメントセミナーMMS ヒューマンスキルコース
マネジメント層を対象に開催されるハイレベルな講座で、「部下育成指導力」と「CS向上関係力」に磨きをかけていきます。管理職に求められるリーダーシップやコミュニケーション能力を強化。部下への指導や顧客へのおもてなしなど、ビジネスにおける幅広い場面を想定しつつ、責任ある立場ならではのニーズに応えた研修内容です。
ミドルマネジメントセミナーMMS ヒューマンスキルコースの詳細はこちらから「ビジネスマナー研修を効果的に実施するために」
今回はビジネスマナー研修の目的や特徴についてお伝えしました。社員研修は、社内講師による講座や、先輩社員によるOJTなどの手法で実施する方法もあります。一方で、社員研修を専門とするサービスにアウトソーシングをすれば、社内の業務コストを削減しながら、質の高い研修を提供できます。
ビジネスマナーは新入社員に限らず、中堅社員や管理職にとっても大事な項目です。目的の実現が期待できる、効果的な研修を実施するなら、経験豊富なプロ講師による指導が特徴の「社員教育研究所」へぜひご相談ください。
この記事の監修者
株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。