新人研修・新入社員研修にきつい・厳しいとの声。指導・育成のポイントは?
更新日:2026年03月13日(金)

新人研修は、自社の業務知識を学ぶと同時に、学生から社会人へと意識を切り替える重要なプロセスです。しかし近年、「新人研修がきつい」「新入社員研修が厳しい」といった声も少なくありません。
採用活動において、新卒・既卒・第二新卒といった若手人材の確保は重要な経営課題。多くの時間と費用をかけて採用しても、早期離職につながれば大きな損失となります。
とくに注意すべきなのが、新人研修直後のタイミングです。研修を「きつい」「辞めたい」と感じたことをきっかけに、離職を検討するケースは少なくありません。新人研修は、新入社員の定着率を左右する重要な要素と言えます。
では、なぜ新入社員は新人研修を「きつい」「辛い」と感じるのでしょうか。本記事では以下の内容について深堀していきます。
- 新人研修がきついと感じる原因には、環境の変化のほか、研修の内容や方法に対する感じ方がある
- 新人研修がきついと感じている社員を放置しておくと、早期退職や社内外にとってマイナスの影響の原因となるリスクがある
- 今後しばらく新人となる「Z世代」の価値観を理解する必要がある
- 個を尊重しつつ、ていねいな説明と質問を織り交ぜることなどが重要となる
主な原因や対処法、新人研修の質を高めるメリットについて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
新人研修がきついと感じる4つの原因
新入社員が研修を受けているときにきついと感じる原因についてまとめます。次の4つの原因が挙げられます。
- 生活環境の変化によるストレスを感じている
- 研修で覚える内容が多い
- 研修の重要性や価値がわからない
- 人材開発や教育担当者の指導が厳しい
1つずつ具体的に見ていきましょう。
生活環境の変化によるストレスを感じている
新人研修が「きつい」と感じられる大きな要因の一つは、学生から社会人への急激な環境変化です。自由な生活リズムから一転し、早起きや通勤、時間厳守の行動、責任ある業務への対応が求められます。
加えて、上司や同僚への配慮など人間関係の緊張も生まれます。こうした変化に慣れるまでのギャップが強い負担・プレッシャーとなり、放置すれば「体調不良」から「行きたくない」へと気持ちが悪化する恐れがあるため、「どれくらいで慣れるだろうか」などとのんきに構えていることはあまりおすすめできません。
研修で覚える内容が多い
短期間で新人研修を実施する企業も多く、その結果、限られた時間で大量の知識やビジネスマナーを習得しなければならない状況が生まれます。仕事の基本姿勢や書類作成、「報連相」など重要事項は多岐にわたり、新入社員にとっては大きな負担です。
久しぶりの学習環境に戸惑い、理解が追いつかないまま現場配属となるケースもあり、「どうしたらいいのだろう」と戸惑うケースが少なくありません。「察しが悪い」「要領悪い」と見えても、やむを得ない事情があるケースも多いのです。
研修の重要性や価値がわからない
新人研修の意義や価値を見いだせないまま参加している新入社員も少なくありません。学んでいる内容が将来どのように役立つのか理解できなければ、意欲や集中力は高まりにくいものです。社会経験が浅い段階では、会社の考え方や仕事の進め方を実感できないのも無理はありません。
だからこそ、研修の目的や期待される効果を明確に示すことが重要です。
人材開発や教育担当者の指導が厳しい
責任感や忍耐力を養う目的で、あえて厳しく指導するケースもあります。適度な緊張感は成長を促しますが、度を超えると逆効果です。「怒られるかもしれない」という恐怖心から萎縮し、学ぶべき内容が身につきにくくなります。場合によってはハラスメントと受け取られるリスクもあります。
とくに新人は環境変化による負担を抱えている時期です。厳しさが重なることで、つらさが増幅される可能性もあります。そもそも、「厳しい」「つらい」の程度は人それぞれ。研修担当者には、参加者の立場になった指導や適切なコミュニケーションが求められるでしょう。
新人研修がきついと感じる新入社員を放置するリスク
新人研修がきついと感じる新入社員を放置しておくことには、さまざまなリスクがあります。具体的には次のような点が挙げられます。
- 新入社員の早期離職のリスクが高まる
- 理解度が低い新入社員が現場へ配属される
- 自社の評判が下がる
1つずつ具体的に見ていきましょう。
新入社員の早期離職のリスクが高まる
新人研修で強い違和感や理不尽さを感じると、「この会社は合わない」と判断し、早期離職を選ぶケースが増えます。転職サイトを閲覧し始めるのは危険信号の一つです。
早期離職は、採用にかけた時間やコストを失うだけでなく、欠員補充や現場の負担増にも直結します。企業にとって大きな損失となるため、研修段階での適切なフォローが不可欠です。
理解度が低い新入社員が現場へ配属される
研修で十分な知識やスキルが身につかないまま現場に配属されると、即戦力になれないどころか、業務ミスや対応の遅れが増え、周囲のフォロー負担が大きくなります。
結果として職場の余裕が失われ、新人への当たりが強くなる悪循環に陥ることもあります。本人も自信を失い、離職を考える要因になりかねません。こうした状況は、組織全体の生産性やコミュニケーションにも悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
自社の評判が下がる
新人の「きつい」という声を放置すると、企業イメージの低下につながります。まず、本人がSNSや口コミサイトに不満を書き込むことで、悪評が拡散するリスクがあります。
さらに、十分な教育を受けないまま現場に出れば、取引先対応でマナー不足や理解不足が露呈し、「教育体制が弱い会社」という印象を与えかねません。社内問題にとどまらず、対外的な信用にも影響します。
新入社員研修がきついと声が挙がった場合の対処法
研修のスケジュールや内容を見直す
まず行うべきは、現在の研修設計の振り返りです。詰め込み型になっていないか、休息や振り返りの時間が確保されているかを確認する必要があります。
内容そのものよりも、進行スピードや説明不足が負担感につながっているケースも少なくありません。現場の声を丁寧に拾い、必要に応じて一部調整する柔軟さが求められます。
場合によっては研修を中断する
明らかに精神的・身体的な負担が大きい場合は、無理に継続させることが最善とは限りません。一時的に研修から離れる選択肢を示すことで、「逃げ場がある」という安心感が生まれます。
中断は甘やかしではなく、長期的な定着を見据えた判断です。状況を見極めたうえで、再開時期やフォロー方法を検討しましょう。
カウンセリングなどを実施する
不安やストレスの背景には、研修内容以外の要因が潜んでいることもあります。第三者による面談やカウンセリングの機会を設けることで、本音を引き出しやすくなります。
上司や担当者には話しにくい悩みも、専門家や別部署の担当者であれば打ち明けられる場合があります。早期にケアを行うことが、離職防止につながります。
新人研修をきついと感じさせないための工夫
新入社員には、研修をきついと感じさせないことが必要です。そのための工夫についてまとめます。具体的には次のような方法があります。
- 事前に新人研修の目的を伝える
- 新人研修のメリットを共有する
- プログラムにグループワークを採用する
- メンター制度を導入する
- 外部のビジネスセミナーを受講させる
それぞれ具体的に解説していきます。
事前に新人研修の目的を伝える
新人研修でまず重要なのは、「なぜ実施するのか」という目的を明確に伝えることです。研修は単なる恒例行事ではなく、業務に必要な知識やスキルを身につけ、社会人としての土台を築くためのプロセスです。しかし、その意義が十分に共有されていなければ、新入社員は「何のための時間なのか」と疑問を抱き、主体的に取り組めなくなります。
そのため、研修のゴールや到達イメージを具体的に示すことが欠かせません。図解を活用した分かりやすい資料や、ワークショップ形式のプログラムを取り入れることで、理解と納得を促せます。
新人研修のメリットを共有する
研修の効果を高めるには、「参加することで何が得られるのか」を明確に伝えることが重要です。学生から社会人へと立場が変わる新入社員にとって、時間管理や責任ある行動、人間関係への配慮などは大きな意識転換です。新人研修は、その土台を築く貴重な機会であることを具体的に示しましょう。
また、ビジネスマナーなど基礎教育が不十分な場合は、外部講師や専門機関の活用も有効です。メリットを実感できる設計こそが、主体的な学びにつながります。
プログラムにグループワークを採用する
研修にグループワークを取り入れることも有効です。同期同士が交流する機会を設けることで仲間意識が生まれ、互いに刺激し合いながら成長できる環境が整います。協力して課題に取り組む中で、自身の役割を理解し、コミュニケーション力やチームワークの向上も期待できます。
また、グループワークはアウトプット型の学習であるため、座学中心の研修よりも主体的に参加しやすい点が特徴です。個人だけに成果が帰属するわけではないため過度なプレッシャーも生まれにくく、前向きに取り組める効果があります。
メンター制度を導入する
新人研修のフォロー施策として有効なのが「メンター制度」です。現場で活躍する先輩社員がメンターとなり、研修後の相談やアフターフォローを担当します。利害関係の少ない他部署の社員を選ぶことで、新入社員が安心して本音を話せる環境を整えられます。
上司よりも距離が近い存在だからこそ、不安や悩みを相談しやすく、問題の早期発見・解決にもつながります。話を聞いてもらうだけでも心理的負担は軽減されるものです。また、部署を超えたつながりが生まれることで、社内コミュニケーションの活性化という副次的な効果も期待できます。
外部のビジネスセミナーを受講させる
社員研修の専門サービスを利用し、プロの元で指導を受けさせる手法もあります。特に効果的なのがビジネスマナーの研修です。ビジネスマナーは汎用性が高く、外部に委託しやすい内容です。委託する場合は専門講師が担当するため、短期間で効率的にビジネスマナーを習得できます。社内の負担が減る分、企業理念や実務のスキルなど自社でしかできない内容に注力することもできます。実際、業務に関する研修は社内で実施し、ビジネスマナー研修は社外に委託する企業は少なくありません。
たとえば、「社員教育研究所」では新入社員向けの研修プログラムを豊富に用意しています。テレワークを採用する企業に適したオンライン研修にも対応するため、社内から研修を受けられるのもメリットです。
きついだけじゃない!新人・新入社員向けのおすすめ研修
ここでは、多くの企業様に取り入れていただいている新人・新入社員向けの研修をいくつかご紹介します。
■フレッシュマン颯爽研修
社会人としての基礎を徹底的に身につける合宿型の研修です。基本的な挨拶や礼儀作法、仕事の受け方・報告の仕方など、日常業務に直結するスキルを“できるまで”実践します。
論理的思考やスピーチ力の強化にも重点を置き、社会人としての自信と説得力を高められるプログラムです。
オンライン若手研修
短期間で社会人としての意識改革を行う短期集中型のオンライン研修です。自ら発言する力を磨くことに重点を置き、質問への受け答えや自分の意見を簡潔に表現する訓練を通して、発言力と論理的思考力を育成します。場所を選ばず受講でき、短期間で大きな成長を期待できるのが特徴です。
GO!フレッシュマン現代の行動学
学生から社会人への意識転換を図る合宿研修型(通学形式も別途あり)セミナーです。社会人としての基本姿勢や礼儀・礼節を徹底的に学び、主体的に考え行動する力を育成します。
発言を通して責任感を高め、仕事の受け方や進め方を具体的に理解できる点が大きな特徴です。
新人行動力研修
5日間の合宿形式で“行動できる人材”を育成することを目的とした研修です。特に「話す力」「問題発見力」「人間関係力」の3つに重点を置き、社会人として必要な行動力を体系的に鍛えます。
上司への正確な報告や、課題を明確に捉える力を養うとともに、責任感を持った行動姿勢を確立できるのが大きな魅力です。
そのほか、詳しくは「社員教育研究所」の公式サイトや関連記事をご覧ください。
では、なぜ近年「新人研修がきつい」と感じる新入社員が増えているのでしょうか。その背景には、現在の新入社員の中心層であるZ世代の価値観が関係しています。
今後しばらく新人となる世代「Z世代」とは
「Z世代(ゼットせだい)」とは、1990年半ばから2010年代前半生まれの世代のことを指します。現在新入社員として入社してくる世代に当たります。そして今後10年以上、このZ世代の入社が続くことになります。
Z世代の特徴や価値観を理解することは、新入社員の研修のみならず業務上の対応などを行う上で大きなプラスとなります。仕組みを設計する際にその考え方を反映させると、より高い効果を期待することができます。今後労働力の減少が進むため、人的資源を確保するために大きなアドバンテージとなるでしょう。
Z世代は今後消費の中心となっていく世代でもあり、ビジネスの内容によってはメインとなる消費者として自社のターゲットにもなっていきます。あらゆる意味で、Z世代を理解しておくことは企業にとって役立ちます。
「Z世代」の職業観・価値観を理解する
企業にとって理解しておくとプラスとなる、Z世代の職業観や価値観をまとめます。ここでは次の5つの点について解説します。
- 効率を重視する
- キャリア形成・成長には積極的
- プライバシーや個性を重視する
- 自発的な行動が苦手
- 失敗を恐れる
1つずつ見ていきましょう。
効率を重視する
Z世代は、物事の効率を重視する傾向があります。情報処理能力が高く、非効率だと感じる業務フローや形骸化した会議には強い違和感を抱きます。研修設計においても、目的や成果が明確で、無駄のない構成が求められます。
また、行動前に自ら情報収集を行う点も特徴です。インターネット検索を活用する一方で、スマートフォン中心の利用が多いため、PC操作に不慣れなケースもあります。基礎的なパソコンスキルを研修に組み込む配慮も有効です。
キャリア形成・成長には積極的
Z世代は、キャリア形成や自己成長に対して非常に前向きです。不況や経済停滞を前提とした時代に育った背景から、「自分の身は自分で守る」という意識が強く、将来を見据えて現実的に行動する傾向があります。そのため、自身の市場価値を高める学びには主体的に取り組みます。
研修においても、学習内容がどのようにキャリアアップや成長につながるのかを具体的に示すことが重要です。一方で、成長実感を得られない環境は不満につながります。段階的な業務付与や明確な評価制度など、成長を可視化する仕組みづくりが求められます。
プライバシーや個性を重視する
Z世代はプライバシーや個性を大切にする傾向があります。多様性を尊重する価値観を持ち、自分とは異なる意見にも寛容ですが、同時に自分の考えも尊重されることを望みます。私生活に過度に踏み込まれることや、必要以上の干渉は好みません。
仕事においてもワークライフバランスを重視し、長時間労働や飲み会への強制参加には否定的です。善意からの距離の縮め方でも、押し付けと受け取られれば逆効果になります。研修でも、立ち入った質問を避ける、時間を守るなどの配慮が重要です。不満を抱けば他社と比較されやすい点も意識しておきましょう。
自発的な行動が苦手
Z世代は協調性が高く、周囲と協力して物事を進めるのは得意ですが、自ら判断して主体的に動くことには苦手意識を持つ傾向があります。「指示待ち」と見られがちなのも、周囲とうまくやれているかという不安から、独断で動くことに慎重になるためです。
自発性を育てるには、単に任せるのではなく、思考の道筋や判断基準を示すことが重要です。あわせて裁量の範囲や期待される役割を明確にすることで、安心して主体的に行動できるようになります。
失敗を恐れる
Z世代は失敗への不安が強く、新しい挑戦に慎重です。事前に情報収集を徹底するのも、リスクを避けたい気持ちの表れです。
挑戦を促すには、失敗しても大丈夫だと伝え、フォロー体制を整えることが重要です。一方で、リスクを分析してから行動する慎重さは強みでもあり、場面によっては大きな力を発揮します。また先輩や上司も失敗しながら現在進行形で努力・改善しているのだとわからせるのも効果的です。
「Z世代」向けの新人教育のポイント・注意点
先に世代を問わず普遍的な新人教育のポイントを示しましたが、ここではZ世代の特徴を踏まえたポイントや注意点についてまとめます。以下の点について解説します。
- 精神論でなく理屈でていねいに説明する
- 1人ひとりに合わせた指導を行う
- 相手の価値観を尊重する
- 質問を効果的に利用する
- マニュアルを整備しておく
1つずつ見ていきましょう。
精神論でなく理屈でていねいに説明する
伝えたいことは、精神論ではなくロジカルに説明することが重要です。かつては理不尽さに耐えることが成長の糧とされる風潮もありましたが、終身雇用が前提ではない現在、その価値観はZ世代には通用しにくくなっています。効率を重視する世代には、納得できる理由が不可欠です。
「見て覚える」「察して動く」といった曖昧な指導ではなく、何を・なぜ・どのように行うのかを明確に示すことが求められます。OJTや座学を問わず、論理的に理解・習得できる設計になっているかという視点で、研修内容を点検しましょう。
1人ひとりに合わせた指導を行う
1人ひとりの個性に合わせて指導方法を工夫することも大切です。多様性を尊重する価値観を持つZ世代にとって、自分の特性を理解し認められることは大きな安心感につながります。
そのうえで、世代傾向を踏まえた共通の姿勢も有効です。成長意欲が高い点を活かし、良いところは具体的に褒めること。失敗を恐れる傾向に対しては、叱る際も理由を丁寧に説明し、次にどうすればよいかまで示すことが重要です。感情的に叱責したり、人前で責めたりすることは避けましょう。
これらの指導方針はいずれも特別な対応ではなく、すべての新入社員に有効な育成の基本といえます。こうした姿勢を組織として実践していくためには、指導者側の理解とスキル向上も欠かせません。
そこで次に、指導者におすすめしたい研修をご紹介します。
■管理者養成基礎コース
これから管理職を担う人材に必要な、マネジメントの基本を体系的に学べる研修です。部下への指示の出し方や目標設定、信頼関係の築き方など、管理者に必須の基礎スキルを実践的に習得します。ケーススタディやグループ演習を通して「現場で即使える力」を養成します。
■指導力開発訓練
管理職や中堅社員がリーダーとして必要な「人間力」を磨く合宿型研修です。部下への仕事の与え方、褒め方・叱り方、反発への説得方法などをロールプレイを通じて体得します。単なる技術習得ではなく、信頼関係の築き方や説得力を高める体験的トレーニングを中心に、部下のやる気を引き出す実践的な指導力を養います。
■MMS ヒューマンスキルコース
部下との信頼関係づくりや主体性の引き出し方など、指導者として不可欠なヒューマンスキルを体系的に学びます。具体的には、適切な指示の伝え方、ビジョンの共有、コミュニケーションの取り方などを訓練。時代の変化に合わせた指導力育成を重視しています。
■組織力向上研修
職場の活性化を担う「協調型リーダー」を育成する研修です。部下やメンバーの主体性を引き出し、双方向のコミュニケーションを通じて働きやすい環境を整えることが目的。傾聴・共感・多様性の受容などを実践的に学び、正しい指導の仕方もロールプレイで体得します。
相手の価値観を尊重する
相手の価値観を尊重する姿勢も欠かせません。個性に合わせた指導と似ていますが、こちらは性格ではなく「何をよしとするか」という基準そのものへの配慮です。
たとえば「安定を重視する」人もいれば、「挑戦を優先したい」人もいます。どちらが正しいと一概に決められるものではありません。価値観が異なる場合、とくにZ世代に対しては、頭ごなしに否定したり決めつけたりせず、まずは考えを受け止める姿勢が求められます。
もちろん、企業方針に反する場合まで無条件に受け入れる必要はありません。相手を尊重しつつ、組織としての方向性とのバランスを取ることが重要です。
質問を効果的に利用する
質問を効果的に活用することは、Z世代の育成に有効です。考えを一方的に押し付けるのではなく、問いかけによって自ら気付かせることで、納得感を持って行動に移しやすくなります。
また、質問は自分で考えるきっかけをつくる手段でもあります。相手を尊重しながら、主体的に考える力や行動力を育てることができます。
効果を高めるには、あらかじめ目的やゴールを示したうえで考えさせること、そして口出しし過ぎず、適切なタイミングでフォローすることが大切です。
マニュアルを整備しておく
マニュアルを整備しておくこともZ世代の育成に有効です。一度聞いたことを繰り返し聞くことは、新人にとってはなかなかやりにくいものです。失敗への恐れがあるので自力で調べられることは自分で調べますが、調べられないとストレスを感じることとなります。そんなときにマニュアルが用意してあると、自ら学んで学習することができます。
実際に、労働環境が変化しOJT・Off-JTによる研修時間が減少しつつある現在、自力で学習することの重要度が増しています。マニュアルは自ら学ぶ際の大きな助けとなります。
きつい新人研修を防ぐための研修設計の考え方
短期ゴールを設定し達成感を積み重ねてもらう
新人研修の負担感は、内容そのものよりも“成長の実感が持てないこと”から生まれる場合があります。そのため、長期的な成長目標だけでなく、日単位・週単位の小さな到達目標を示すことで、達成感を実感しやすくなります。自分が前進しているという感覚は、不安や負担感の軽減につながります。評価やフィードバックもこまめに行うことで、努力が可視化されます。
配属後を見据えたフォロー体制を整える
さらに、研修期間中だけで完結させない設計も重要です。研修期間だけでなく、配属後も継続して支援する体制があることを伝えることが安心感につながります。
相談窓口や面談機会を事前に示すことで、「研修が終われば放置されるのではないか」という不安を払拭できます。中長期視点での育成設計が、きつさの緩和に直結します。
新人研修を『きつい』と感じさせないために
新人研修は、自社の業務知識を学ぶと同時に、学生から社会人に意識変革するためのプロセスです。新入社員が「きつい」と感じるのは当たり前であり、また会社側も避けては通れません。したがって、マネジメント層や研修担当者は、「つらい」と感じさせないよう対策することが必要です。
研修は単なる通過儀礼ではなく、企業の将来を左右する重要な投資です。新人研修の質を高めることが、組織の持続的成長につながります。
適切な新人研修の実施が難しいと判断した場合、「社員教育研究所」をはじめとするビジネスセミナーの活用を視野に入れましょう。このページの最上部やこの下にも連絡先がありますので、お気軽にご相談ください。
FAQ
新人研修が「きつい」と感じる主な原因は何ですか?
生活環境の変化、覚えることの多さ、研修の価値が理解できないこと、指導の厳しさが主な原因です。
新人研修がきついまま放置すると、どんなリスクがありますか?
早期離職の増加、理解度が低いまま現場配属されることによる業務への支障、社内外での評判低下といったリスクにつながります。
新人研修を「つらい」と感じさせないために有効な対策はありますか?
研修の目的・メリットを事前に共有し、学習意欲を高めることが重要です。また、グループワークの採用やメンター制度の導入、外部セミナーの活用なども有効な工夫として挙げられます。
この記事の監修者
株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。









